改正相続法に対応した実務と留意点 【第10回】 「遺産分割前の財産処分に関する留意点」 弁護士 阪本 敬幸 今回は、遺産分割前の財産処分に関する留意点について解説する。 1 概要 相続開始後、遺産分割前に、一部の相続人が相続財産を処分することがある。伝統的な考えによれば、このように処分された財産は、遺産分割時に遺産中に存在しないため、遺産分割の対象とならないのが原則とされてきた。 改正前民法では、このような場合、財産処分をした相続人に対し、その他の相続人から不当利得・不法行為等に基づき返還・賠償を求める必要があった。 一方、改正後民法906条の2は、下記のように定め、共同相続人全員の同意(処分者の同意は不要。同条第2項)があれば、遺産分割前に処分された場合も遺産として存在するものとみなすことができるとした。 本条文は、2019年7月1日から施行されており、特段の経過措置はないため、同日以後に発生した相続に関して適用される。 2 具体例による検討 〔例①〕 被相続人Aが死亡し、相続人である妻B、子C、子DがAを相続した。相続財産は2,000万円、Dは生前に400万円の生前贈与を受け、相続開始後、相続財産から200万円を無断で処分した。 遺産分割において、各相続人の取得額はいくらになるか。 この場合、Dは相続財産から200万円を処分しているが、他の相続人は、処分された財産が遺産として存在するものとみなす旨の同意をしていない。したがって、原則通り、遺産分割の対象となる財産としては現存する財産に限られ、1,800万円(2,000万-200万)が遺産分割の対象となる。 注意しておきたいのは、具体的相続分は相続開始時に存在した財産を基礎として算定されることである。具体的相続分及び遺産分割で取得できる金額を計算すると、 相続開始時に存在した財産2,000万円 + Dの生前贈与の持ち戻し400万円 = 2,400万円 なので、以下の通りとなる。 B及びCは、Dが無断で処分した200万円について、改正前民法と同様に、不当利得又は不法行為等に基づき、Dに対し請求することとなる。 改正後民法906条の2は関係しないが、遺産分割で取得できる金額の基本的な計算方法について、再確認されたい。 〔例②〕 被相続人Aが死亡し、相続人である妻B、子C、子DがAを相続した。相続財産は2,000万円、Dは相続開始後、相続財産から800万円を無断で処分し、そのうち400万円をCに渡した。 Bは、Dの処分した800万円について遺産とみなすべきと主張しているが、C及びDは同意していない。 Bの主張は認められるか。 改正後民法906条の2第2項は、「共同相続人の1人又は数人により同項の財産が処分されたときは、当該共同相続人については、同項の同意を得ることを要しない。」としている。 本件では、相続財産を処分したのはDであり、Cの同意が存在しない以上、上記906条の2第2項の要件を満たさず、Dの処分した800万円を遺産とみなすことはできないのが原則である(もちろん、CがDと共同で財産処分したといえる場合には、Cの同意も不要である)。したがって、原則としては、Bの主張は認められない。 もっとも、本件のような場合に、利益を得ているCの同意がないためにBに不利益が生じるようなことがあれば公平を害する。したがって、このような場合でも、信義則(民法1条2項)により、Cの不同意は制限されるといった考えもあり得るだろう。 〔例③〕 被相続人Aが死亡し、相続人である妻B、子C、子DがAを相続した。相続財産は2,000万円、Dは相続開始後、相続財産から800万円を無断で処分した。 Bは、Dの処分した800万円について遺産とみなすべきと主張し、Cもこれに同意していたが、CはDから400万円を渡されて同意を撤回すると述べるに至った。 Bの主張は認められるか。 法制審議会民法(相続関係)部会(第25回会議(平成29年12月19日)開催)の「部会資料25-2」(13頁)によれば、 とされている。 本件においては、Cが同意を撤回することは許されず、Dの処分した800万円は遺産とみなされることとなる。 〔例④〕 被相続人Aが死亡し、相続人である妻B、子C、子DがAを相続した。相続財産は2,000万円である。 Bは、「C又はDが、相続開始後、相続財産から800万円を無断で処分したから、無断で処分された財産も遺産とみなすべき」と主張している。 Cは、「800万円を処分したのはDである」と主張しているが、処分された財産も遺産とみなすことには同意している。 Dは、「800万円を処分したのはCである」と主張しているが、処分された財産も遺産とみなすことには同意している。 処分された800万円を遺産とみなすことはできるか。 上記部会資料によれば、 とされている。 したがって、本件において、処分された800万円を遺産とみなし、遺産分割を行うことは可能である。 (了)
