税効果会計における
「繰延税金資産の回収可能性」の
基礎解説
【第8回】
「役員退職慰労引当金に係る将来減算一時差異の取扱い」
仰星監査法人
公認会計士 永井 智恵
1 はじめに
前回は、固定資産の減損損失に係る将来減算一時差異の取扱いについて、通常の将来減算一時差異とどのように異なるかを説明した。
今回は、役員退職慰労引当金に係る将来減算一時差異の取扱いについて説明する。
2 なぜ役員退職慰労引当金が将来減算一時差異となるのか
役員退職慰労引当金は、役員の将来における退職慰労金の支給に備えて設定される引当金である。役員に対する退職慰労金の支給は在任期間の報酬の後払いとしての性質を持ち、株主総会の承認決議を前提とすることから、当該決議前の時点において確定債務ではないものの、会計上は引当金の計上要件に照らして、以下の要件を満たす場合は各事業年度の負担相当額を役員退職慰労引当金として計上することになる。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。