IT業界の労務問題と対応策 【第3回】 「IT業界でありがちな労務トラブル(その2)」 社会保険労務士法人スマイング 代表社員 特定社会保険労務士 成澤 紀美 前回に引き続き、この業界で起こりやすい労務問題を取り上げる。 (4) 管理監督者の捉え方とプロジェクトマネージャーの処遇 昨今、管理職の処遇については「偽装管理職」として世間で注目されてきたように、法令で定められている管理職の概念に当てはまっているかどうかを労働基準監督署では厳しく判断するようになっている。しかし実際には、「リーダー」・「マネージャー」などの役職が付いたら、役職手当を支給し、残業代を支給しないというのが現実である。 労働基準法では、管理監督者を と定義している。 労働時間管理の観点から見ると、職務の性質上、労働時間に関する規定の枠を越えて働くことを要請されており、また、自己の判断で出退社できる自由裁量権を持っている者となる。これはどの程度の役職者を指すのかというと、取締役部長クラスを表していると考えられている。ただし通常、リーダーやマネージャー等の役職は、経営者と一体になるまでの経営責任が伴う業務遂行を求められておらず、使用従属関係も相当強いものであるため、管理監督者であるとは言い難い。 では、IT業界でいうところのプロジェクトマネージャーは、労働基準法上での管理監督者に該当するのだろうか。 ひとことに「プロジェクトマネージャー」といっても、1つのプロジェクトに対して、工程数管理から外注先の選定、採用する人材の決定まで幅広く裁量権を与えられているものから、単に進捗管理だけで人事裁量権は全くなく、自身の勤務管理も別上司に管理されているといったものまで、企業によって様々ある。 ここでも法律で定義されているような裁量権が与えられているのかどうかを、役職名で判断するのではなく、以下のような判断基準に沿って検討することが必要とされる。 (5) 過重労働から発症するメンタル不全 この業界の問題としてもよく取り上げられる「過重労働」は、メンタルヘルスにも影響が大きく、無視できるものではない。 過重労働が長期間続くと、肉体的ダメージだけでなく、精神的ダメージも知らず知らずのうちに受けてしまうとされている。長期間会社に泊り込む、終電まで残業を続ける、帰宅後も家で徹夜をするような生活を送る人が多いエンジニアは、睡眠のリズムが狂いやすく、睡眠障害から二次的にメンタル不全へと進行していく危険性が高いともいわれている。 メンタル不全は心の病気であるため、精神的な症状ばかり出ると思われがちだが、実は自覚症状として最初に気づくのは体の不調である。「睡眠障害」「疲労・倦怠感」「食欲不振」「頭痛・頭重感」「めまい」「性欲減退」「便秘・下痢」「体重減少」「肩こり」「背部痛」など、ごく日常的に感じるものばかりで、これらの症状はメンタル不全者の9割近くに見られるという。 このようにメンタル不全者は、憂うつな気分や不安など精神的な症状に気づかないまま、頭痛や肩こりなど体の不調を訴えがちなのである。 これらのサインをしきりに訴える社員がいる場合には、メンタル不全の可能性を考慮し、早めに専門医を受診するよう促すことが大切である。メンタルヘルスへの対策は、かかる前にいかにサインを見つけ出し、ダメージが大きくならないようにするかがポイントであり、定期的な検診や、外部の専門カウンセラーの活用など、会社としての対策を講じる必要が今後ますます増えてくるといえる。 次回は、IT業界における問題社員の実情とその対応策についてお伝えしたい。 (了)
