[子会社不祥事を未然に防ぐ]
グループ企業における内部統制システムの再構築とリスクアプローチ
【第7回】
「グループ企業への具体的な関与(その1)」
~法令遵守に係る基本的・具体的アプローチ~
弁護士 遠藤 元一
1 最優先で取り組むべき法令遵守態勢の整備
【第4回】で紹介したリスクベース・アプローチによる対応、すなわち
- 【リスクの影響の大きさ】・・・リスクが発生した場合に会社その他に及ぼす損害の深刻さ・程度
- 【発生頻度】・・・リスクが実際に発生する確率・頻度
を考慮して優先順位を付け、優先順位の高いリスクに重点を置いてメリハリをきかせたリスクのコントロール(リスクの発生の防止・低減等)対応策を検討する場合に、『法令遵守態勢の整備』を最優先で取り組むべきであるという点に、読者諸氏も異論はないところであろう。
法令違反を犯すと、所轄官庁によるエンフォースメント、(上場企業の場合は)取引所による制裁措置、さらに株主や取引先から損害賠償請求訴訟を提起されるリスクもある等、企業価値を著しく毀損する可能性があるからである。
そこで今回は、グループ企業における法令遵守態勢の整備について解説する。
2 親会社による統一的な社内ポリシーや規定類の策定・導入及び更新
法令遵守態勢を整備するには、法令遵守に関連する社内ポリシーや規定類の策定・導入がその出発点となる。
社内ポリシーや規定類の策定・導入については、基本的に親会社が統一的なフォーマットを策定・準備し、それをグループ企業に属する子会社に適用・展開させることが原則である。
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