税理士が知っておきたい
[認知症]と相続問題
〔Q&A編〕
【第1回】
「認知症の疑いが生じた場合の対応」
クレド法律事務所
駒澤大学法科大学院非常勤講師
弁護士 栗田 祐太郎
本連載では昨年9月から10月にかけて、認知症患者が増加を続ける現在において、相続の実務に携わる税理士が知っておくべき法令等の知識について、〔解説編〕として全8回の解説を行った。
これらの解説を踏まえ、今回より連載後半として、「認知症と相続問題」に関連する様々な場面について具体的な事例を元に解説を行う〔Q&A編〕を開始する。
[設問01]
私には今年85歳になる父がおり、長男である我々夫婦と3人で同居しています。父は、妻(私の母)に先立たれてからも、元気で暮らしてきました。
父は、先代から引き継いだ賃貸アパートを複数所有しており、今も20人前後の借主がおります。元々事務仕事が嫌いではないため、本人いわく“ボケ防止”を兼ねて賃料の入金について帳簿を付け、滞納している入居者には支払いを督促するといった賃貸管理の事務を一人で行っています。
しかし、ここ数年、日常生活のふとしたことでの物忘れや記憶違い等も増え、老いを感じさせる場面が非常に多くなりました。
先日も、アパートの補修箇所について修繕を頼んだ業者との間で、工事代金の金額や支払時期等をめぐり多少のトラブルが生じました。
これからこういう事態も増えてくると予想され、私も借主さんも心配しています。
家族である私としては、今後どのようなことに注意し、必要な準備をしていったらよいでしょうか。
なお、私たち家族には詳しいことは教えてくれませんが、退職金で購入した株式や金融商品もいくつか保有しているようです。
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