事例でわかる消費税転嫁対策特別措置法のポイントQ&A 【第12回】 「消費税転嫁阻害表示〔①禁止される表示の概要〕」 のぞみ総合法律事務所 弁護士 大東 泰雄 弁護士 山田 瞳 1 禁止される消費税転嫁阻害表示 消費税転嫁対策特別措置法は、あたかも消費者が消費税を負担していない又はその負担が軽減されているかのような誤認を消費者に与えないようにするとともに、納入業者に対する買いたたきや、競合する小売事業者の消費税の転嫁を阻害することにつながらないようにすることを目的として、事業者が消費税分を値引きする等の宣伝や広告等(以下、「消費税転嫁阻害表示」という)を行うことを禁止する。 つまり、例えばスーパーが「消費税はいただきません」という広告を出した場合、消費者は、実際には消費税相当額を負担しなければならないにもかかわらず、あたかも、そのスーパーで購入すれば税負担を免れることができるかのように誤解するおそれがある。また、スーパーが消費税相当額を値引きするために、納入業者から買いたたくことも容易に考えられる。そして、あるスーパーがこのような広告を出せば、競合する近隣のスーパーも追随し、「どの店も消費税相当額を徴収しない」というような法の趣旨に反する事態にも発展しかねないということである。 他方で、消費税転嫁阻害表示の禁止は、消費税分を値引きする等の宣伝や広告を禁止するものであって、事業者が、自身の企業努力によって価格設定を行うこと自体を制限するものではなく、また、この規定に該当しないような安売り、特売、セール等の宣伝や広告を禁止するものでもない。 消費税転嫁対策特別措置法が禁止する消費税転嫁阻害表示とは、次の3類型のような表示である。 これらの3類型は、消費税転嫁対策特別措置法上の分類ではあるが、実際にこれらを遵守すべき立場の企業の目線で考えれば、いずれも類似しており、実務上大きな違いはないということができる。 禁止される表示の範囲を理解するためには、以下の表の左欄の定義を深く追究するよりも、右欄の具体例を総覧し、「要するに、これらと似たような表示が禁止されるのか。」といったように、具体的なイメージで捉えていただく方が分かりやすいと思われる。 (*1) 「消費税の転嫁を阻害する表示に関する考え方」平成25年9月10日消費者庁 2 禁止されない表示の具体例 「消費税」といった文言を含まない次のような表示は、当該宣伝や広告の表示の全体からみて消費税を意味することが客観的に明らかといえない限りは、いずれも、消費税分を値引きする等の宣伝や広告には該当せず、本条で禁止される消費税転嫁阻害表示には当たらない。 (*2) 前掲(*1) 3 消費税転嫁阻害表示に対する当局の調査と違反の場合に受ける措置 (1) 消費税転嫁阻害表示に対する調査 消費者庁は、平成26年3月ころから、ホームページにおいて、「消費者庁消費税転嫁阻害表示調査員募集要項」を掲載し、消費者の立場から、消費税の転嫁を阻害する表示について専用サイトを利用した報告、アンケート調査、消費者庁表示対策課が依頼する調査等の協力等を行う消費税転嫁阻害表示調査員(募集人数:関東甲信地区で50名、任期:平成26年4月1日から平成27年3月末の1年間)の募集を行っている(応募締切:平成26年6月30日)。 消費税転嫁対策特別措置法は、消費者庁長官、公正取引委員会、主務官庁、中小企業庁長官に、消費税の転嫁を阻害する表示を是正するために必要があると認めるときの事業者に対する報告命令権や立入検査権を付与し(同法15条2項)、この報告や検査を拒否したり、虚偽の報告をしたり、検査を妨害した者には、罰則(50万円以下の罰金)を科することとしている(同法21条)。 また、消費税転嫁阻害表示に関する調査を行う上記複数の当局は、相互に情報又は資料を提供することができることとされている(同法16条1項) 本項の冒頭に掲げた消費者庁の消費税転嫁阻害表示調査員は、当局の1つである消費者庁長官が上記の調査権限を適切に行使できるよう、広く情報収集を行う目的で設置されたものと考えられ、同調査員による調査により、平成26年4月1日以降、少なくとも1年間にわたり、消費税転嫁阻害表示に対する広く集中的な情報収集が行われるものと推測される。 (2) 消費税転嫁阻害表示を行った場合に事業者が受ける措置 当局によって、ある広告や表示が消費税転嫁阻害表示に該当し、消費税転嫁対策特別措置法に違反すると判断された場合、事業主は、当局から次のような措置を受ける可能性がある。 勧告・公表がなされてしまうと、当該事業者は、企業名を含めて勧告の事実が公表され(消費税転嫁拒否行為に対する勧告例。本連載第5回を参照)、マスコミ等によっても報道されることになるため、事業者においては、この場合のレピュテーションリスクについても留意する必要がある。 