居住用財産の譲渡所得3,000万円特別控除[一問一答] 【第25問】「建物の一部を間貸ししている場合」-店舗兼住宅等-
Xは2階建ての家屋のうち、1階部分を自己の居住の用に供し、2階部分を他人に間貸ししています。
このほど、その家屋をその敷地と共に売却しました。
この場合、「3,000万円特別控除」の特例の適用範囲はどのようになるのでしょうか?
弁護士の必要経費訴訟からみた「個人事業者における必要経費」の判定をめぐる考察
必要経費とは、所得を得るために必要な支出のことである、と定義される。
所得税は、「収入」からそれを得るために支出した「必要経費」を控除した金額である「所得」に対して課税されるため、必要経費に該当するか否かを争点に、課税当局と納税者との意見の食い違いは絶えない。
本稿では、弁護士の必要経費認定をめぐって争われた一連の訴訟(第1審:東京地裁平成23年8月9日判決、控訴審:東京高裁平成24年9月19日判決、上告受理申立事件:最高裁判所第二小法廷平成26年1月17日決定)を題材に、士業を中心とする個人事業者の必要経費について、再考することを目的とする。
「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント【事例12(所得税)】 「相続税対策のため、税理士の提案により、依頼者の所有する同族法人株式を発行法人に売却したが、みなし配当の計算を誤ったため、追徴税額が発生し、「正しい税額の説明を受けていれば売却は行わなかった。」として賠償請求を受けた事例」
《事例の概要》
税理士は、相続税対策のため、依頼者の所有する同族法人株式を発行法人に売却することを提案した。その際、みなし配当所得の計算の基礎となる「資本金等の額」の解釈を誤り、利益剰余金をも含めたところの「株主資本」の金額に基づいて1株当たりの資本金等の額を過大に計算してしまった。そのため、配当所得が過少で、譲渡所得が過大なシミュレーションで説明を行ってしまった。
この誤ったシミュレーションにより、依頼者は同族法人への株式売却を決断し実行した。しかし、税務調査により、上記誤りを指摘され、結果として源泉所得税の追加納付を余儀なくされ、トータルでの税負担が当初のシミュレーションの金額より過大となってしまった。
依頼者は正しい税額の説明を受けていれば売却は行わなかったとして、更正処分により増加した所得税及び住民税7,000万円につき賠償を求めてきた。
居住用財産の譲渡所得3,000万円特別控除[一問一答] 【第24問】「所有者の異なる2棟の建物を一体として居住の用に供している場合」-一の家屋-
下図のように、X所有の土地の上にX所有の家屋AとY所有の家屋Bがあります。XとYは親子であり生計を一にしています。また、XとYの家屋は渡り廊下(Y所有)で結合されています。XとYそれぞれの家族は、2つの家屋全体を居住の用に供しています。
このほど、この土地全体と2つの家屋を一括して売却しました。
この場合、Xは、Y所有の家屋Bの敷地の用に供されている部分の土地譲渡所得についても、「3,000万円特別控除」の特例の適用を受けることができるでしょうか?
居住用財産の譲渡所得3,000万円特別控除[一問一答] 【第23問】「接している2区画のマンションを一体として居住の用に供している場合」-一の家屋-
Xは、15年前に2DKのマンション1戸(302号室)を購入して居住していましたが、その後子供らが成長し、従来の住宅の部屋数だけでは狭くなりました。
そこで、5年前にその住宅の真横に当たるマンション1戸(303号室)をさらに購入し、2区画のマンションを一体として使用してきました。
このほど、Xは2区画のマンションを一括して売却しました。
この場合、全部について「3,000万円特別控除(措法35)」の特例を受けることができるでしょうか?
酒井克彦の〈深読み◆租税法〉 【第15回】「土地譲渡に係る所得税と相続税との二重課税問題(その3)」
個人Bは、所得税法59条1項1号の規定の適用を受け、みなし譲渡課税を受けることになる。
ところで、個人Bが譲渡所得の金額の計算を行うに当たっては、所得税法60条1項の規定の適用により、個人Aの取得価額を引き継ぐことになる。なぜなら、個人Bが「贈与」「により取得した前条第1項に規定する資産を譲渡した場合における・・・譲渡所得の金額・・・の計算については、その者〔筆者注:ここでは個人B〕が引き続きこれを所有していたものとみなす」からである(所法60①一)。そして、この資産を個人Bが法人に売却した際に取得価額以上の金額を得た場合においては、所得税法9条1項9号の規定の適用により非課税とされるのである。
居住用財産の譲渡所得3,000万円特別控除[一問一答] 【第22問】「2棟の建物が一の家屋と認められる場合」-一の家屋-
Xは、18年前に家屋Aを建築し、その後引き続き居住の用に供してきましたが、子供も大きくなり家屋Aが手狭となったことから、4年前に家屋Bを新築し、子供(大学生、高校生)の勉強部屋及び寝室として使ってきました。
このほど、家屋A及び家屋B並びにその敷地全体を一括して売却しました。
この場合、Xの譲渡所得の全部について「3,000万円特別控除」の特例の適用を受けることができるでしょうか?
monthly TAX views -No.14-「配偶者控除の改組は実現するか」
配偶者控除は、「専業主婦」は家計に追加的な生計費がかかるので担税力が落ちることや「内助の功」への配慮という理由から設けられたものである。最近では、「子育てのために専業主婦は必要」という少子化対策税制として主張されることが多くなった。
しかし、少子化と女性の就労との関係には、最近大きな変化がみられている。
居住用財産の譲渡所得3,000万円特別控除[一問一答] 【第21問】「2棟の建物が一の家屋と認められない場合」-一の家屋-
Xは、隣接した家屋A及び家屋B並びにその敷地全体を所有しており、家屋AにはX夫婦が、家屋Bには娘夫婦(生計は別)がそれぞれ居住していました。
なお、X及びYの敷地使用割合は土地全体の各々2分の1です。
このほど、家屋A及び家屋B並びにその敷地全体を一括して売却しました。
この場合、Xの譲渡所得の全部について「3,000万円特別控除」の特例の適用を受けることができるでしょうか?