林總の
管理会計[超]入門講座
【第10回】
「経費を分類する」
公認会計士 林 總
「外注費」とそれ以外に分類する
Q 先生、経費ってなんでしょうか。
林 会計では費用を3つに分類しているのだが、このうち「材料費」と「労務費」以外を「経費」と呼んでいる。
Q ということは、経費にはさまざまな費用が含まれているんですね。
林 そうだね。一種類だけではない。
経費を外注費とそれ以外に分けて説明しよう。外注費とは、協力会社に「材料を無償で支給」して、加工や組立を委託する場合に生じる費用のことだ。
Q どういう場合に、外注を使うのですか。
林 大量の注文を受けたものの社内の生産能力が不足する場合だね。それから、加工や組立の設備がない場合だ。例えばメッキ作業は特殊だから外注する会社は多いんだ。最近は“ファブレス”といって、最初から生産設備を持たない会社も増えてきた。工場そのものがないのだから、労務費もその他の経費も生じないか、生じてもごくわずかだ。
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