ファーストステップ
管理会計
【第7回】
「損益分岐分析の基礎」
~ケーキを何個食べたら元が取れるか~
〔利益管理編①〕
公認会計士 石王丸 香菜子
今回から〔利益管理編〕がスタートします。
企業は、利益を生み出すために活動しています。大ざっぱに考えると、
利益 = 売上高 - 原価
です。
前回までの〔原価管理編〕では『原価』に焦点を当てましたが、〔利益管理編〕では、売上高と原価の差額である『利益』に注目し、その管理の在り方を考えていきます。
◆バイキングで食べる時、まず考えることは?
皆さん、バイキング形式のケーキやランチを食べることがありますよね。
その時に考えるのは、ズバリ、
どれくらい食べたら元が取れるか?
ということではないでしょうか(重要な問題です・・・)。
バイキングでは、少なくとも料金に相当する分を食べなければ、元を取れずに損をしてしまいます。
できれば料金相当分よりもたくさん食べて、得をしたいですね!
企業の利益も、これと同じ発想で管理や分析をすることができます。
身近な例で考えてみましょう。
◆何個食べれば元が取れるか-① 固定料金の場合
皆さんが、テレビで見たお店のケーキをどうしても食べたくて、そのお店に行ったとしましょう。
この店では、ケーキの定価は1個300円です。ただし、バイキング料金として一律1,200円を払えば、店内でケーキが食べ放題になるとします。
この場合、かかる費用は以下のようになります。
- 定価で購入する場合・・・@300円×個数
- バイキングの場合・・・1,200円
仮にケーキを1個しか食べないならば、バイキング料金1,200円の元が取れませんので、定価で購入するほうが得です。一方、バイキング料金相当よりもケーキをたくさん食べるならば、バイキングのほうが得です。
1,200円÷@300円=4個ですので、4個食べる場合には、定価で購入してもバイキングでもかかる費用は同じで、5個以上食べる場合には、バイキングのほうが得になります。
皆さんここまでは、普段から無意識に考えていますよね。
◆何個食べれば元が取れるか-② 固定料金と変動料金がかかる場合
このケーキ店が人気になり、2号店を出店しました。
気になった皆さんは、さっそく2号店へ・・・(笑)
2号店でも、ケーキの定価は1個300円です。ただし、こちらはバイキング形式ではなく、イートインのためのスペースを設けてあります。
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