今から学ぶ [改正民法(債権法)]Q&A 【第10回】 「意思能力の明文化・意思表示に関する規定の見直し(その1)」 堂島法律事務所 弁護士 奥津 周 司法書士法人F&Partners 司法書士 北詰 健太郎 【Q】 今回の改正で「意思能力」についての明文化がされたと聞きましたが、どのような意味があるのでしょうか。 また、意思表示に関する規定も見直しがされたとのことですが、どのような点が改正されたのでしょうか。 【A】 「意思能力」とは、契約などの法律行為をする際に必要となる能力のことであり、意思能力を有しない者がした契約は無効とされている。超高齢化社会を迎えた日本では、認知症等により意思能力を喪失する高齢者が増加傾向にあり、こうした人たちを保護するためにも意思能力の制度について明文化されたことの意味がある。 また、意思表示が当事者の自由な真意に基づいてなされたものであれば問題ないが、なかには誤解や詐欺などにより、意思表示に問題があるケースがある。改正法では、意思表示に問題があるケースのうち①心裡留保、②錯誤、③詐欺について改正を加えることとした。 (※) ②錯誤、③詐欺の改正については、次回以降に取り上げる。 1 「意思能力」について 「意思能力」とは、行為の結果を判断するに足るだけの精神的能力などといわれる。意思能力を有しない者がした契約などの法律行為は無効であり、判例・学説ともにこれを支持している。 認知症等により意思能力を喪失してしまった高齢者が、今後増加するといわれており、意思能力の有無について問題となる事例が頻発していくことが考えられる。意思能力の制度は、意思能力を有しない者が行った契約等の法律行為を無効にする効果があるため、認知症等により意思能力を喪失した高齢者が不当な契約を締結させられたようなケースでは、高齢者を保護する役割を果たす。 一方で、こうした高齢者と契約を締結することを考えている事業者に対しては、意思能力制度が存在することをわかりやすく知らせておくことがトラブルの防止にもつながる。 改正法では、こうした社会情勢に対応するため、意思能力制度について明文化を行い、広く国民に分かりやすい制度とすることにしたものである。 明文化される条文は次のとおりである。 事業者としては、契約の相手方が意思能力を有するのかの確認を行うことが必要なケースが増加してくると思われる。必要に応じて、医師の診断書等の提出を求めるなど対応を考える必要がある。 2 意思表示に問題があるケース ◎ 心裡留保 心裡留保とは、例えば不動産の所有する人が冗談で、「この不動産をあなたに売ります。」と意思表示したケースが該当する。このような意思表示がすべて有効とされると、社会的に大きな混乱をきたすことにもつながる。 そこで現行法では「相手方が表意者の真意を知り、又は知ることができたとき」は無効とすると定めていた(現行法93条ただし書)。しかし、表意者の相手方の保護としては、「表意者の真意」がどのようなものかを知らなくても、「真意と異なること」を知っていれば保護をする必要性はないと解されていた。そこで改正法では、その旨を明文化している。 また、このような表意者の相手方から、不動産を購入した第三者のように表意者の意思表示が心裡留保に基づくものと知らない第三者が利害関係に入ることがある。仮に、心裡留保により表意者と相手方の契約が無効となると、当該第三者が不当に害されることになる。 このような「善意の第三者」を保護するために、現行法下においても判例により善意の第三者を保護することとされていた。改正法では、次のとおり、明文により善意の第三者を保護することを定めている(下線筆者)。 (了)
〔検証〕 適時開示からみた企業実態 【事例41】 株式会社サマンサタバサジャパンリミテッド 「株式会社コナカ及び株式会社サマンサタバサジャパンリミテッドによる 資本業務提携に関する基本合意書締結のお知らせ」 (2019.9.18) 事業創造大学院大学准教授/公認会計士 鈴木 広樹 1 今回の適時開示 今回取り上げる適時開示は、株式会社サマンサタバサジャパンリミテッド(以下、「サマンサタバサ」という)が2019年9月18日に開示した「株式会社コナカ及び株式会社サマンサタバサジャパンリミテッドによる資本業務提携に関する基本合意書締結のお知らせ」である。株式会社コナカ(以下、「コナカ」という)と連名で開示している。 イメージが全く異なる両社による業務提携を不思議に思ったのは、筆者だけではないだろう。業務提携の内容として、以下の6つを記載しているのだが、共同出店や、広告宣伝活動の協働が上手くいくのかどうか、疑問に思ってしまう。 2 サマンサタバサのほうは嫌々? 今回の開示はサマンサタバサとコナカが連名で行っているのだが、よく読むと、業務提携に前向きなのはコナカだけで、サマンサタバサのほうはそうではなさそうなのである。「本資本業務提携の目的及び理由」は次のように記載されている。 3段落目まで、ずっとコナカ側の記載で、3段落目には「コナカグループにとってシナジー効果が期待できると判断」と記載されている。それに対して、サマンサタバサ側の記載は4段落目のみであり、「シナジー効果が期待できると判断」などとは記載されていない。 