企業の不正を明らかにする『デジタルフォレンジックス』 【第5回】「デジタルフォレンジックスの現場」~証拠収集編②~
時に、外部の専門家による調査を必要とする不正事案が発生した際、同様の経験の無い企業では情報システム担当を使って証拠となるデータのコピーを始めていることがある。メールサーバもしくはメールのアーカイブシステムからのデータのコピーについては、メールデータの特性上、送信日時などのタイムスタンプがコピー作業によって変わることが無いため、それほど心配する必要がない。
一方で、ファイルサーバや従業員の使用しているコンピュータに保存されているドキュメントデータについては、通常のコピーでは「最終アクセス日時」や「ファイル作成日時」などのタイムスタンプがコピーされた日時に変更されてしまう。
社外取締役の教科書 【第14回】「士業が社外取締役に就任する際の注意点(その2)」
「その会社がどのような企業活動を行っているのか」は、業種(どのような事業か)、業態(顧客は企業か一般消費者か等)、企業規模、その業界における商慣習、企業風土等により、各社それぞれ千差万別である。
たとえ社外取締役に就任しようとする者がその会社と同じ業界の出身であっても、それだけでその会社の企業活動のすべてを把握していることにはならない。企業経営の現場には縁遠い士業が社外取締役に就任しようとする際には、尚更である。
税理士ができる『中小企業の資金調達』支援実務 【第10回】「金融機関提出書類の作成ポイント(その2 損益計算書)」~簡潔明瞭が一番~
会社の融資返済能力は、簡易キャッシュフロー(=当期純利益+減価償却費)で判定される。黒字で利益額が大きいほど返済能力は高いと評価され、融資を得やすい。返済は数年に渡って行われるので、安定して利益を獲得する能力が重視される。したがって、多額の特別損益項目が発生している場合、返済能力は当期純利益ではなく、営業利益または経常利益を使って判定される。
現代金融用語の基礎知識 【第25回】「日本版スクーク」
まずスクークとは、利子を生じさせる社債を取り扱うことができないイスラム社会の企業や投資家でも取り扱うことができる、イスラム法(シャリア)に沿った金融商品であるが、実質的には社債と同様の性質を有するものである。
そして、日本版スクークとは、日本企業がイスラム社会の投資家に対して発行するスクークである。
義務だけで終わらせない「ストレスチェック」の活かし方 【第3回】「ストレスのメカニズムから考えるメンタルヘルス対策」
前回はストレスのメカニズムについて、説明させていただいた。12月からスタートするストレスチェックやメンタルヘルス対策について考えるとき、このストレスのメカニズムに則って進めることが重要である。すなわち、それぞれメカニズムのどこの部分に対する結果で、どの部分に対するアプローチを考えなければならないのかをしっかりと捉えることが大切である。
中小企業事業主のための年金構築のポイント 【第19回】「まとめ(1)」-個人事業主の年金-
ここまで、18回にわたり「中小企業事業主の年金構築のためのポイント」について説明してきたが、今回はそのまとめとして、「個人事業主の年金」について、加入から年金受給までの留意点を挙げる。
養子縁組を使った相続対策と法規制・手続のポイント 【第14回】「養子縁組のメリットとデメリット」
養子は養親の氏を称することとなる(民810)。養子は養子縁組により養親の氏を称するが、縁組当時存在する養子の子は当然に養親の氏を称するわけではない(昭23・4・20民事甲209号回答)。
養子の子が養子と同じ氏を望む場合、本来、民法791条に従い、家庭裁判所の許可を得て、戸籍法の定めに従い届け出る必要があるが、養子夫婦が婚姻を継続している限り、家庭裁判所の許可を得ることなく戸籍法98条の入籍届によって養子の氏を称することができる(民791②)。
企業の不正を明らかにする『デジタルフォレンジックス』 【第4回】「デジタルフォレンジックスの現場」~証拠収集編①~
筆者がデジタルフォレンジックスに関わり始めた10年ほど前は、電子証拠の保全に使用されるツールは重く大きく、大型のスーツケースに満載すると40キロを超えることもあり、移動時に何度かぎっくり腰を患った。現在では、ツールの小型化とパフォーマンス向上などで、大型スーツケースが必要だった当時と比較すると、飛行機のキャリーオンサイズのスーツケースに収まる程度になっている。
義務だけで終わらせない「ストレスチェック」の活かし方 【第2回】「ストレスのメカニズム」
ストレスチェックを始めとしたメンタルヘルス対策を考えるとき、ストレスのメカニズムに即した対応というのが重要となる。この連載のテーマであるストレスチェックにおいては、実施義務があるからといってやみくもに行うのではなく、ストレスのメカニズムをしっかりと理解し、メカニズムのどの部分の結果が現われているのか、またその結果を踏まえてメカニズムのどの部分にアプローチすればよいのか、そのアプローチによってストレスチェックの数値がどのように変化しているのか、という捉え方が必要となる。
社外取締役の教科書 【第13回】「士業が社外取締役に就任する際の注意点(その1)」
本連載で繰り返し説明しているように、「社外」取締役には、その会社と「しがらみ」がなく、客観的な見地より、企業経営上の課題や問題点につき、多角的な意見を述べる役割が期待されている。
このような要請から、近時では、税理士、公認会計士、弁護士等の士業が社外取締役への就任を打診され、実際に就任する例が急増している。
そこで今回と次回とで、これまでの連載の整理を兼ねて、士業が社外取締役に就任する場合に注意すべき点を、項目別に説明したい。
