会計上の『重要性』
判断基準を身につける
~目指そう!決算効率化~
【第7回】
「赤字のときはどうする?「重要性の基準値」算定方法」
公認会計士 石王丸 周夫
今回は、会社が赤字の時に「重要性の基準値」をどうやって求めるかについて解説します。
まず手始めに、以下の問題にチャレンジしてみてください(解答は問題のすぐ下にあります)。
〔問題7〕
次のア~ウの記述のうち、誤っているものが2つある。
その記号の組合せの番号を1つ選びなさい。
ア 重要性の基準値を税引前利益の5%としている場合、税引前利益がマイナスのときは、マイナスを取った絶対値に5%を乗じた値を重要性の基準値とする。
イ 会計監査では、赤字の場合は重要性判断の必要性がほとんどないため、一般的に重要性の基準値を求めることはしない。
ウ 赤字の場合の重要性の基準値の算定は、税引前利益以外の財務諸表項目をベンチマークにするのも1つの方法である。
1・・・ア、イ
2・・・ア、ウ
3・・・イ、ウ
〔解答〕 1
いかがでしたか。正解できたでしょうか。
【第6回】で解説したとおり、重要性の基準値の最もオーソドックスな算定方法は以下のようなものでした。
重要性の基準値 = 税引前利益 × 5%
営利企業であれば、ほとんどの場合はこの算式で求めますが、ひとつ疑問が生じます。
それは、『会社が赤字だったらどうするのか?』ということです。
赤字の場合、税引前利益はマイナス値なので、上記の算式にそれを当てはめると、重要性の基準値はマイナス値になってしまいます。それでよいのでしょうか。
以下、この解答について触れながら、解説していきます。
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