〔平成30年4月1日から適用〕改正外国子会社合算税制の要点解説 【第10回】「外国税額控除、関連別表及び添付・保存資料、実務対応について」
合算対象となる外国関係会社の所得に対し、日本の所得税、復興特別所得税及び法人税等が課されている場合には、改正前であれば、外国関係会社が納付している「外国法人税額」とみなして、合算課税に伴う外国税額控除による二重課税の調整を行うとされていた(旧措法66の7、旧措通66の6-20)。
今回の改正により、外国関係会社が納付している日本の所得税、復興特別所得税及び法人税等については、外国税額控除制度ではなく、新たな枠組みで法人税額から控除されることになっている。
海外移住者のための資産管理・処分の税務Q&A 【第3回】「事業的規模の不動産所得があり移住前に検討が必要な場合」
私は来年、海外への移住を検討しています。現在、事業的規模の不動産所得がありますが、移住後も引き続き個人で日本での不動産事業を継続する予定です。税務上気をつける点はありますか。
組織再編税制の歴史的変遷と制度趣旨 【第40回】
三角組織再編成を適格組織再編成として整理した理由は、100%親法人株式を組織再編成の対価として交付した場合には、その株式の保有を通じて実質的な支配が継続できることから、組織再編成の前後で経済実態に実質的な変更がなく、移転資産に対する支配が継続していると考えられるからであると説明されている(※1)。
租税争訟レポート 【第37回】「架空の業務委託契約に係る消費税の仕入税額控除と源泉所得税の納税告知処分(東京地方裁判所平成29年5月11日判決)」
2011年3月3日、さいたま地検特別刑事部は、消費税などを脱税した容疑で、東京都豊島区の警備会社社長と、同社の顧問税理士を逮捕した。当時の新聞報道によれば、逮捕容疑は、両容疑者が、会社の設立2年間は消費税が免除される制度を悪用するために設立したダミー会社から警備員を派遣されたように装うなどの行為により、2007年3月期から2009年3月期の消費税と法人税計約5,600万円を脱税したということであった。
理由付記の不備をめぐる事例研究 【第49回】「過収電気料金等の返戻額に係る収益」~電力会社から過大に徴収された電気料金等の返戻額の収益計上が漏れていると判断した理由は?~
今回は、青色申告法人X社に対して行われた「電力会社から過大に徴収された電気料金等の返戻額の収益の計上が漏れていること」を理由とする法人税更正処分の理由付記の十分性が争われた新潟地裁平成2年7月5日判決(税資180号1頁。以下「本判決」という)を素材とする。
[IFRS適用企業の決算書から読み解く]収益認識会計基準導入で売上高はどうなる? 【第1回】「釣った魚を持ち込むと料理してくれる店の売上高は純額計上?」
「売上」は会社における最大の関心事です。
その売上が、本年3月30日に企業会計基準委員会から公表された収益認識会計基準(企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」)により、様変わりする可能性があります。
「どう変わるのか?」その正確なところは実務を待たなければわかりませんが、現時点でもある程度予測することはできます。
本連載では、収益認識会計基準がIFRSの考え方を取り入れたものであることに着目し、IFRSを採用している日本企業の決算書を分析することにより、日本基準を採用している会社の売上高がどう変わるのかを予測していきます。
税効果会計における「繰延税金資産の回収可能性」の基礎解説 【第5回】「タックス・プランニングの実現可能性に関する取扱い」
連載【第2回】で解説したとおり、タックス・プランニングとは将来の法人税等の発生額を見込む(計画する)ことであるが、将来の法人税等の発生額を見込む際には様々な状況を検討することになる。
将来の利益計画を立案することは当然であるが、例えば保有資産の売却を検討しているのであれば、その時期や金額の見積りが必要となり、その見積りの際には実現可能性を十分に考慮しなければならない。具体的には、当該資産の売却等に係る意思決定の有無、実行可能性及び売却される当該資産の含み益等に係る金額の妥当性を考慮する必要がある。
これからの国際税務 【第7回】「平成30年度税制改正における恒久的施設定義の見直し」
平成30年度税制改正のうち国際課税に関する項目は、ここ数年と同様、G20・OECDが主導する「税源浸食・利益移転(BEPS)プロジェクト」の国際合意を実践するための施策を中心に構成された。すなわち、外国法人課税において帰属主義を適用する上での閾値となる恒久的施設(PE)の定義を、BEPS合意の内容を体現した2017年版OECDモデル条約第5条の規定にほぼ沿った形で、改正したのである。
〔資産税を専門にする税理士が身に着けたい〕税法や通達以外の実務知識 【第4回】「不動産鑑定評価について(その2)」-対象確定条件-
不動産の鑑定評価を行うに当たっては、まず、鑑定評価の対象となる土地又は建物等を物的に確定することのみならず、鑑定評価の対象となる所有権及び所有権以外の権利を確定させる必要があります。
この対象不動産の確定に当たって必要となる鑑定評価の条件を「対象確定条件」といいます。
