〔会計不正調査報告書を読む〕 【第76回】五洋インテックス株式会社「第三者委員会調査報告書(平成30年5月7日付)」
五洋インテックスは、「外部通報」により、過年度におけるタブレット端末の販売、太陽光パネルなどの販売及びその他の新規事業に関する取引に関して、会計処理の妥当性について懸念がある旨の指摘を受け、本件各取引に係る会計処理の内容と同会計処理に関する事実等の究明を開始するとともに、平成30年3月27日、外部の専門家により構成される第三者委員会を設置した。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第75回】ブロードメディア株式会社「第三者委員会調査報告書開示版(平成30年5月23日付)」
ブロードメディアは、2018年1月16日、連結子会社である釣りビジョンの業務委託先企業である株式会社A(以下「A社」という)の代理人弁護士から、2007年から2017年にわたる映像受託制作取引につき、クライアントとのやり取り等を含めた取引全体が架空(以下「本件架空取引 」という)であった旨の報告を受けたことから、同日より1月30日までの間、内部で可能な調査を進め、1月30日付で、「連結子会社の架空取引被害及び当社の平成30年3月期第3四半期決算発表延期に関するお知らせ」を公表すると同時に、社内調査委員会を設置して調査を進め、調査内容を3月14日、4月13日に公表した。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第74回】日本紙パルプ商事株式会社「社内調査委員会調査報告書開示版(平成30年5月18日付)」
2017年5月から6月にかけて、当社内部監査室によるSS社の業務監査の結果、期間保守契約において収益の繰延べや利益操作がなされるおそれがあること、SS社専務取締役X氏の接待費について、発生年月と計上年月の期ズレ、領収書の不備、事前稟議申請漏れなどが指摘され、こうした指摘事項が、当社関連事業管理部国内事業管理課において解決する取組みを行っている過程で、一部の売上について約4億5,000万円(累計)の売上原価が不正に先送りされている可能性があることが発見され、社内調査委員会が設置された。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第73回】株式会社ドミー「第三者委員会調査報告書(要約版)(平成30年4月20日付)」
ドミーは、平成29年12月28日に、会計監査人である新日本有限責任監査法人(以下「会計監査人」という)から、第77期(平成30年5月期)において、減損の懸念がある店舗となっていた4店舗に計上されたリベート及び協賛金について、仕入先からのリベート・協賛金を恣意的に傾斜配賦しており、この事実の解明には社外の有識者からなる調査委員会による調査が必要であるとの指摘を受けて、平成30年1月12日、第三者委員会を設置した。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第72回】昭光通商株式会社「改善報告書(平成29年6月26日付)」、「改善状況報告書(平成29年12月27日付)」
公表措置を受けて、昭光通商は、同年6月26日「改善報告書」を、12月27日に「改善状況報告書」を東証に提出した。本稿では、両報告書の内容から、なぜ短期間に2度の特別調査委員会を設置することになったのか、とりわけ、最初の特別調査委員会による再発防止策の提言が、経営陣に受け容れられなかったのかを検証したい。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第71回】福井コンピュータホールディングス株式会社「第三者委員会調査報告書(要約版)(平成29年11月1日付)」
平成29年9月25日、福井社監査役会は、各取締役に宛てて、株式会社ダイテック(以下「株式会社ダイテックホールディング」及び「株式会社ダイテック」との商号であった時期も含めて、「ダイテック」と略称する(※))との業務提携事業及びそれに関連する取引を対象として調査を実施するための第三者委員会の設置を勧告した。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第70回】大豊建設株式会社「不正支出問題に関する第三者委員会調査報告書(平成30年2月2日付)」
平成29年9月6日、大豊建設代表取締役社長宛に、以下の内容が記された匿名の投書が届いたため、調査を行ったところ、流出した資金の一部が、当時の大豊建設代表取締役会長に還流された疑いが生じた。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第69回】亀田製菓株式会社「独立調査委員会調査報告書(平成29年12月14日付)」
2017年8月、亀田製菓常勤監査役であるK01氏は、TKDの財務諸表を確認したところ、棚卸資産残高が売上高に比して過大であると考え、TKD副社長に棚卸資産の実在性について確認するように求めるとともに、TKDに往訪予定であった常務執行役員管理本部長であるK03氏に対して、TKD棚卸資産の現地確認を依頼した。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第68回】「2017年における調査委員会設置状況」
本連載では、個別の調査報告書について、その内容を検討することを主眼としてきたが、本稿では、少し視点を変えて、第三者委員会ドットコムが公開している情報をもとに、各社の適時開示情報を参照しながら、2017年において設置が公表された調査委員会について、調査の対象となった不祥事を分類するとともに、調査委員会の構成、調査報告書の内容などを概観し、その特徴を検討したい。