それもそのはずである。サマンサタバサは、有価証券報告書の「事業等のリスク」において、「ブランド力の維持について」として、次のように記載するほど(第25期有価証券報告書)、自社のイメージを大切にしている会社なのである。背後にコナカのイメージがちらついてしまうことをリスクと捉えているのではないだろうか。 3 なぜ最初からコナカへ譲渡しなかったのか? 今回の開示のタイトルに「資本業務提携」とあるが、資本提携は既に行われている。前日の2019年9月17日に、コナカはサマンサタバサを関連会社化しているのである(2019年9月2日「主要株主である筆頭株主及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ」、2019年9月17日「(開示事項の経過及び変更)『主要株主である筆頭株主及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ』の変更に関するお知らせ」)。 ということは、コナカは、まずサマンサタバサ株式に対して公開買付けを行う等して(嫌がる同社に対して敵対的TOBを)、同社を関連会社化したのだろうか、と想像してしまいそうなのだが、実際はそうではない。コナカは、サマンサタバサの創業者である寺田和正氏(以下、「寺田氏」という)から、コナカの代表取締役社長である湖中謙介氏(以下、「湖中氏」という)を経由して、サマンサタバサ株式を取得している。 まずサマンサタバサは、2019年4月12日に「株式の売出しに関するお知らせ」を開示した。寺田氏が、保有する同社株式の半数を湖中氏に譲渡するという内容である。なお、同社は、同時に、寺田氏が代表取締役を退任すること等を記載した「代表取締役及び取締役の異動並びに取締役候補者の選任に関するお知らせ」も開示している。 寺田氏から湖中氏へのサマンサタバサ株式の譲渡は、単なる個人間の株式譲渡だったのだろうか。おそらくそうではないだろう。譲渡価額は34億円である。湖中氏は資産家かもしれないが、それでも個人で投資するにはハードルが高い。その証拠に、湖中氏の資金調達に時間がかかったため、当初は2019年4月22日とされていた受渡期日が何度も変更され、最終的に2019年6月21日となった(2019年4月23日「(開示事項の変更)『株式の売出しに関するお知らせ』の一部変更に関するお知らせ」、2019年5月14日「(開示事項の変更)『株式の売出しに関するお知らせ』の一部変更に関するお知らせ」、2019年6月21日「(開示事項の経過)株式の売出しに関するお知らせ」)。 寺田氏が湖中氏へサマンサタバサ株式を譲渡した時点で、サマンサタバサとコナカの資本業務提携について話し合われていたと考えるのが自然ではないだろうか。では、そうだとしたら、なぜ寺田氏は、コナカへ直接サマンサタバサ株式を譲渡しなかったのだろうか。その時点では、コナカとの資本業務提携について、未だサマンサタバサの他の経営陣の合意が得られていなかったため、寺田氏は、コナカではなく、まず湖中氏へサマンサタバサ株式を譲渡したのではないだろうか。まず湖中氏へ、次にコナカへと段階を踏んだほうがいいと考えたのかもしれない。 2019年4月12日に「株式の売出しに関するお知らせ」と同時に開示された「代表取締役及び取締役の異動並びに取締役候補者の選任に関するお知らせ」には、湖中氏がサマンサタバサの取締役に就任することも記載されていた。しかし、その後、2019年4月26日に「(開示事項の変更)『代表取締役及び取締役の異動並びに取締役候補者の選任に関するお知らせ』の一部変更に関するお知らせ」が開示され、湖中氏のサマンサタバサ取締役就任の記載が削除された。「変更の理由」は、湖中氏の「業務上の都合で兼務が困難であることが判明」したためであるとされているが、サマンサタバサの寺田氏以外の経営陣に反発があり、それに配慮したためではないだろうか。 4 寺田氏の本当の意図は? 寺田氏の代表取締役退任はインサイダー情報なので、サマンサタバサのほとんどの従業員は、「代表取締役及び取締役の異動並びに取締役候補者の選任に関するお知らせ」が開示された2019年4月12日に初めてその事実を知ったはずである。同社の中には動揺が広がっただろう。 そうしたこともあってか、3日後の4月15日、同社は「代表取締役の異動の理由の補足説明について」を開示している。そこには次のように記載されている。同社による開示であるので、初めの文章では、主語が「弊社」とされているが、7段落目では、主語が「私」(寺田氏)になっている。 寺田氏は代表取締役を退任すべきだったのだろうか。上述の筆者による推測が正しくなかったとしても、湖中氏へのサマンサタバサ株式譲渡後の展開は容易に想像できたはずである。退任するとしても、コナカとの資本業務提携を軌道に乗せた後ではなかったのだろうか。 寺田氏が湖中氏に譲渡したサマンサタバサ株式は、保有株式の半数であり、現在、寺田氏とコナカは、ともに同数の株式を保有する、サマンサタバサの筆頭株主である。もしかすると、譲渡を保有株式の半数にとどめたところに、寺田氏の意図があるのかもしれない。コナカと同数の株式を保有し、何かあったらコナカを牽制しようと考えているのではないだろうか。そして、本当に「今後はファウンダー(創業者)という立場で、日本発世界ブランドの確立に向け、国内事業と海外事業共に」、サマンサタバサの「今後の成長のために支援をして」いこうと考えているのではないだろうか。この推測も、正しいかどうかは分からないが。 (了)