なお、指導・助言にとどまらず勧告・公表にまで至る場合の基準については明らかにされていないが、消費税転嫁阻害表示を行った事業者が違反行為を繰り返し行う蓋然性が高いと認められるときは、公正取引委員会等は必ず消費者庁長官に対する措置請求を行うこととされていること(同法9条、5条3号)に照らせば、違反行為を繰り返す蓋然性の高さが判断のポイントの1つになるといえよう。 消費税転嫁対策特別措置法の施行後、転嫁拒否行為に対する対応実績件数とその内訳が公正取引委員会によって随時公表されている(*3)【本連載第8回参照】のとは異なり、転嫁阻害表示に対する対応実績は、今日までに、当局によって公表されてきていない。 (*3) 「(平成26年6月11日)平成26年5月までの消費税転嫁対策の取組について」 公正取引委員会 もっとも、上記のとおり、消費税転嫁阻害表示調査員が設置されるなど、今後の消費税転嫁阻害表示に対する監視と取り締まりについて当局が意欲を見せているとも思われる動向がみられることから、事業者においては、消費税転嫁阻害表示を行わないよう、一層の注意が必要である。 (了)
女性会計士の奮闘記 【第18話】 「お客様の“ピンチ”にも対応できる準備を」 公認会計士・税理士 小長谷 敦子 経営改善支援 ~「経営革新等支援機関」による経営改善計画策定支援~ 専門家の力を借りた経営改善計画書の策定を支援する制度で、こんな方にお勧めです。 金融機関への返済条件等を変更し資金繰りを安定させながら 【対象】 条件変更や融資(借換融資、新規融資)などの金融支援が必要な中小企業・小規模事業者 【支援方法】 国の認定を受けた専門家(認定支援機関)の支援を受けて経営改善計画を策定する場合、経営改善計画策定支援に要する費用について、総額の2/3まで補助されます。 計画作成後、認定支援機関が定期的にモニタリングをします。 【申請受付期間】 平成26年度末まで ◆ワンポントアドバイス◆ お客様の財務状況だけでなく、その取引先の与信管理にも適切なアドバイスが必要です。 それでも「取引先の倒産」という窮地には、税制改革や金融政策等、国の施策で利用できるものがあれば、適用を考えることが必要です。 その際には、要件をしっかりと検討し、お客様にとっての最善の方法を考えましょう。 (了)
《速報解説》 「消費税の軽減税率に関する検討について」(与党税制協議会)の公表 -対象範囲の線引き・区分経理の方法・マージン課税の適用- アースタックス税理士法人 税理士 島添 浩 消費税の軽減税率については、平成26年度の税制大綱で「税率10%時に導入する」旨を決定し、その詳細については、平成27年度税制大綱で明らかにすることとなっているが、平成26年6月5日に与党税制協議会より、国民に意見を求めるという趣旨から、検討されている軽減税率の導入方法につきその資料等「消費税の軽減税率に関する検討について」が公表された。 なお、公表された提案は、これらの案の中からそのまま法案として通すものではなく、「考えられるパターンを機械的に示したもの」という位置づけであり、この公表により業界関係者も含め広く意見を求めるということである。 したがって、この資料により早急に対策を検討するというよりも、政府・与党の方向性を示すものとして捉えるべきであるが、いずれの案もこの軽減税率が導入されることで、事業者側の事務負担が増大するということには注意しなければならない。 公表された主な内容は以下の3点であるが、以下ではその内容の要旨について解説していく。 1 線引き例と財源について 軽減税率を導入するにあたっては、どういった分野のものを対象とするのかという問題が生じるが、その分野の中でも、その対象物を細かく線引きすることは非常に難しいという点が示されている。 ただし、その対象範囲を広げると軽減分を埋め合わせるための財源の規模は大きくなり、社会保障財源に影響を与えることから、軽減税率の対象物による財源の減少分について数値を示して公表されている。 