公開日: 2015/07/16 (掲載号:No.128)
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会計上の『重要性』判断基準を身につける~目指そう!決算効率化~ 【第7回】「赤字のときはどうする?「重要性の基準値」算定方法」

筆者: 石王丸 周夫

会計上の『重要性』

判断基準を身につける

~目指そう!決算効率化~

【第7回】

「赤字のときはどうする?「重要性の基準値」算定方法」

 

公認会計士 石王丸 周夫

 

今回は、会社が赤字の時に「重要性の基準値」をどうやって求めるかについて解説します。

まず手始めに、以下の問題にチャレンジしてみてください(解答は問題のすぐ下にあります)。

〔問題7〕

次のの記述のうち、誤っているものが2つある。
その記号の組合せの番号を1つ選びなさい。

 重要性の基準値を税引前利益の5%としている場合、税引前利益がマイナスのときは、マイナスを取った絶対値に5%を乗じた値を重要性の基準値とする。

 会計監査では、赤字の場合は重要性判断の必要性がほとんどないため、一般的に重要性の基準値を求めることはしない。

 赤字の場合の重要性の基準値の算定は、税引前利益以外の財務諸表項目をベンチマークにするのも1つの方法である。

1・・・
2・・・
3・・・

〔解答〕   1

いかがでしたか。正解できたでしょうか。

【第6回】で解説したとおり、重要性の基準値の最もオーソドックスな算定方法は以下のようなものでした。

重要性の基準値 = 税引前利益 × 5%

営利企業であれば、ほとんどの場合はこの算式で求めますが、ひとつ疑問が生じます。

それは、『会社が赤字だったらどうするのか?』ということです。

赤字の場合、税引前利益はマイナス値なので、上記の算式にそれを当てはめると、重要性の基準値はマイナス値になってしまいます。それでよいのでしょうか。

以下、この解答について触れながら、解説していきます。

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今回は、会社が赤字の時に「重要性の基準値」をどうやって求めるかについて解説します。

まず手始めに、以下の問題にチャレンジしてみてください(解答は問題のすぐ下にあります)。

〔問題7〕

次のの記述のうち、誤っているものが2つある。
その記号の組合せの番号を1つ選びなさい。

 重要性の基準値を税引前利益の5%としている場合、税引前利益がマイナスのときは、マイナスを取った絶対値に5%を乗じた値を重要性の基準値とする。

 会計監査では、赤字の場合は重要性判断の必要性がほとんどないため、一般的に重要性の基準値を求めることはしない。

 赤字の場合の重要性の基準値の算定は、税引前利益以外の財務諸表項目をベンチマークにするのも1つの方法である。

1・・・
2・・・
3・・・

〔解答〕   1

いかがでしたか。正解できたでしょうか。

【第6回】で解説したとおり、重要性の基準値の最もオーソドックスな算定方法は以下のようなものでした。

重要性の基準値 = 税引前利益 × 5%

営利企業であれば、ほとんどの場合はこの算式で求めますが、ひとつ疑問が生じます。

それは、『会社が赤字だったらどうするのか?』ということです。

赤字の場合、税引前利益はマイナス値なので、上記の算式にそれを当てはめると、重要性の基準値はマイナス値になってしまいます。それでよいのでしょうか。

以下、この解答について触れながら、解説していきます。

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連載目次

「会計上の『重要性』判断基準を身につける~目指そう!決算効率化~」(全16回)

筆者紹介

石王丸 周夫

(いしおうまる・のりお)

公認会計士
石王丸公認会計士事務所

1968年生まれ。
1991年、慶応義塾大学商学部卒業。
1990年から2004年まで、監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)にて会計監査実務に従事し、多くの企業を担当。
2004年に石王丸公認会計士事務所開業。現在は、監査や上場企業へのディスクロージャー・コンサルティングを中心に活動している。

【主な著作】
・『気候変動リスクと会社経営 はじめの一歩
・『経理財務担当者、士業のための 最短で導き出す分配可能額
・『パターン別 計算書類作成「うっかりミス」の防ぎ方
・『会社の姿が浮かびあがるカンタン経営分析 決算書あぶり出し分析法』(以上、清文社)

   

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