《速報解説》 監査等委員会監査の実態について監査役協会より研究報告が公表される ~監査等委員会設置会社会員907社のアンケート結果をもとに検討~ 公認会計士 阿部 光成 Ⅰ はじめに 2019年11月26日、日本監査役協会 監査等委員会実務研究会は、「監査等委員会監査の実態と今後の在り方について-重要な業務執行の決定の取締役への委任が監査に与える影響と組織監査に関する考察を中心に-」を公表した。 これは、監査等委員会設置会社の実務実態を検証し、実務の参考となる好事例を見出すべく、①「重要な業務執行の決定の取締役への委任が監査等委員会の監査に与える影響について」と②「モニタリング・モデルを志向している監査等委員会による実務実態の把握と、モニタリング・モデルを機能させるための要件について」の側面から検討したものである。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。 Ⅱ 主な内容 今回のアンケート調査からは、多くの会社で、従来の監査役(会)設置会社の運用から大きな変更がないことが明らかとなった一方で、重要な業務執行の決定の全部又は一部の取締役への委任や内部統制システムを活用した組織監査といった、監査等委員会設置会社の導入による新たな実務運用の積極的な活用に取り組んでいるケースも一定数見受けられたとのことである(21ページ)。 1 取締役会に委任された事項に対する監査方法の変化 監査等委員会設置会社に特有の制度である「重要な業務執行の決定の取締役への委任」を実際に行っている会社はまだ少数にとどまるとのことである(6ページ)。 委任を行っている会社の回答を見ると、新たに実施、又は頻度を増やした監査活動に共通するのは情報収集であり、情報収集と同時に会議への出席やヒアリングなどを通じて、リスクの所在を確認し、場合によっては対応に向けての情報を聴取、あるいは、取締役として会議に出席して意見を述べるケースがあるかもしれず、また、監査等委員は取締役であり、取締役会では意見の表明とともに議決権を行使するが、報告事項として取締役会で情報を収集し、発言の機会があるのであれば、監査実務への影響は感じていないようであるとのことである(7ページ)。 2 モニタリング・モデルを志向している監査等委員会による実務実態 監査等委員会設置会社は、監査を監督の一部として捉え、取締役会の中に設置する委員会が、実際の監査をモニターするという、いわゆる組織監査を想定して設置された機関設計である(8ページ)。 監査等委員会内における役割分担としては、主に常勤者が選定監査等委員として直接監査を行い、その結果を非常勤者に報告する運用がなされている会社が大半ではあるとのことである(9ページ)。 監査等委員会における直接監査とそれ以外の部署による結果報告の使い分けを行っている会社もあり、会議出席、報告聴取、書類閲覧、実地調査の4項目の中では、相対的に書類閲覧、実地調査について結果報告を受ける例が多く見受けられるとのことである(9ページ)。 監査の各項目における共通した全体的な傾向として、大半の会社においては、監査等委員会内における役割分担として、主に常勤者が選定監査等委員として直接監査を行い、その結果を非常勤者に報告する運用がなされている一方、監査等委員会における直接監査とそれ以外の部署による結果報告の使い分けを行っている会社は少数にとどまっているとのことである(19ページ)。 (了)
《速報解説》 監査役協会、2019.3有報における「監査役会等の活動状況」の 早期適用開示例を整理・公表 公認会計士 阿部 光成 Ⅰ はじめに 2019年11月26日、日本監査役協会は、「2019年3月期有価証券報告書の記載について(監査役会等の活動状況)」を公表した。 これは、2019年1月31日に改正された「企業内容等の開示に関する内閣府令」により、有価証券報告書等において、監査役監査の組織、人員及び手続に加え、監査役及び監査役会の活動状況の記載が求められていることから、「監査役会等の活動状況」を、2019年3月31日以後に終了する事業年度から早期に開示した事例を調査したものである。添付資料として、早期適用を行う旨を明示した会社の記載実例も紹介されている。 なお、日本監査役協会は、2019年4月16日に「『企業内容等の開示に関する内閣府令』における『監査役監査の状況』の記載について」を公表しているところである。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。 