解説一覧
税務・会計分野に関する各種制度や実務論点を体系的に解説した記事をまとめたカテゴリです。法人税・所得税・消費税・相続税などの主要税目に加え、財務会計・管理会計・監査分野の解説や実務対応のポイントまで幅広く掲載しています。条文の趣旨や通達、判例・裁決事例を踏まえながら、制度の背景と実務上の留意点を整理し、専門職や企業担当者が実務判断に活用できる内容を提供しています。分野別の詳細カテゴリもあわせてご参照ください。
〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第87回】「オウブンシャホールディング事件 (地判平13.11.9、高判平16.1.28、最判平18.1.24)(その3)」~法人税法22条2項の「取引」の解釈~
本件でいう既存株主から移転した価値とは何か。それを「資産」と捉える場合、実現主義による制約を受ける。本件においても、事実上は、含み益に対して課税しているのであるから、それは「資産」であるという理解が一般的ではないか。このような立場からは「株主(旧株主)に帰属していた株式の含み益が株式引受人に移転することになるが、その含み益は、現実に株式を「譲渡」したものではないから未実現ということになる・・・現行の法人税法は、未実現利益に対して課税しないことを前提としていることから、増資時点での旧株主に対する課税は放棄している・・・現行法の下で未実現利益に課税するには、みなし規定か別段の定めが必要であり、そのためには、法改正が必要である。そのような法的手当がない中での課税は、租税法律主義に違背すると考えられる(※5)」という見方になろう。
有価証券報告書における作成実務のポイント 【第18回】
今回は、有価証券報告書のうち、特例財務諸表提出会社の附属明細表の作成実務ポイントについて解説する。
なお、本解説では2025年3月期の有価証券報告書(連結あり/特例財務諸表提出会社/日本基準)に原則、適用される法令等に基づき解説している。
相続税の実務問答 【第114回】「贈与税が課税されていない相続時精算課税贈与の相続税の課税価格への加算」
私は、平成16年4月に父から、非上場会社であるA社の株式の贈与を受けました。その評価額は、3,000万円と高額であったため、贈与税の申告に当たり相続時精算課税を選択しました。その父が、令和7年3月に亡くなりましたので、父から相続により取得した財産の価額に、相続時精算課税を適用したA社の株式の贈与時の価額3,000万円を課税価格に加算して相続税の申告をするつもりです。
〈ポイント解説〉役員報酬の税務 【第77回】「法人が負担した取締役の損害賠償金と役員給与」
私は中小企業の役員です。このたび、取引先から、より関係性を強固にするため、「当社の役員にも就任してほしい」といわれています。ただし、取引先の経営に関しては口を出さないことを期待されているようで、名目上の役員にとどまるようでした。
この場合において、私は何か責任があるのでしょうか?
国家安全保障から見る令和7年度及び近年の税制改正-防衛特別法人税等の企業への影響- 【第11回】
2025年11月21日、高市政権下の経済対策(「強い経済」を実現する総合経済対策~日本と日本人の底力で不安を希望に変える~、以下、「令和7年経済対策」)が閣議決定された。令和7年経済対策は、日本の目指すべき方向を、「責任ある積極財政」の下で「危機管理投資」と「成長投資」を進め、官民連携を強化し、戦略的な国内投資の拡大を通じて国力の増大を図ることとした。
令和7年経済対策は3本の柱(第1の柱:生活の安全保障・物価高への対応、第2の柱:危機管理投資・成長投資による「強い経済」の実現、第3の柱:防衛力と外交力の強化)を経済対策の基本的枠組みとする。
〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第86回】「オウブンシャホールディング事件 (地判平13.11.9、高判平16.1.28、最判平18.1.24)(その2)」~法人税法22条2項の「取引」の解釈~
本件訴訟の争点は以下のとおりである。本稿では争点1のみを検討する。
争点1:本件有利発行増資による「持分の移転」ないし「資産価値の移転」が、法22条2項の「取引」に該当するか。
〈経理部が知っておきたい〉炭素と会計の基礎知識 【第15回】「ガバナンスの開示 ~監督と執行、どう伝える?」
ジャーナル食品社は、加工食品の製造・販売を営む企業です。
ハルカちゃんがノートパソコンを持ってサステナビリティ推進室へ入ってきました。
【ハルカちゃん】
「スライドで図を作成しているんですけれど、うまくいかないところがあって・・・。
ツチヤさん、教えてもらえますか?」
連結会計を学ぶ(改) 【第11回】「のれん及び負ののれんの会計処理」
資本連結では、親会社の子会社に対する投資とこれに対応する子会社の資本は相殺消去され、消去差額が生じた場合には当該差額をのれん又は負ののれんとして会計処理することになる(「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号。以下「連結会計基準」という)24項、59項、64項)。
今回は、のれん及び負ののれんの会計処理について解説する。
暗号資産(トークン)・NFTをめぐる税務 【第82回】
暗号資産について、スーパータックスヘイブンとなる可能性を秘めているという見解を示したMarianは、「仲介役の金融機関の不存在」に着目していた(本連載第78回参照)。
通常の銀行取引では、必ず銀行や決済業者などの仲介者が関与し、その記録は中央のサーバーなどで管理される。しかし、ビットコインなどの暗号資産では、こうした中央の管理者や仲介者が存在しない取引が可能になる。