この資料の中で具体的に対象としているのは、生活必需品である飲食料品分野についてであるが、その分野をすべて対象とした場合から飲食料品分野の中でも特定のものだけを軽減する場合までの「8つのパターン」が示されており、その線引きをする際に課題となる点についても、諸外国の事例を踏まえて指摘している。 詳しくは以下の8パターンであり、それぞれのパターンにした場合の課題点については、次のようになる。 【それぞれの場合の課題点】 ① すべての飲食料品を対象とした場合 この場合には、以下のような課題が考えられる。(抜粋) ② すべての飲食料品から酒類を除外した場合 この場合には、以下のような課題が考えられる。(抜粋) ③ すべての飲食料品から酒類及び外食関係を除外した場合 この場合には、以下のような課題が考えられる。(抜粋) ④ すべての飲食料品から酒類、外食関係及び菓子類を除外した場合 この場合には、以下のような課題が考えられる。(抜粋) ⑤ すべての飲食料品から酒類、外食関係、菓子類及び飲料を除外した場合 この場合には、以下のような課題が考えられる。(抜粋) ⑥ 軽減税率の対象を生鮮食品に限定した場合 この場合には、以下のような課題が考えられる。(抜粋) ⑦ 軽減税率の対象を米、みそ及びしょうゆに限定した場合 この場合には、以下のような課題が考えられる。 ⑧ 軽減税率の対象を精米に限定した場合 この場合には、以下のような課題が考えられる。 2 区分経理について 複数税率制度を導入する場合、適正な税額計算のために、事業者は新たに区分経理の処理が必要となり、どの処理方法によっても事務負担が増大することとなるが、今回与党税制協議会は、以下の4つの案を公表している。 以下、それぞれの案の要旨とそれらの課題点について確認する。 ① 区分経理に対応した請求書等保存方式【A案】 (※)「消費税の軽減税率に関する検討について」p17より この方式の特徴は、以下のとおりである。 ② A案に売手の請求書交付義務等を追加した方式【B案】 (※)「消費税の軽減税率に関する検討について」p18より この方式の特徴は、以下のとおりである。 ③ 事業者番号及び請求書番号を付さない税額別記請求書方式【C案】 (※)「消費税の軽減税率に関する検討について」p19より この方式の特徴は、以下のとおりである。 ④ EU型インボイス方式【D案】 (※)「消費税の軽減税率に関する検討について」p20より この方式の特徴は、以下のとおりである。 ⑤ それぞれの方式の課題点 上記に示した4つの案については、どの方式にもメリット・デメリットがあり、安易にどの方式が優れているということは判断できない。 例えば、A案に比べB案の方が、請求書を義務付けることから適正税額による申告を行うことが容易になるが、請求書等の発行を義務付けることから事務負担が増える事業者が多数生じることが考えられる。 ただし、いずれの案も免税事業者からの仕入れも仕入税額控除が可能であり、税収の確保が問題となる(現行も同様である)。 これに対し、C案やD案は、請求書等やインボイスにより消費税額の把握が容易となり、適正税額による申告がより可能となるが、免税事業者がインボイス等を発行できないことから事業者間取引において免税事業者を排除する可能性があり、問題が生じることとなる。 また、C案やD案については、消費税の計算方法が従来と変更されることとなり、そのシステム等を構築しなければならず、この制度の導入に際し多大のコストが発生する。 さらに、D案については、インボイスに事業者番号等も記載することでより手間がかかることとなる。 したがって、どの方式を採用するかについては、慎重に検討されなければならない。 3 簡易課税とマージン課税について 軽減税率(=複数税率制度)の導入により、現行の簡易課税制度の業種区分を細分化し、それぞれにみなし仕入率を設定しなければならないことから、簡易課税を選択した事業者の経理事務が複雑になるという新たな問題が生ずる。 また、仮に飲食料品を軽減税率の対象とした場合には、飲食料品の仕入れがある業種は、仕入れに標準税率と軽減税率とが混在することとなる。 例えば、果物の缶詰(軽減)を製造販売する果実缶詰製造業の場合には、仕入に缶(標準)、果物(軽減)が混在していることから、みなし仕入率をどのように設定すべきか問題が生じることとなる。 