Ⅱ 主な内容 下記の記載のほかに、早期適用を行う旨は明示していないが参考になると思われる記載も紹介されている。 (1) 監査役会の開催頻度・個々の監査役の出席状況 ① 年間の開催回数は各社とも記載している。 ② 表形式で記載している会社や、監査役会等の所要時間を記載している会社がある。 ③ 監査役等の活動状況について、取締役会等の重要な会議への出席、取締役の職務執行状況の監査、子会社からの報告聴取、取締役の競業取引、利益相反取引、会社による無償の利益供与に関する報告聴取などが見られる。 (2) 常勤監査役等の活動状況 取締役会等の重要な会議への出席、内部監査部門との連携、監査結果を踏まえた取締役との面談などが見られる。 (3) 社外監査役等の活動状況 社外監査役等の活動状況について記載している会社がある(味の素、リコー)。 (4) 監査役会等における検討事項・活動状況 監査役会等における検討事項・活動状況について、監査方針・監査計画、監査報告の作成、会計監査人の選解任、会計監査人の評価、常勤監査役等の職務執行状況報告などを記載している会社がある。 (5) 特徴のある記載 ① 監査役会等の一般的な活動状況に加えて、年度の具体的な活動における重点項目を記載している会社がある(味の素、三菱UFJ フィナンシャル・グループ)。 ② 監査役会等の一般的な活動状況に加えて、個別の不祥事件に関する活動について記載している会社がある(野村ホールディングス)。 (了)
《速報解説》 国税庁、軽減税率制度の区分経理に当たっての5つの留意点を公表 ~即時充当によるキャッシュレス・消費者還元に係る消費税の仕入税額控除の考え方も明らかに~ Profession Journal 編集部 消費税の軽減税率制度導入から約2ヶ月が経過しようとする中、国税庁はこの間も国税庁動画チャンネルに「よくわかる消費税軽減税率制度」を掲載するなど周知活動を行っているが、このほど新たに軽減税率制度実施後の消費税申告書作成の留意点に関する資料として「事業者の皆様へ(~区分経理から消費税申告書作成まで~)(令和元年11月)」を公表した。 本資料では「区分経理(記帳)に当たっての留意点」として次の5項目を挙げ、(1)では旧税率8%と軽減税率8%は同じ税率であるものの国税・地方税の割合が異なるため区分経理する必要がある点、(2)では事業者の判断によってイートイン(店内飲食)とテイクアウト(持ち帰り)の税込価格を統一している場合でも、販売時点で顧客に対し「意思確認」を行うなどして判定した適用税率に基づき、区分経理・申告を行う必要がある点について解説している。 さらに、「誤った税率に基づいて税込対価を計算したレシート」を(3)交付した場合と(4)受領した場合の対応がそれぞれ示されており、(3)については、誤った税率に基づいて税込対価を計算したレシートを交付していた場合でも、「取引の事実」に基づく適正な税率で計算して申告する必要があるとし、(4)については、仕入税額控除の適用を受けるためには「一定の事項」が記載された「区分記載請求書等」の保存が必要であり、誤った税率に基づいて税込対価を計算したレシートを受領した場合には、取引先に対して取引の事実に基づくレシートの再交付を依頼するといった対応が必要となるとしている。 上記「一定の事項」について、区分記載請求書等には次の事項が記載されている必要があるが、受領者自身によって取引の事実に基づいた追記をすることができるのは⑥⑦に限られていることから、適用税率の誤りによる税込対価の額を追記することはできない。 (※) ⑥⑦が区分記載請求書等保存方式で新たに追加された事項 また、上記「(5)必要事項が記載されていない請求書等を受領した場合」の対応としては、(4)と同様、取引相手への再交付を依頼するか、上記⑥⑦については受領者自身での追記を行う対応が必要とされているが、再交付や追記など後になっての作業の手間を避けるためにも、請求書等を受領したタイミングでその内容を確認することが必要といえる。 これは先々のインボイス制度下でも同様で、さらに同制度では受領者による追記も認められないことから(「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」問21)、今後は請求書等受領時の確認作業を習慣化することが求められよう。 なお本資料では上記(1)から(5)に加え、その他の事項として「飲食料品の委託販売を行っている場合」「即時充当によるキャッシュレス・消費者還元に係る消費税の仕入税額控除の考え方」が示されている。特に後者は本資料とは別の資料として国税庁の軽減税率特集ページに掲載するなどより周知を図った上で、即時充当による消費者還元を受けた場合には、商品対価の合計額が「課税仕入れに係る支払対価の額」となる一方、自社ポイントのように、商品等の購入の際のポイント利用が「値引き」となる場合には、「値引き後の金額」が「課税仕入れに係る支払対価の額」となることを明示している。 (※) 国税庁ホームページより (了)
