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谷口教授と学ぶ「税法基本判例」 【第55回】「「譲渡所得課税の趣旨」法理と「趣旨内競い合い」の遅れ挽回」-土地譲渡代金割賦弁済事件・最判昭和47年12月26日民集26巻10号2083頁-

本連載の方針(第1回Ⅰ参照)に従い拙著『税法基本講義〔第8版〕』(弘文堂・2025年)の叙述の順に、今回からは、譲渡所得課税に関する判例をいくつか取り上げ検討することにする。まず、譲渡所得課税の趣旨に関する最高裁の考え方からみておこう。
最判昭和43年10月31日訟月14巻12号1442頁(以下「昭和43年最判」という)は譲渡所得課税の趣旨について次のとおり判示した(下線筆者)。

#No. 654(掲載号)
# 谷口 勢津夫
2026/01/29

グループ企業の税務Q&A 【第1回】「グループ通算制度を適用していて譲渡損益調整資産が通算子法人株式の場合」

P社を通算親法人とするグループ通算制度を適用しており、当社(A社)は通算子法人に該当します。当社はC社(通算子法人)株式を同じく通算子法人で兄弟会社にあたるB社に対して譲渡しました。この場合に譲渡損益の繰延べはどのように処理することになるのでしょうか。

#No. 654(掲載号)
# 川瀬 裕太
2026/01/29

「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント【事例154(法人税)】 「中小企業者の適用除外事業者に該当していたにもかかわらず、これに気付かず、中小企業者の特例を適用して申告したため、税務調査で否認されてしまった事例」

X4年3月期の法人税につき、中小企業者の適用除外事業者に該当するため、中小企業向けの各租税特別措置の適用を受けることができないにもかかわらず、原則と中小企業者の特例の双方の適用を満たしていた「給与等の支給額が増加した場合の法人税額の特別控除」(以下「賃上げ促進税制」という。)は、中小企業者の特例を適用し、税率は、中小企業者等の法人税率の特例(以下「法人税率の特例」という。)を適用して申告してしまった。これを税務調査で指摘され、結果として「賃上げ促進税制」及び「法人税率の特例」を否認されてしまった。これにより、原則による「賃上げ促進税制」の適用が受けられた場合と修正申告との差額につき過大納付が発生し賠償請求を受けた。

#No. 654(掲載号)
# 齋藤 和助
2026/01/29

固定資産をめぐる判例・裁決例概説 【第56回】「中古の機械及び装置について、設備の相当部分が中古資産によって成り立っていると評価することができる場合に該当しないから、簡便法による耐用年数での償却が認められなかった事例」

有形固定資産には、時の経過や使用により価値の減少するものと、このような理由により価値の減少しないものに分かれる。時の経過や使用により価値の減少するもの(減価償却資産)については、使用可能期間に応じ、一定のルールにより価値の減少部分を費用化する減価償却という方法が用いられる。

減価償却を行う際に、必ず決めるものが、使用可能期間、すなわち、耐用年数である。この耐用年数は、資産の種類や使用状況等により変化するため当初に見積もることは難しい。
しかし、耐用年数を恣意的に決めると租税回避に利用されかねないので、税務上、損金又は必要経費に算入できる減価償却費や耐用年数については、減価償却資産の耐用年数等に関する省令で定められている。

#No. 654(掲載号)
# 菅野 真美
2026/01/29

暗号資産(トークン)・NFTをめぐる税務 【第85回】

CARFにおける情報交換の対象となる税務情報には、暗号資産の残高情報は含まれていないものの、利用者や事業体に係る実質的支配者の氏名、住所・所在地、居住地国、納税者番号、生年月日、出生地のほか、報告対象となる暗号資産の種類、法定通貨による購入や売却、暗号資産の交換、受領及び移転に係る暗号資産の名称、総額、総数量、件数などが含まれる(本連載第73回の29(1)参照)。

#No. 654(掲載号)
# 泉 絢也
2026/01/29

〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第89回】「外国子会社配当益金不算入規定における外国子会社の判定基準(地判令3.9.28)(その2)」~法人税法23条の2第1項、法人税法施行令22条の4第1項~