また、上記2で解説した区分経理ついて、C案(事業者番号及び請求書番号を付さない税額別記請求書方式)やD案(EU型インボイス方式)を採用した場合には、消費者や免税事業者からの仕入税額控除は認められないことから、中古品販売業(中古自動車販売業者、質屋、古物・美術商、古本屋等)を行う事業者は、仕入れにつき税額控除が適用されないため、中古品取引に影響を及ぼすおそれがある。 この問題に対処するため、欧州諸国においては、中古品の販売につき、その実現したマージン(売価-仕入価格)のみを課税対象とする特例が設けられており、簡易課税制度とは別にこのマージン課税制度の導入も検討しなければならない。 (了)
2014年6月12日(木)AM10:30、Profession Journal No.73 が公開されました。 Profession Journalの解説記事は毎週木曜日(AM10:30)に公開し、《速報解説》については随時公開してまいります。
酒井克彦の 〈深読み◆租税法〉 【第18回】 「建替え建築は『新築』か『改築』か?(その3)」 ~住宅借入金等特別控除と借用概念~ 中央大学商学部教授・法学博士 酒井 克彦 前回の内容 建替え建築が住宅ローン控除の対象となる「改築」に該当するか否かが争点とされた事例において、静岡地裁平成13年4月27日判決は、「措置法41条にいう『改築』の意義については建築基準法上の『改築』と同一の意義に解すべきである。」とする。 すなわち、措置法41条の「改築」とは、建築基準法にいう「改築」と同様に、「用途、規模、構造において著しく異ならない建築物を造ること」と理解した上で、本件建築にこの「改築」概念を当てはめたところ、「改築」とはいえないと断じたのである。 これはYが主張する見解と同様であり、課税処分は適法と判示されたのである。 これに対して、Xは控訴した。 Ⅵ 控訴審東京高裁判決の要旨 東京高裁平成14年2月28日判決(訟月48巻12号3016頁)は、次のように判示した。 このように、東京高裁は、「改築」という概念の理解をするに当たって、そもそも建築基準法が前提とされているかどうかという点について、懐疑的な姿勢を見せている。 私法準拠という考え方を基礎に借用概念を考えるとしても、また予測可能性を担保することが要請されるという文脈で借用概念を考えるとしても、私法からの借用ということが借用概念論の前提にあるとすれば、東京高裁の考え方には理があるというべきであろう。 このような説示の上で、同高裁は、措置法41条の「改築」を建築基準法の「改築」と同義に解すべき実質的な理由があるか否かについて、次のように検討する。 このように建築基準法において「改築」が用途、規模、構造によって画されているのは、同法に特有の理由があるからであると論じている。この点が同高裁判断のポイントになる。 このように、東京高裁は、本件特別控除の適用において、「用途」「規模」「構造」によって、改築に該当するかどうかを判断する合理的な理由はないとする。それどころか、「むしろ、構造について先に検討したところからすると、建築基準法の概念を借用することは、優良な住宅ストックの確保という措置法の本来の目的に反する結果をもたらすとさえいえるのである。」と論じているのである。 Yは、控訴審において、本件特別控除は、その創設時においては「新築」のみを適用の対象としており、その際「新築」が建築基準法からの借用概念であったから、後に適用の対象とされた「改築」も建築基準法からの借用概念であると主張していた。そして、本件特別控除の創設時において対象とされた「新築」が建築基準法からの借用概念であった理由として、建築基準法上の通知書が本件特別控除適用のための添付書類とされていたことを指摘していた。これに対して、東京高裁は次のようにYの主張を排斥した。 「改築」が建築基準法からの借用概念か否かについての結論は次のとおりである。 ところで、東京高裁がいうように、建築基準法からの借用概念ではないとすると、固有概念ということになるのであろうか。