谷口教授と学ぶ「税法基本判例」 【第12回】「借用概念論の伝統的・本来的意義とその形式的外縁」-サプリメント購入費医療費控除事件・東京高判平成27年11月26日訟月62巻9号1616頁-
本連載では、基本的には、拙著『税法基本講義〔第7版〕』(弘文堂・2021年)の叙述の順に従って、それぞれの箇所で取り上げている「税法基本判例」を順次検討していくことにしているが(第1回Ⅰ参照)、今回は、借用概念論(上掲拙著【50】以下参照)に関して特にその議論の射程を検討しておきたい。
これからの国際税務 【第30回】「グローバルミニマム税の行方」
昨年10月に約140ヶ国から成るOECD/IFで合意されたGloBEルール(グローバルミニマム税構想)については、昨年12月に、各国が国内法立法をする際のモデルとなる法令案をOECD/IFが公表した。そして、その後、同法令案の技術的内容を詳述するコメンタリーが3月14日に追加発表された。
〔事例で解決〕小規模宅地等特例Q&A 【第30回】「部屋ごとに区分登記がされていない場合の特定居住用宅地等の特例の適用」
被相続人である甲(相続開始日:令和4年3月26日)は、下記の土地及び家屋を所有していました。土地建物の生前の利用状況は、下記の通り、1階及び2階部分は甲及び長男である乙が居住の用に供し、3階及び4階部分は甲の賃貸の用に供し、5階部分は長女である丙家族が居住の用に供しています。
街の税理士が「あれっ?」と思う税務の疑問点 【第5回】「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例(3,000万円控除)」~数次相続の場合の遺産分割~
父親が所有し、父母が2人で住んでいた1戸建て建物(昭和50年築、非耐震)とその敷地について、令和2年9月に父が死亡し、父死亡後は母が1人で住んでいましたが、令和3年3月に母が死亡(数次相続)しました。
なお、法定相続人は、父死亡時は母と別居の子供2人(長男・次男)であり、母死亡時は子供2人(長男・次男)です。令和3年10月に、相続人が建物取壊しの上、第3者の他人に土地全部を5,000万円で売却した場合、被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例(以下、「空き家特例」という)は、どう遺産分割していれば土地全体の売買につき適用できますか。
収益認識会計基準と法人税法22条の2及び関係法令通達の論点研究 【第75回】
企業会計原則が採用する販売基準による収益の発生の時点は、財貨又は役務の移転に対する現金又は現金等価物の取得の時点であるとされている。
このため、伝統的な実現主義(企業会計原則第二の三B参照)の考え方では、次の時点で収益認識することが一般的であった。
《速報解説》 中小企業庁、「中小PMI支援メニュー」を公表~中小M&Aによって引き継いだ事業の継続・成長に向けた統合やすり合わせ等の取組を支援~
中小企業庁は、「中小PMI支援メニュー(中小M&Aによって引き継いだ事業の継続・成長に向けた支援メニュー)」を令和4年3月17日に公表した。
《速報解説》 国税不服審判所「公表裁決事例(令和3年7月~9月)」~注目事例の紹介~
国税不服審判所は、2022(令和4)年3月23日、「令和3年7月から9月までの裁決事例の追加等」を公表した。追加で公表された裁決は表のとおり、相続税法が6件、所得税法が1件で、合わせて7件となっている
今回の公表裁決では、国税不服審判所は、7件すべてで原処分庁の課税処分等の全部又は一部を取り消しており、納税者の審査請求が全面的に棄却又は却下されたものはない。
《速報解説》 国税庁、パブコメを経て所得税基本通達28-9を改正~非常勤の消防団員の出動日数に応じて支払われる金銭のうち、災害に関する出動は1日8,000円、それ以外の出動は1日4,000円まで非課税~
国税庁は令和4年3月23日付けで「「所得税基本通達の制定について」の一部改正について(法令解釈通達)」を公表、所得税基本通達28-9《非常勤の消防団員が支給を受ける金銭》の見直しを行った。なお本改正は令和3年10月1日付けでパブリックコメントに付されていた。
組織再編成・資本等取引の税務に関する留意事項 【第8回】「給与等の支給額が増加した場合の税額控除」
令和3年4月1日から令和5年3月31日までの間に開始する各事業年度では、給与等の支給額が増加した場合の税額控除が認められている(措法42の12の5①②)。具体的な内容は以下の通りである。
「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント【事例108(相続税)】 「相続税の当初申告において取引相場のない株式の評価誤り、非課税となる弔慰金の計上漏れ等があり、別税理士が更正の請求を行ったところ、これらが認められ、過大納付税額は回復したが、別税理士に支払った成功報酬につき損害賠償請求を受けた事例」
被相続人甲の相続税申告において、取引相場のない株式の評価誤り(株式交換後の直前期末の資本金等の額の誤記載など)や非課税となる弔慰金の計上漏れ等があり、別税理士が更正の請求を行ったところ、その全てが認められた。
これにより、過大納付税額は回復したが、別税理士に支払った成功報酬(還付税額の50%)につき損害が発生したとして損害賠償請求を受けた。
