公開日: 2022/03/28
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《速報解説》 国税不服審判所「公表裁決事例(令和3年7月~9月)」~注目事例の紹介~

筆者: 米澤 勝

 《速報解説》

国税不服審判所

「公表裁決事例(令和3年7月~9月)」

~注目事例の紹介~

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

過去の公表裁決事例紹介はこちら

国税不服審判所は、2022(令和4)年3月23日、「令和3年7月から9月までの裁決事例の追加等」を公表した。追加で公表された裁決は表のとおり、相続税法が6件、所得税法が1件で、合わせて7件となっている

今回の公表裁決では、国税不服審判所は、7件すべてで原処分庁の課税処分等の全部又は一部を取り消しており、納税者の審査請求が全面的に棄却又は却下されたものはない。

【表:公表裁決事例令和3年7月~9月分の一覧】※本稿で取り上げた裁決

所得税法	①		推計課税(資産負債増減法による推計の合理性)	一部取消し 棄却 相続税法	②		相続税の課税財産の認定(預貯金等)	一部取消し 却下 	③		相続税の課税財産の認定(預貯金等)	一部取消し 棄却 却下 	④		相続税の課税財産の認定(預貯金等)	一部取消し 却下 	⑤		相続税の課税財産の認定(預貯金等)	一部取消し 全部取消し 却下 	⑥		贈与税の課税価格(その他の利益に係る課税価格)	全部取消し 	⑦		財産評価(宅地及び宅地の上に存する権利)	全部取消し

相続税法関係の事例からについては、同じ被相続人に係る相続税の申告に対する課税処分につき、4人の相続人がそれぞれ審査請求を行ったものである。本稿では、被相続人の妻が審査請求を行った事例をもとに、国税不服審判所が、原処分庁の主張する課税財産認定の一部を否認して、過少申告加算税の賦課決定処分の一部を取り消した理由について、その判断を検討したい。

なお、公表された裁決では、事例ごとに相続人ら関係者に使用されているアルファベットが異なっているが、本稿では、事例において使用されているアルファベットに統一して用いることにする。

【参考】 国税不服審判所ホームページ
公表裁決事例(令和3年7月から9月分)

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国税不服審判所

「公表裁決事例(令和3年7月~9月)」

~注目事例の紹介~

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

過去の公表裁決事例紹介はこちら

国税不服審判所は、2022(令和4)年3月23日、「令和3年7月から9月までの裁決事例の追加等」を公表した。追加で公表された裁決は表のとおり、相続税法が6件、所得税法が1件で、合わせて7件となっている

今回の公表裁決では、国税不服審判所は、7件すべてで原処分庁の課税処分等の全部又は一部を取り消しており、納税者の審査請求が全面的に棄却又は却下されたものはない。

【表:公表裁決事例令和3年7月~9月分の一覧】※本稿で取り上げた裁決

所得税法	①		推計課税(資産負債増減法による推計の合理性)	一部取消し 棄却 相続税法	②		相続税の課税財産の認定(預貯金等)	一部取消し 却下 	③		相続税の課税財産の認定(預貯金等)	一部取消し 棄却 却下 	④		相続税の課税財産の認定(預貯金等)	一部取消し 却下 	⑤		相続税の課税財産の認定(預貯金等)	一部取消し 全部取消し 却下 	⑥		贈与税の課税価格(その他の利益に係る課税価格)	全部取消し 	⑦		財産評価(宅地及び宅地の上に存する権利)	全部取消し

相続税法関係の事例からについては、同じ被相続人に係る相続税の申告に対する課税処分につき、4人の相続人がそれぞれ審査請求を行ったものである。本稿では、被相続人の妻が審査請求を行った事例をもとに、国税不服審判所が、原処分庁の主張する課税財産認定の一部を否認して、過少申告加算税の賦課決定処分の一部を取り消した理由について、その判断を検討したい。

なお、公表された裁決では、事例ごとに相続人ら関係者に使用されているアルファベットが異なっているが、本稿では、事例において使用されているアルファベットに統一して用いることにする。

【参考】 国税不服審判所ホームページ
公表裁決事例(令和3年7月から9月分)

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連載目次

《速報解説》 国税不服審判所「公表裁決事例」~注目事例の紹介~

〔令和5年〕
〔令和4年〕
〔令和3年〕
〔令和2年〕
〔平成31年(令和元年)〕
〔平成30年〕
〔平成29年〕
〔平成28年〕
〔平成27年〕
〔平成26年〕
〔平成25年〕

筆者紹介

米澤 勝

(よねざわ・まさる)

税理士・公認不正検査士(CFE)

1997年12月 税理士試験合格
1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

【著書】

・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2019)

・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

【寄稿】

・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

【セミナー・講演等】

一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
「会計不正の早期発見
――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

公益財団法人日本監査役協会主催
情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

株式会社プロフェッションネットワーク主催
「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

 

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