租税法上の概念には、借用概念と固有概念しかないと考える見地を二分論というのに対して、それ以外に「一般概念」たるものがあるとする考え方が三分論である。 同高裁は、この点につき、三分論に立って、次のように論じている。 そして、一般概念の理解として、東京高裁は次のように断じている。 Yは、「改築」を社会通念上の用法に従って解釈することになると、「改築」に該当するかどうかを一義的に解釈することが不可能になり、税務実務に大きな支障が生じ、かつ租税負担の公平に反する結果をもたらすことになりかねないと主張していた。 この点については、東京高裁は次のように判断し、Yの主張を斥けている。 Ⅶ まとめ 上記のように、東京高裁判決は、二分論ではなく三分論に立って、一般概念として措置法41条にいう「改築」を理解している。 このような判断は、法律には法律の趣旨目的があるのであって、租税法上の概念を理解するに当たっては、そのような趣旨や目的を無視して、単に、借用概念であるとしてこれを他の法律と同様の意義に解するとすることに対する疑問を提示したものともいえよう。 このような考え方は、前回紹介した目的適合説の理解に近いものであるが、法律の趣旨や目的を考慮に入れるとした場合に、そもそも検討している「他の法分野」が公法であるのか、あるいは私法であるのかという点は極めて重要であると考える。 すなわち、公法の場合は私法とは異なり、「法条」そのものが特別の公法上の目的に基づいて構築されることが多いのであるから、当該法条に使用されている概念の意味についても、当然にかかる目的の制約を受けることを念頭に置く必要があると思われるのである。 ここで取り上げた東京高裁判決は、機械的、無批判的あるいは無制限的な借用概念論に対する警鐘を鳴らしたものとみることができよう。 (了)
〈条文解説〉 地方法人税の実務 【第1回】 「法人税割の税率変更と地方法人税の創設」 税理士 小谷 羊太 税理士 伊村 政代 Ⅰ 概要 平成26年度税制改正の一環として、地域間の偏差性を是正し、財政力格差の縮小を図ることを目的として、法人住民税法人税割の税率が引き下げられ、地方交付税の財源確保のための地方法人税が創設されることになった。 この改正は、平成26年10月1日以後に開始される事業年度から適用される。 本連載では、地方法人税法の条文構成に準じ、その取扱いを解説する。 Ⅱ 法人住民税法人税割の税率 改正前と改正後の法人税割の税率は次のとおりである。 改正後の税率は、平成26年10月1日以後に開始される事業年度から適用される。 Ⅲ 地方法人税の創設 1 法律案における創設趣旨 地方法人税法(法律案概要)によると、平成26年度税制改正の一環として、法人の道府県民税及び市町村民税の法人税割の税率の引下げにあわせて、地方団体の税源の偏差性を是正してその財源の均衝化を図ることを目的として、地方交付税の財源を確保するために地方法人税が創設された。 2 地方法人税法の条文構成 地方法人税法の条文は、次のように構成されている。 3 納税義務者 地方法人税を納めるべき納税義務者は、法人税を納める義務がある法人である。 つまり、法人税法に定める法人税の納税義務者が、地方法人税の納税義務者となる。 4 課税事業年度 法人の各事業年度が、地方法人税の課税事業年度となる。 5 課税対象及び課税標準 地方法人税の課税対象は、基準法人税額となる(詳細は次回以降に解説)。 また、各課税事業年度の課税標準法人税額を課税標準とし、課税標準法人税額は基準法人税額を使用することとなっている。 なお、基準法人税額とは、各事業年度の所得の金額につき、所得税額控除、外国税額控除などの法人税額の控除に関する規定を適用しないで計算した法人税の額である。 つまり、一定の計算による基準法人税額を課税標準法人税額として、地方法人税の計算を行うこととなる。 6 税額の計算 上記5による課税標準法人税額に、4.4%の税率を乗じて計算する。 (了)