2019年11月21日(木)AM10:30、 プロフェッションジャーナル No.345を公開! - ご 案 内 - プロフェッションジャーナルの解説記事は毎週木曜日(AM10:30)に公開し、《速報解説》は随時公開します。
日本の企業税制 【第73回】 「OECDが最低税率課税を提案」 一般社団法人日本経済団体連合会 経済基盤本部長 小畑 良晴 〇第二の柱に関する事務局案の公表 OECDは、11月8日、「グローバル税源浸食対抗(global anti-base erosion(GloBE)」に関する事務局案(public consultation document)を公表した。 6月のG20会合で承認された「作業計画(programme of work)」では、経済のデジタル化に伴う課税上の課題の解決策として第一の柱(Pillar One)と第二の柱(Pillar Two)とが提示され、すでに、第一の柱については、その対象(スコープ)・新ネクサスルール・新所得配分ルール(Amount A、B、C)を主な内容とする事務局案が、10月9日に公表されていたところであり(前回参照)、これに関する公聴会が11月21~22日に開かれる。今回の提案はそれに続くものである。 〇第二の柱(Pillar Two)とは 第二の柱は、無税又は極めて軽課税となっている事業体への利得移転のリスクに対応しようとするもので、適用対象をデジタル企業に限ることなく、全ての国際的に活動している多国籍企業の利得について最低レベルの税を支払うようにするものであり、言い換えれば各国の税率引下げ競争に一定の下限を設定するものともいえる。 そのために、「作業計画」では、具体的には、次の4つの関連するルールで対応することが掲げられていた。 〇今回の提案のポイント 今回の事務局案では、①実効税率算定の基礎となる課税ベース(GloBE課税ベース)の算定、②高課税所得と低課税所得とを合算(blending)できる範囲(事業体ごと、国・地域ごと、全世界)、③適用除外(carve-outs)・閾値(thresholds)、の3点が論点(key design elements)とされ、これらが解決した後に、最低税率の水準が決まるものとされている。 (1) 課税ベース 「作業計画」では、課税ベースについて、既存のCFCルール等に基づくことが提示されていたが、この方式では、各国に所在する子会社の所得を親会社の所在する国の税法に基づき再計算する必要が生じることとなる。再計算の手間がかかるばかりか、親会社の所在する国の税法に基づく課税ベースと子会社の所在する国の税法に基づく課税ベースとの間で、タイミングの差異(収益認識や欠損金の繰越控除など)が生じることにより最低税率が適切に機能しないおそれがある。 こうしたことから、今回の事務局案では、会計上の連結財務諸表の数値に一定の税制上の調整を加えて課税ベースを計算することが提示されている。 ただし、いずれの会計基準に準拠すべきかは問題が多い。本年7月現在で、世界138ヶ国で全て又は大部分の主要企業(上場企業及び金融機関)に対してIFRSを強制適用しており、また、金融機関を除く全ての上場会社に対してIFRSを強制適用している国も6ヶ国存在する(金融庁「企業会計審議会総会・会計部会(第6回)議事次第」資料6の9ページ)ものの、あらゆる国を網羅しているわけではない。米国基準や日本基準は、EUの同等性評価において、EUで採用されているIFRSと同等の基準であることが2008年に確認されているが、IFRSと差異が全くないわけではない。 加えて、財務会計上と税務会計上の差異(一時差異、永久差異)の解消についても技術的な課題は多い。 (2) 合算(blending)の範囲 次の論点は、課税ベースをどの範囲で捉えるか、すなわち、どの範囲で高課税所得と低課税所得との合算を認めるかという課題である。 今回の事務局案では、①全世界の国外所得に対する税負担で実効税率を判定する、②各々の国で発生した国外所得に対する税負担で実効税率を判定する、③国外の各々の事業体の所得に対する税負担で実効税率を判定する、という3つの方式が提示されている。わが国のCFC税制は③の方式を採用しており、また2017年に成立した米国の税制改正(The Tax Cuts and Jobs Act:TCJA)で新規導入された「米国外軽課税無形資産所得(Global Intangible Low-Taxed Income(GILTI))合算課税」は①の方式である。 (3) 適用除外・閾値 適用除外・閾値に関しては、今回の事務局案では、特定の事実や状況の評価に基づく考え方と、一定の基準を参照した公式に基づく客観的・形式的な考え方の2つを提示している。上記の米国のGILTIにおいては、有形減価償却資産の税務簿価の10%超の額が合算対象とされているところである。 (了)
