公開日: 2017/01/19 (掲載号:No.202)
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ファーストステップ管理会計 【第7回】「損益分岐分析の基礎」~ケーキを何個食べたら元が取れるか~

筆者: 石王丸 香菜子

ファーストステップ

管理会計

【第7回】

「損益分岐分析の基礎」

~ケーキを何個食べたら元が取れるか~

〔利益管理編①〕

公認会計士 石王丸 香菜子

 

今回から〔利益管理編〕がスタートします。

企業は、利益を生み出すために活動しています。大ざっぱに考えると、

利益 = 売上高 - 原価

です。

前回までの〔原価管理編〕では『原価』に焦点を当てましたが、〔利益管理編〕では、売上高と原価の差額である『利益』に注目し、その管理の在り方を考えていきます。

 

バイキングで食べる時、まず考えることは?

皆さん、バイキング形式のケーキやランチを食べることがありますよね。
その時に考えるのは、ズバリ、

どれくらい食べたら元が取れるか?

ということではないでしょうか(重要な問題です・・・)。

バイキングでは、少なくとも料金に相当する分を食べなければ、元を取れずに損をしてしまいます。

できれば料金相当分よりもたくさん食べて、得をしたいですね!

企業の利益も、これと同じ発想で管理や分析をすることができます。

身近な例で考えてみましょう。

 

何個食べれば元が取れるか-① 固定料金の場合

皆さんが、テレビで見たお店のケーキをどうしても食べたくて、そのお店に行ったとしましょう。

この店では、ケーキの定価は1個300円です。ただし、バイキング料金として一律1,200円を払えば、店内でケーキが食べ放題になるとします。

この場合、かかる費用は以下のようになります。

  • 定価で購入する場合・・・@300円×個数
  • バイキングの場合・・・1,200円

仮にケーキを1個しか食べないならば、バイキング料金1,200円の元が取れませんので、定価で購入するほうが得です。一方、バイキング料金相当よりもケーキをたくさん食べるならば、バイキングのほうが得です。

1,200円÷@300円=4個ですので、4個食べる場合には、定価で購入してもバイキングでもかかる費用は同じで、5個以上食べる場合には、バイキングのほうが得になります。

皆さんここまでは、普段から無意識に考えていますよね。

 

何個食べれば元が取れるか-② 固定料金と変動料金がかかる場合

このケーキ店が人気になり、2号店を出店しました。
気になった皆さんは、さっそく2号店へ・・・(笑)

2号店でも、ケーキの定価は1個300円です。ただし、こちらはバイキング形式ではなく、イートインのためのスペースを設けてあります。

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【第7回】

「損益分岐分析の基礎」

~ケーキを何個食べたら元が取れるか~

〔利益管理編①〕

公認会計士 石王丸 香菜子

 

今回から〔利益管理編〕がスタートします。

企業は、利益を生み出すために活動しています。大ざっぱに考えると、

利益 = 売上高 - 原価

です。

前回までの〔原価管理編〕では『原価』に焦点を当てましたが、〔利益管理編〕では、売上高と原価の差額である『利益』に注目し、その管理の在り方を考えていきます。

 

バイキングで食べる時、まず考えることは?

皆さん、バイキング形式のケーキやランチを食べることがありますよね。
その時に考えるのは、ズバリ、

どれくらい食べたら元が取れるか?

ということではないでしょうか(重要な問題です・・・)。

バイキングでは、少なくとも料金に相当する分を食べなければ、元を取れずに損をしてしまいます。

できれば料金相当分よりもたくさん食べて、得をしたいですね!

企業の利益も、これと同じ発想で管理や分析をすることができます。

身近な例で考えてみましょう。

 

何個食べれば元が取れるか-① 固定料金の場合

皆さんが、テレビで見たお店のケーキをどうしても食べたくて、そのお店に行ったとしましょう。

この店では、ケーキの定価は1個300円です。ただし、バイキング料金として一律1,200円を払えば、店内でケーキが食べ放題になるとします。

この場合、かかる費用は以下のようになります。

  • 定価で購入する場合・・・@300円×個数
  • バイキングの場合・・・1,200円

仮にケーキを1個しか食べないならば、バイキング料金1,200円の元が取れませんので、定価で購入するほうが得です。一方、バイキング料金相当よりもケーキをたくさん食べるならば、バイキングのほうが得です。

1,200円÷@300円=4個ですので、4個食べる場合には、定価で購入してもバイキングでもかかる費用は同じで、5個以上食べる場合には、バイキングのほうが得になります。

皆さんここまでは、普段から無意識に考えていますよね。

 

何個食べれば元が取れるか-② 固定料金と変動料金がかかる場合

このケーキ店が人気になり、2号店を出店しました。
気になった皆さんは、さっそく2号店へ・・・(笑)

2号店でも、ケーキの定価は1個300円です。ただし、こちらはバイキング形式ではなく、イートインのためのスペースを設けてあります。

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連載目次

ファーストステップ管理会計
(全17回予定)

      

〔原価管理編〕

〔利益管理編〕

〔意思決定編〕

〔業績評価編〕

筆者紹介

石王丸 香菜子

(いしおうまる・かなこ)

公認会計士
石王丸公認会計士事務所

1979年生まれ。
2002年一橋大学商学部卒業。
2001年から2005年まで、監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)に勤務。
2005年から石王丸公認会計士事務所。

【著作】
・『管理会計でわかる! 上手な「値上げ」の仕方・考え方

石王丸公認会計士事務所のホームページでは、会計に関する情報やテキストを随時掲載しています。
 ⇒ http://ishiomaru.com/

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