会計上の『重要性』
判断基準を身につける
~目指そう!決算効率化~
【第6回】
「「重要性の基準値」はなぜ税引前利益の5%なのか」
公認会計士 石王丸 周夫
今回は、「重要性の基準値」の算定方法として最もよく知られている方法について解説します。
まず手始めに、以下の問題にチャレンジしてみてください(解答は問題のすぐ下にあります)。
〔問題6〕
次のア~ウの記述のうち、誤っているものが2つある。
その記号の組合せの番号を1つ選びなさい。
ア 重要性の基準値の求め方は複数あるが、監査実務では、売上高に一定割合を乗じた値を使用することが最も望ましいとされる。
イ 税引前利益に一定割合を乗じて重要性の基準値を求める場合、その一定割合は5%を超えてはならない。
ウ 税引前利益に一定割合を乗じて重要性の基準値を求める場合、その一定割合が低ければ低いほどよいかというと、そういうわけでもない。
1・・・ア、イ
2・・・ア、ウ
3・・・イ、ウ
〔解答〕 1
いかがでしたか? 正解できたでしょうか。
監査の仕事をやっていない限り、少々馴染みの薄い設問だったかもしれませんが、重要性判断の基本思考に関わる内容です。
以下、この解答について触れながら、解説していきます。
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