これからの国際税務 【第16回】 「費用分担契約による無形資産の移転」 -アマゾン事件判決と我が国税制改正- 21世紀政策研究所 国際租税研究主幹 青山 慶二 1 アマゾン事件に関する米国判決 アマゾン事件判決(2019.8.16 第9巡回控訴裁判所)は、グローバルなオンライン小売業者であるアマゾンの米国親会社が、ルクセンブルクに設立した欧州ビジネスの持株会社との間で締結した費用分担契約に基づき、親会社が自ら開発した既存の無形資産(ウェブサイト技術、商標、及び顧客リスト)を持株会社へ移転する対価として受け取ったバイイン支払いの独立企業間価格相当性が争われた事案である。 米国で1990年代に制度化された費用分担契約は、関連企業間での無形資産の共同開発の費用負担と成果物である無形資産の使用収益権の比例的割当てを事前に合意するものであり、財務省規則の要件を充たす適格契約については、独立企業原則に沿った取引と認められる仕組みである。 財務省規則は、適格費用分担契約となるためには、親会社と費用分担契約を結ぶ子会社は、①親会社が将来の利用及び開発のために拠出した既存の無形資産に対しその価値を適正に反映したバイイン支払いを行うとともに、②開発によって帰属が期待される比例的便益に対応する無形資産開発の将来コストを相応に負担しなければならないとされている。 訴訟では、前者の支払いが争われ、裁判所は、課税庁がディスカウントキャッシュフロー法(DCF法)により算定したバイイン支払いの対価(36億ドル)は、既存の無形資産のみならず将来の無形資産の対価も含んでおり裁量権が濫用されているとして、納税者の申告(2.55億ドル)を認めた。 本判決は、無形資産の定義が狭い米国の旧規則の下での判断であるが、令和元年改正で我が国が導入した移転価格税制におけるDCF法の制度設計の前史を画する判決であり、無形資産の定義とDCF法の適用の相関関係を明らかにした重要な判決と思われるので紹介する。 2 バイイン支払いの対象となる無形資産の定義 本件費用分担契約が締結された2000年代初期においては、当時の財務省規則の下で、無形資産は、法的保護対象の知的財産権や財務会計で無形資産と整理されるものに限定されず、20数種類の例示を基に知的な内容から価値が来るものを含むとしていたが、それらは独立して取引されるものに限られ、のれん、継続企業の価値及び投入労働力など、事業全体の譲渡に伴ってのみ移転する項目は無形資産に該当しないとされていた。 裁判所は、当局の行ったDCF法では、これらも既存の無形資産にカウントし、あたかも事業全体が移転したものと同様の対価を求めていると判断したのである。 なお、判示に従った場合、例えば個別認定されるウェブサイト技術などは、一定期間後は無価値になる前提で評価が行われ、キャッシュフローに反映されにくくなる。 旧規則時代において米国の課税庁は、欧州の低課税国への無形資産移転による所得移転のタックスプラニングに対し、同規則の定義解釈によってこれを防止しようとしてきたが、本判決とその前に出されたヴェリタス判決(2009.12.14)を通じて、その主張は裁判所に認められなかったのである。 3 BEPS勧告と調和したその後の米国国内法改正 評価困難な無形資産問題を取り上げたBEPS行動8での勧告(2015年)に先行する形で、米国では2009年の暫定規則(2011最終規則)において無形資産の定義が拡張され、のれんなどの上記3項目が含められることとなった。したがって、現規則の下でアマゾン事件が発生した場合には、判決の結論が変わりうることを控訴審判決も暗示している。 なお、OECDは、2017年の移転価格ガイドライン改定に際して、のれんなどが無形資産になりうることを明示した。 ただし、改正後の状況下においても、例えば、ブランドネームなどのマーケティング上の無形資産のように、費用分担契約後の市場国における積極的な活動により強化された資産の収益力をバイイン価格段階で対価に取り込むことは、可能とは思われない。どのように配分するかについては、2020年を目途に進行中のデジタル経済における統合的アプローチでの市場国へのフォーミュラ的な配分の影響も考慮する必要があろう。 4 我が国税制改正への含意 令和元年度税制改正では、我が国もDCF法や所得相応性基準の導入(【第13回】の拙稿を参照)に伴い、移転価格上の無形資産の定義を初めて法令で規定し、通達で個別列挙されていた従来の枠組みを広げた。 これまで我が国では、研究開発は基本的に本邦親会社が集中して担い、対価をロイヤルティにより直接回収する例が多いとされてきた。しかし、多国籍企業間の競争激化の下で、グローバルなM&Aの進展等に伴い既存の無形資産の地域統括会社での管理やグローバルでの共同開発が進行しつつあるともいわれており、納税者にとって費用分担契約のニーズも高まるものと予測される。 定義が広がった無形資産の取引認定をどのように行うか、またDCF法による将来収益のうち既存の無形資産と将来の無形資産に係る部分をどのように切り分けるかなど、実務上の課題に直面することも予想されるので、アマゾン判決のみならず今後も米国判例の動向に着目する必要があろう。 (了)