施行令22条の4第1項2号の「議決権のある株式又は出資の数又は金額」については、①「議決権のある株式の数」、②「議決権のある株式の金額」、③「議決権のある出資の数」及び④「議決権のある出資の金額」の4通りを意味すると解しても、いずれも不合理なものとはいえないから、上記の4通りと解するのが文理上は自然ということができる。

#No. 654(掲載号)
# 金山 知明
2026/01/29

日本の企業税制 【第147回】「OECD/G20のBEPS包摂的枠組みが共存システムに関する合意を公表」

147ヶ国・地域で構成されるOECD/G20のBEPS包摂的枠組み(Inclusive Framework)は、新年早々の1月5日、デジタル化・グローバル化した経済環境におけるグローバル・ミニマム課税制度の協調的運用に向けた道筋を示すパッケージの主要要素について合意したことを公表した。
2025年6月28日にG7の財務省がグローバル・ミニマム課税に関する共同声明を公表したことで、米国連邦議会に提出された税制改正法案に当初盛り込まれた報復措置が撤回されて以降、数ヶ月にわたる緊密な協議を経て発表された「共存システム(side-by-side system)」に関する包括的合意は、国際税制の安定性と確実性の基盤を築く重要な政治的・技術的合意である。これにより、グローバル・ミニマム課税の枠組みで従来までに達成された成果が維持され、特に開発途上国を含む全ての管轄区域が、自国で生み出された所得に対する第一課税権を確保する能力が保護される。

#No. 653(掲載号)
# 魚住 康博
2026/01/22

〈ポイント解説〉役員報酬の税務 【第78回】「合併無効判決の確定と役員退職給与」

当社は子会社を吸収合併しました。その際、子会社の役員のうち退職者に対して役員退職給与を支給し、損金の額に算入しています。しかし、役員の一部が吸収合併無効の訴えを提起しました。
仮にこの訴えが認められた場合、支給したことで損金の額に算入済みの役員退職給与はそのままでいいのでしょうか。

#No. 653(掲載号)
# 中尾 隼大
2026/01/22

相続税の実務問答 【第115回】「相続時精算課税が適用される贈与の課税漏れがあった場合の贈与税額控除」

私は、平成16年4月に父から、非上場会社であるA社の株式の贈与を受けました。その評価額は、3,000万円と高額であったため、贈与税の申告に当たり相続時精算課税を選択しました。その父が、令和7年3月に亡くなりましたので、父から相続により取得した財産の価額に、相続時精算課税を適用したA社の株式の贈与時の価額3,000万円を課税価格に加算して相続税の申告をするつもりです。
ところで、平成20年5月に、父がA社に対して債務免除を行い、その結果、私の有するA社の株式の価額が2,000万円上昇したことから、その増加益について父から贈与があったものとみなされ、贈与税の申告が必要だったにもかかわらず、その申告を失念したまま、既に申告期限から17年ほどが過ぎてしまいました。このみなし贈与については、今から贈与税の申告をすることはできませんが、相続税の課税価格への加算は必要であるとの説明を受けました。
そこで、平成20年5月に受けたみなし贈与の金額については、相続税の課税価格に加算して相続税の申告をすることとしますが、その際に、このみなし贈与について本来であれば課税されていた贈与税相当額を相続税額から控除することはできますか。贈与税額の控除が認められないとすると、贈与税についてもはや課税がされないはずであるにもかかわらず、贈与税が課税されたのと同様の結果となってしまい、不合理ではないでしょうか。

#No. 653(掲載号)
# 梶野 研二
2026/01/22

〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第88回】「外国子会社配当益金不算入規定における外国子会社の判定基準(地判令3.9.28)(その1)」~法人税法23条の2第1項、法人税法施行令22条の4第1項~

平成21年度に導入された外国子会社配当益金不算入制度(法人税法23条の2第1項)は、法人課税の分野において、全世界所得課税という基本構造を維持しながら、一部に国外所得免除型のポリシーを導入するものであったといわれる。その方策は、従来の間接外国税額控除の適用基準をそのまま利用しつつ、間接外国税額控除を廃止して、対象外国会社からの配当を益金不算入とするものである。

#No. 653(掲載号)
# 金山 知明
2026/01/22
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