公開日: 2015/04/09 (掲載号:No.114)
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常識としてのビジネス法律 【第22回】「会社法《平成26年改正対応》(その3)」

筆者: 矢野 千秋

常識としてのビジネス法律

【第22回】

「会社法《平成26年改正対応》(その3)」

 

弁護士 矢野 千秋

 

《(その1)はこちら

【第20回】 会社法《平成26年改正対応》(その1)

第1 総論

第2 株式

1 総論

(1) 株式、株主

(2) 株主平等の原則

2 株式の譲渡制限制度

3 自己株式の取得

(1) 株式の消却の概念の整理

(2) 自己株式の取得手続

《(その2)はこちら

【第21回】 会社法《平成26年改正対応》(その2)

4 募集株式発行(持分価値&持分比率)

(1) 募集株式発行(新株発行および自己株式処分)の手続

(2) 出資を履行する期間の設定

(3) 株主割当

(4) 払込証明

(5) 新株予約権

(6) 支配株主の異動を伴う募集株式の発行等

5 株主

(1) 株主の権利

(2) 単独株主権、少数株主権、行使要件

(3) 基準日

6 株券と株主名簿

7 株式買取請求権

8 端株・単元株

 

第3 機関設計に関する重点ポイント

1 会社の区別

(1) 大会社、非大会社

会社法は、大会社とは、最終事業年度に係る貸借対照表に資本金として計上した額が5億円以上であるか、または、最終事業年度に係る貸借対照表の負債の部に計上した額の合計額が200億円以上である株式会社をいう(2条6号)と規定するのみで、すなわち中小会社の区別はなくなった。そこで、本稿では大会社以外の株式会社を「非大会社」という。

そして、大会社はすべて会計監査人を置かなければならない。大会社では会社債権者が多くなる可能性があり、外部の会計の専門家である会計監査人の設置を要求したものである。

〈大会社と非大会社の違い〉

(2) 公開会社、非公開会社(株式譲渡制限会社)

会社法は、公開会社とは、その発行する全部または一部の株式の内容として、譲渡による当該株式の取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない株式会社をいうと定義した(2条5号)。したがって、一部の株式でも譲渡制限がかかっていなければ公開会社なのであるから、閉鎖会社とは株式全部に譲渡制限がかかっている会社ということになる。本稿では閉鎖会社と呼ばず、非公開会社という。

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「会社法《平成26年改正対応》(その3)」

 

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第1 総論

第2 株式

1 総論

(1) 株式、株主

(2) 株主平等の原則

2 株式の譲渡制限制度

3 自己株式の取得

(1) 株式の消却の概念の整理

(2) 自己株式の取得手続

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【第21回】 会社法《平成26年改正対応》(その2)

4 募集株式発行(持分価値&持分比率)

(1) 募集株式発行(新株発行および自己株式処分)の手続

(2) 出資を履行する期間の設定

(3) 株主割当

(4) 払込証明

(5) 新株予約権

(6) 支配株主の異動を伴う募集株式の発行等

5 株主

(1) 株主の権利

(2) 単独株主権、少数株主権、行使要件

(3) 基準日

6 株券と株主名簿

7 株式買取請求権

8 端株・単元株

 

第3 機関設計に関する重点ポイント

1 会社の区別

(1) 大会社、非大会社

会社法は、大会社とは、最終事業年度に係る貸借対照表に資本金として計上した額が5億円以上であるか、または、最終事業年度に係る貸借対照表の負債の部に計上した額の合計額が200億円以上である株式会社をいう(2条6号)と規定するのみで、すなわち中小会社の区別はなくなった。そこで、本稿では大会社以外の株式会社を「非大会社」という。

そして、大会社はすべて会計監査人を置かなければならない。大会社では会社債権者が多くなる可能性があり、外部の会計の専門家である会計監査人の設置を要求したものである。

〈大会社と非大会社の違い〉

(2) 公開会社、非公開会社(株式譲渡制限会社)

会社法は、公開会社とは、その発行する全部または一部の株式の内容として、譲渡による当該株式の取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない株式会社をいうと定義した(2条5号)。したがって、一部の株式でも譲渡制限がかかっていなければ公開会社なのであるから、閉鎖会社とは株式全部に譲渡制限がかかっている会社ということになる。本稿では閉鎖会社と呼ばず、非公開会社という。

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連載目次

「常識としてのビジネス法律」(全30回)

筆者紹介

矢野 千秋

(やの・ちあき)

弁護士

昭和59年 弁護士登録(第二東京弁護士会)
同年 竹内総合法律事務所に入所(主に企業法務一般・知的財産権担当)
平成4年 米国人名辞典 WHO’S WHO IN THE WORLD掲載
平成7年 独立し高輪に法律事務所設立(主に企業法務一般・知的財産権・民事一般)

(現在)
企業系ビジネスセミナー講師(SMBC、三菱UFJ、みずほ、りそな、日経新聞、産業経理協会、経営調査研究会、四国生産性本部、浜銀総研、長野経済研究所、百五経済研究所 等)
「ソフトウェアの著作権」「知的財産権」「会社の日常業務の法律知識」「取締役に必要な法律知識」「監査役に必要な法律知識」「会社法」「手形小切手法」「債権回収の法律実務」「債権回収と民事再生法」「契約に関する法律知識」「会社のトラブル対策」等

矢野総合法律事務所
〒100-0012 東京都千代田区日比谷公園1番3号 市政会館110号室
TEL 03(3501)9161
FAX 03(5501)3186

【専門分野】
民事・商事・知的財産権法や企業法務

【主な著書】
・『よくわかる!知的財産法実務入門〔第2版〕』(民事法研究会)
・『これだけは知っておきたい 会社で役立つ日常業務の法律知識
・『株主総会・取締役会・監査役 会社機関の運営と基礎知識』
・『カンタン解説!新会社法の基礎と重要ポイント』(以上、清文社)
・『手形小切手法提要』
・『手形小切手法ダイヤグラム』
・『会社法提要』
・『会社法ダイヤグラム』(以上、早稲田経営出版)
・『違法営業活動防止ハンドブック」(ダイヤモンド社)

関連書籍

合併・分割・株式交換等の実務

公認会計士 髙谷晋介 監修 仰星監査法人 編著

負けない英文契約書

弁護士 熊木 明 著

会社で役立つ日常業務の法律知識

矢野総合法律事務所  矢野千秋 著

株主総会の財務会計に関する想定問答

公認会計士 太田 達也、弁護士 鳥飼 重和 著

同族会社実務大全

弁護士 辺見 紀男、弁護士 武井 洋一、税理士・公認会計士 山田 美代子 編集代表  弁護士 ?田 由貴、弁護士 岸本 寛之、弁護士 畑中 淳子、弁護士 平井 智子、弁護士 川見 友康、社会保険労務士 椎野 登貴子、司法書士 高津 笑、行政書士 鈴木 康子 編集委員

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