《速報解説》 関連資料の不提示等及び相続国外財産に係る「国外財産調書制度」の見直し~令和2年度税制改正大綱~
国外財産調書制度とは、12月末現在の国外財産が5,000万円超の非永住者以外の居住者が、その種類や価額を記載して提出する義務のある調書である。この調書に記載された国外財産について、将来、所得税や相続税の税務調査で増差税額が生じた場合、加算税が5%軽減され、調書不提出・記載不備の場合は所得税について加算税が5%加重されていた。
現行制度の問題点として、調書に記載さえすれば、関連資料の不提示・不提出であったとしても軽減措置が適用され、相続税については、たとえ、国外財産調書の不提出・記載不備であったとしても加算税の加重措置は適用されず、これでは、国外財産についての適正な課税の確保が難しいと考えられていた。
《速報解説》 固定資産税における所有者不明土地対策として現所有者(相続人等)の届出義務化・使用者を所有者とみなす改正~令和2年度税制改正大綱~
令和元年12月12日に公表された「令和2年度税制改正大綱(与党大綱)」において、所有者不明土地等に係る固定資産税の課題への対応が明記された。
近年、所有者不明土地等が全国的に増加しており、公共事業や生活環境に様々な課題を生じさせおり、固定資産税の課税の局面においても、所有者情報を円滑に把握することが課題なっていた。
与党大綱は、このような背景を踏まえ、所有者不明土地等に係る固定資産税の課題に対応するための方針を示すものである。
《速報解説》 オープン・イノベーション促進税制の創設~令和2年度税制改正大綱~
令和2年度税制改正では、企業の事業革新につながるオープン・イノベーションを促進する観点から、次世代のイノベーションを担うベンチャー企業への出資について一定の所得控除を認める新たな税制措置が講じられる予定である。
《速報解説》 子会社からの配当と子会社株式の譲渡を組み合わせた租税回避への対応~令和2年度税制改正大綱~
令和元年12月12日公表の与党大綱において、子会社からの配当と子会社株式の譲渡を組み合わせた租税回避への対応が明記された。本稿ではその概要について解説を行う。
《速報解説》「連結納税制度」の見直しと「グループ通算制度」の創設~令和2年度税制改正大綱~
令和元年12月12日に公表された令和2年度税制改正大綱では、予定通り、現行の連結納税制度を見直し、グループ通算制度へ移行することが明記された。
《速報解説》 令和2年度税制改正大綱(与党大綱)が公表される~連結納税制度はグループ通算制度へ移行、企業の内部留保活用策としてベンチャー支援制度創設、所有者不明土地対策は使用者課税の仕組みを整備、未婚のひとり親に係る控除制度を新設~
自由民主党・公明党は2019年12月12日、『令和2年度税制改正大綱』(与党大綱)を公表した。
《速報解説》 研究開発税制や賃上げ・投資促進税制等、措置法適用の国内設備投資要件を見直し、5G導入促進税制も対象に~令和2年度税制改正大綱~
令和元年12月12日、与党(自由民主党及び公明党)より令和2年度税制改正大綱が公表された。今回の税制改正大綱においても引き続き「デフレ脱却と経済再生」への取組みが「税制改正の基本的考え方」の第一に掲げられており、これを達成すべく「投資や賃上げを促すための措置」について見直しが行われることとなった(適用時期に関する記載は見られない)。
酒井克彦の〈深読み◆租税法〉 【第83回】「立法資料から税法を読み解く(その2)」
ここでは、国税通則法が制定される前の行政当局内の議論を参照してみたい(昭和35年7月2日付け「国税通則法小委員会総会議事速記録」より。なお、下記の引用については、議事を速記したものであるため、読みやすさを考慮し必要に応じて筆者が区切っている。なお、下線も筆者加筆。)。
谷口教授と学ぶ「税法の基礎理論」 【第25回】「租税法律主義と租税回避との相克と調和」-租税回避論の沿革(淵源)-
「租税あるいは税法のあるところ必ず租税回避あり。」(第21回Ⅰ)といえる以上、わが国における税制の歴史を振り返って、「租税回避」という言葉の使用はともかく、そのような「租税現象」の淵源を突き止めることは実際上不可能といってよかろう。
ただ、第二次大戦後「独立した学問分野」として発展してきた税法学における租税回避研究(清永敬次『租税回避の研究』(ミネルヴァ書房・1995年/復刻版2015年)はその代表的業績といえる)では、その「淵源」を大正12年の所得税法改正による同族会社の行為計算否認規定(73条の3)の創設に見出すことについて、おそらく異論はないであろう。
事例でわかる[事業承継対策]解決へのヒント 【第12回】「兄弟間で株式を相互保有している場合」
私たちは、建設業を営むA社を経営する長男Xと、サービス業を営むB社を経営する二男Yの兄弟です。A社とB社は、いずれも私たち兄弟の父(故人)が創業した会社で、現在はXがA社の代表取締役を、YがB社の代表取締役を務めています。
15年前に父の相続があった際、自社株に対する相続税の負担がとても大きかったため、税理士のアドバイスに従って、私たちの母Zが自社株の半数を相続し、残りの株式をXとYが半分ずつ取得することにしました。
創業者であった父の死後、私たち兄弟は、力を合わせて2つの会社を経営してきましたが、会社が成長する過程において、A社はXが、B社はYが経営を担い、お互いに経営を任せ合う関係になりました。
母は来年80歳になります。兄弟で相談した結果、A社の株式はXが、B社の株式はYが相続する方向で相続対策を進めることになりました。それぞれが経営する会社の株式を相続し、ゆくゆくは自分の子供にも会社を継がせたいと考えています。
このような場合、私たち兄弟が相互に持ち合っている株式は、どのように整理すれば良いでしょうか。
