《速報解説》 国税庁、「インボイスQ&A」を約1年ぶりに改訂~R7改正のリース税制の整備に伴い一部記載を見直し~
令和7年4月21日付けで国税庁は、「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」(インボイスQ&A)を約1年ぶりに改訂した。
日本の企業税制 【第138回】「ガソリンの暫定税率をめぐる三党協議の行方」
このように、「103万円の壁」と「ガソリンの暫定税率」の両論点ともに幹事長合意以上の具体策までは自公国の三党税調で年内合意に至らず、年明けに議論が持ち越されていた。令和7年2月4日には、第217回国会の閣法第1号議案として、与党税制改正大綱を踏まえた「所得税法等の一部を改正する法律案」が衆議院に提出され、税制改正法案と予算の年度内成立を目指す与党は野党の協力を得るために、2月18日から自公国の三党税調協議を再開した。
〈ポイント解説〉役員報酬の税務 【第71回】「法人名義の車両に係る使用料と経済的利益の供与」
当社が所有する車両を当社役員がプライベートで使用しています。
このような場合において、役員から収受すべき使用料をどのように算定すればよいでしょうか。
相続税の実務問答 【第106回】「贈与税の期限後申告における配偶者控除及び住宅取得等資金贈与の特例の適用可否」
私は令和6年に母との2分の1ずつの共有の居住用建物を建築し、同年12月末までに父母と私の3人で居住を開始しました。
私の建築資金は、父から贈与を受けました。この贈与については、直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例(租税特別措置法第70条の2。以下「住宅取得等資金贈与の特例」といいます)を適用するつもりでした。また、母も父から建築資金の贈与を受けていますが、この贈与については贈与税の配偶者控除の特例(相続税法第21条の6。以下「配偶者控除の特例」といいます)を適用するつもりだったとのことです。
私も母も税金に関しては、あまり知識がありませんでしたので、実際の申告の手続きは、父が知り合いの税理士に依頼してくれることになっていました。ところが今年(令和7年)の1月に、その父が脳梗塞のため入院してしまいました。私も母も「贈与税の特例を適用すれば、贈与税額は算出されない」と父から聞かされていましたので、安易に考え、結局、私も母も贈与税の期限内申告をしませんでした。
父に万が一のことがあったときの相続税の計算にも影響しますから、無申告のまま放置しておくこともできませんので、母共々、今から贈与税の期限後申告をしたいと考えていますが、住宅取得等資金贈与の特例や配偶者控除の特例を適用することはできるでしょうか。
〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第69回】「「技術上の役務に対する料金」の該当性が問題となった事例(審裁令5.8.15)(その1)」~日印租税条約12条4項~
本件は、わが国法人の審査請求人(以下「X社」という)が、インド所在企業のJ社、K社及びL社の各社に支払った金員について、原処分庁が、当該各支払金は、日印租税条約12条4項に規定する「技術上の役務に対する料金」にあたり、国内源泉所得に該当するとして、源泉徴収に係る所得税の納税告知処分等を行ったことに対し、X社が、当該支払金の一部は「技術上の役務に対する料金」に該当しないなどとして、処分の一部取消しを求めた事案である。
《速報解説》 改正法人税法施行規則等が公布され、R7改正等に対応した法人税申告書(別表)様式が明らかに~防衛特別法人税及びイノベーションボックス税制に係る申告書様式も新設~
令和7年度税制改正等に対応した法人税申告書(別表)の様式を定めた改正法人税法施行規則(財務省令第43号)が4月14日付官報号外第84号で公布された。改正後の様式は原則、令和7年4月1日以後終了事業年度から適用される(改正法規附則1)。
《速報解説》 国税庁、令和7年度改正に伴う改正消費税基本通達等を公表~リファンド方式への移行に向け取扱いの見直し等行う~
これに伴い、4月1日に国税庁より「消費税法基本通達等の一部改正について(法令解釈通達)」が公表された。また、同日「輸出物品販売場制度のリファンド方式への見直し」に関する特設ページが新設された。同ページ掲載のQ&Aは制度理解の助けとなるため、参考とされたい。
酒井克彦の〈深読み◆租税法〉 【第139回】「消費税法における「課税仕入れの日」(その3)」
所得課税法においては、収入や収益の計上のタイミングについて権利確定主義を採用しているが、その場合には、原価や費用の計上のタイミングとの関わりは費用収益対応の原則を一応の基準としているだけであって、実際問題としては切断されているといっても過言ではないことを想起すべきであることが挙げられる。
谷口教授と学ぶ「国税通則法の構造と手続」 【第36回】「国税通則法99条(98条、101条~103条)」-国税不服審判所の独立性と法令解釈権-
この「解釈」の解釈問題は、国税不服審判所の法令解釈権に関わる問題であるが、従来ほとんど検討されてこなかったように思われる。そこで、今回は、この問題を中心に国税不服審判所の独立性について検討することにする。ただ、その検討に入る前に、まず、国税通則法99条についてその沿革及び趣旨等をみておくことにしよう。