「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント【事例27(法人税)】 「外国子会社合算税制において適用除外に該当しているにもかかわらず、別表の添付をしなかったため、適用除外が認められなかった事例」
《事例の概要》
平成X2年3月期から平成X6年3月期の法人税につき、香港に所在する依頼者の100%子会社につき、外国子会社合算税制における適用除外に該当しているにもかかわらず、申告書にその旨を記載した別表及びその証拠資料の添付をしなかったため、税務調査により当該子会社に係る所得につき合算課税の対象となってしまった。これにより、法人税等につき過大納付が発生し、賠償請求を受けた。
組織再編・資本等取引に関する最近の裁判例・裁決例について 【第29回】「裁決例⑨」
今回、紹介する事件は、連結納税加入に伴う時価評価において、債務超過となっている子会社株式をマイナス評価したのに対し、零円未満であることはあり得ないとして、零円以上であるとした事件である。
こんなときどうする?復興特別所得税の実務Q&A 【第29回】「未払配当金から源泉徴収する所得税及び復興特別所得税の処理」
Q 当社(非上場会社)は平成26年5月31日に株主総会を開催し、配当金100万円を支払う旨を決議しました。株主総会から1年経過しましたが、配当金は未払いです。配当金を支払う際には所得税及び復興特別所得税を源泉徴収しなければならないことは承知していますが、未払いなので源泉徴収はしていません。
当社で行うべき処理がありましたらご教示ください。
税務判例を読むための税法の学び方【63】 〔第7章〕判例の探し方(その10)
① 『判例時報』『判例評論』
昭和28年以降、判例時報社より出版されており、毎月1日、11日、21日に発行される旬刊である。裁判例以外、論文等も掲載されている。法律論文等では「判タ」と略されて表記されることも多い。
フロー・チャートを使って学ぶ会計実務 【第18回】「親会社による子会社の吸収合併~個別財務諸表のみ作成している会社の場合~」
今回は、親会社による子会社の吸収合併について解説する。吸収合併とは、会社が他の会社とする合併であって、合併により消滅する会社の権利義務の全部を合併後存続する会社に承継させるものをいう(会社法2条27項)。
そして、親会社による子会社の吸収合併は、「共通支配下の取引」に該当する。「共通支配下の取引」とは、結合当事企業(又は事業)のすべてが、企業結合の前後で同一の株主により最終的に支配され、かつ、その支配が一時的ではない場合の企業結合をいう(企業会計基準第21号「企業結合に関する会計基準(以下、「基準」という)」16)。
金融商品会計を学ぶ 【第7回】「金融負債の消滅の認識」
金融負債の消滅の認識は、金融負債の契約上の義務を履行したとき、義務が消滅したとき又は第一次債務者の地位から免責されたときに行われる(「金融商品に関する会計基準」(企業会計基準第10号。以下「金融商品会計基準」という)10項、60項)。
「金融商品会計に関する実務指針」(会計制度委員会報告第14号。以下「金融商品実務指針」という)では、上記の金融負債の消滅の認識要件について、次のように規定している(金融商品実務指針④3項)。
日本の企業税制 【第20回】「BEPS行動8:価格付けが困難な無形資産」
OECD租税委員会は、6月4日、移転価格ガイドライン改定作業の中で残されていた重要な課題である「BEPS行動8:価格付けが困難な無形資産」に関する公開討議草案を公表した。
公開討議草案は、価格付けが困難な無形資産に係るアプローチを開発するとの行動8の要請に対応し、OECD移転価格ガイドライン第6章D.3の改訂を提案するものであり、わが国の移転価格課税にも重要な影響をもたらすものとなる。
法人事業税に係る平成27年度税制改正事項~外形標準課税の拡大、所得拡大促進税制の適用など~ 【第1回】「法人事業税の性質と税制改正の経緯」
また、法人事業税についても大幅な改正が行われた。具体的には、資本金1億円超の法人の事業税について、所得割の税率の引下げ、外形標準課税(付加価値割及び資本割)に係る税率の引上げ並びに所得拡大促進税制の事業税への適用が盛り込まれるとともに、経過的な事業税の負担配慮措置が設けられた。
本稿は、法人事業税に係る平成27年度の税制改正の内容について解説することを目的とするが、またとない機会であるので、法人事業税そのものについての説明も付け加えたいと考えている。
ふるさと納税(平成27年度税制改正対応)のポイント 【第1回】「制度の概要と税務上の取扱い」
ふるさと納税による税の軽減は、従来の寄附金税制を応用した新たな仕組みである。
自治体に対する寄附の額に応じて、所得税の寄附金控除と住民税の寄附金税額控除を組み合わせることにより、所得税及び住民税が軽減される(所法78、地法37の2、314の7)。
連結納税適用法人のための平成27年度税制改正 【第1回】「法人税率の引下げ」
毎年度、税制改正については、多くの書籍や雑誌などで解説されているが、連結納税制度に係る取扱いについては、「連結納税制度の場合についても、同様の改正が行われています。」という一言で片づけられてしまうことも多く、連結納税適用法人にとって、従来の税制改正の解説は十分なものではなかったといえる。
以上より、本稿では、連結納税適用法人(注)のための平成27年度税制改正をテーマとして、①~③に限定することなく、連結納税適用法人に関係するすべての税制改正について、平成27年3月31日に公布され、平成27年4月1日以後から施行されている改正税法等に基づいて、その取扱いを解説していくこととする。