-お知らせ- 「〈令和2年分〉おさえておきたい年末調整のポイント」も現在連載中です。 〈令和元年分〉 おさえておきたい 年末調整のポイント 【第2回】 「合計所得金額と配偶者控除及び配偶者特別控除の適用」 公認会計士・税理士 篠藤 敦子 連載第2回は、配偶者控除と配偶者特別控除を適用するときにポイントとなる「合計所得金額」について、具体例を用いて解説を行う。 【1】 合計所得金額 (1) 合計所得金額とは 合計所得金額とは、総所得金額に申告分離課税の所得金額の合計額を加算した金額である(所法2①三十ロ、措法31③一他)。合計の対象となるのは損益通算後の金額であり、総合課税の長期譲渡所得及び一時所得は、その合計額の2分の1の金額である(所法69①、22②二)。また、土地建物等に係る譲渡所得については、特別控除前の金額を合計する。 各種所得と損益通算、合計所得金額との関係を示すと、次のとおりである。 〔合計所得金額のイメージ〕 (注1) 非課税所得、源泉分離課税の対象となる所得は含まれない。 (注2) 配当所得と上場株式等の譲渡所得等のうち、確定申告不要制度を選択したものは含まれない。 (注3) 以下の繰越控除の適用を受けている場合には、適用前の金額で計算する。 (注4) 分離課税の土地建物等に係る譲渡所得は、特別控除前の金額で計算する。 (2) 合計所得金額に含まれない所得 合計所得金額には、源泉分離課税とされるもの及び次のような所得は含まれない。 ① 法令に規定する非課税所得 (所基通2-41(1)) ② 租税特別措置法の規定により確定申告不要とされている所得 (ア) 確定申告をしないことを選択した次の配当所得等(措法8の5①) (イ) 源泉徴収選択口座を通じて行った上場株式等の譲渡による所得で、確定申告をしないことを選択したもの(措法37の11の5①) (3) 所得計算の特例と合計所得金額 法令に規定する所得計算の特例の適用を受けた場合、合計所得金額は特例適用後の所得の金額により計算する(所基通2-41(2))。 なお、土地建物等の譲渡所得金額を計算する場合における特別控除額の控除は、所得計算の特例には該当しない。よって、特別控除額を控除する前の金額が合計所得金額の計算の基礎となる。 【2】 合計所得金額の計算例 (1) 給与所得の他に各種の所得がある場合 ① 配当所得がある場合 【例:給与所得500万円、配当所得(※)20万円】 (※) 配当の収入金額=配当所得。配当の計算期間は12ヶ月とする。 ② 株式の譲渡所得がある場合 【例:給与所得500万円、株式の譲渡所得100万円】 ③ 不動産所得がある場合 【例:給与所得500万円、不動産の貸付収入600万円、必要経費250万円、青色申告特別控除65万円】 (※) 不動産所得285万円=総収入金額等600万円-必要経費250万円-青色申告特別控除65万円 ④ 一時所得がある場合 【例:給与所得500万円、一時所得50万円】 (※) 合計所得金額の計算において、一時所得は2分の1の金額とする。 ⑤ 土地建物の譲渡所得がある場合 【例:給与所得500万円、土地の売却収入1,000万円、取得費及び譲渡費用400万円、特別控除額600万円】 (※) 合計所得金額は、特別控除前の金額に基づいて計算する。 ⑥ 先物取引に係る雑所得がある場合 【例:給与所得500万円、先物取引に係る雑所得200万円】 (※) 先物取引に係る雑所得に申告不要制度はない。確定申告が必要となる。 (2) 年金を受給している人の場合 【例:年金の収入150万円】 【3】 配偶者控除額及び配偶者特別控除額の具体例 所得者本人と配偶者の合計所得金額の算定と、合計所得金額に基づいて判定される配偶者控除額及び配偶者特別控除額を具体例で示す(配偶者は70歳未満であるものとする)。 〔令和元年分の配偶者控除額及び配偶者特別控除額の一覧表〕 (※) 国税庁ホームページより (※) 源泉徴収選択口座を通じて行った上場株式等の譲渡による所得で、確定申告をしないことを選択したものは、合計所得金額に含まれない。 (※1) 合計所得金額は損益通算後の金額 (※2) 仮想通貨の売却や使用による所得は雑所得(総合課税) (※) 損益通算の対象となる所得は、事業所得、不動産所得、山林所得、譲渡所得(総合課税)の計算上生じた損失に限られる(所法69)。ただし、土地等を取得するために要した負債の利子に相当する部分の金額等、一定の損失は損益通算の対象とはならない。 (※) FX取引による所得は、先物取引に係る雑所得等(申告分離課税) (※1) 上場株式の配当は、確定申告しない場合は合計所得金額に含まれない。 (※2) 公的年金等の雑所得90万円=公的年金等の収入金額210万円-公的年金等控除額120万円 * * * 次回(最終回)は、令和2年分の扶養控除等申告書を受領する際の留意点について解説を行う予定である。 (※) 本稿では、年末調整で使用する各申告書等を次のとおり表記する。 (了)