中小法人の〈交際費課税〉 平成26年度改正のポイント 【第3回】 (最終回) 「新しい申告書別表15の書き方と計算例」 公認会計士・税理士 新名 貴則 平成26年度税制改正において、消費税率の引上げに伴う景気後退を防ぐ施策として、交際費課税の見直しが行われた。 本連載は中小法人向けに、第1回ではこの改正のあらましについて、第2回ではこの改正によって生じた実務上の疑問点についてそれぞれ解説を行った。 最終回となる第3回は、交際費等の損金算入額の計算例と、この改正に対応した新様式の別表15の書き方について解説する。 ◆ ◆ ◆ 本稿の解説においては、「年間800万円まで全額損金算入」と「接待飲食費の50%損金算入」を選択適用できる中小法人を前提とする。具体的には、資本金1億円以下の中小法人(資本金5億円以上の大法人の完全子会社を除く)である。 このような中小法人においては、第2回で解説したとおり、接待飲食費(5,000円基準を満たすものは除く)が年間1,600万円を超える場合は、「接待飲食費の50%損金算入」を選択した方が有利となる。 したがって、以下では接待飲食費が年間1,600万円を超える場合とそうでない場合について、計算例と別表15の書き方を解説する。 また実際には、接待飲食費が1,600万円にせまるどころか、交際費等(5,000円基準を満たすものは除く)の合計でも800万円に届かない中小法人が多いと考えられる。 このような法人における計算例と別表15の書き方も最後に解説しておく(事例3)。 [事例1] 接待飲食費が年間1,600万円(5,000円基準を満たすもの除く)を超えない場合 当事業年度の交際費等の状況が、次のとおりであったとする。 この場合、まず「5,000円基準」を満たす接待飲食費400万円は、交際費等から控除されて全額損金に算入される。 それ以外の交際費等については、次のとおりである。 したがって、「年間800万円まで全額損金算入」を選択した方が損金算入額が大きくなり有利なので、こちらを選択することになる。 最終的に、別表調整が必要となる損金不算入額は次のとおりである。 これを別表15に記載すると、次のとおりである。 【記載例】 別表15「交際費等の損金算入に関する明細書」 ※画像をクリックすると、別ページでPDFファイルが開きます。 [事例2] 接待飲食費が年間1,600万円(5,000円基準を満たすもの除く)を超える場合 当事業年度の交際費等の状況が、次のとおりであったとする。 この場合、まず「5,000円基準」を満たす接待飲食費500万円は交際費等から控除され全額損金に算入される。 それ以外の交際費等については、次のとおりである。 したがって、「接待飲食費の50%損金算入」を選択した方が損金算入額が大きくなり有利なので、こちらを選択することになる。 最終的に、別表調整が必要となる損金不算入額は次のとおりである。 これを別表15に記載すると、次のとおりである。 【記載例】 別表15「交際費等の損金算入に関する明細書」 ※画像をクリックすると、別ページでPDFファイルが開きます。 [事例3] 交際費等(5,000円基準を満たすものは除く)の合計でも800万円に届かない場合 当事業年度の交際費等の状況が、次のとおりであったとする。 この場合、まず「5,000円基準」を満たす接待飲食費100万円は交際費等から控除され全額損金に算入される。 それ以外の交際費等については、次のとおりである。 したがって、「年間800万円まで全額損金算入」を選択した方が損金算入額が大きくなり有利なので、こちらを選択することになる。 最終的に、次のとおり損金不算入額は0円となるので、別表調整は不要となる。 これを別表15に記載すると、次のとおりである。 【記載例】 別表15「交際費等の損金算入に関する明細書」 ※画像をクリックすると、別ページでPDFファイルが開きます。 (連載了)
組織再編・資本等取引に関する最近の裁判例・裁決例について 【第3回】 「みなし共同事業要件の濫用(東京地裁平成26年3月18日判決)③」 公認会計士 佐藤 信祐 法人税法132条の2の意義【争点1】についての当事者の主張については前回解説した通りであるが、本事件においては、施行令112条7項5号の要件を充足する本件副社長就任について、法132条の2の規定に基づき否認することができるか否か【争点2】という論点についても、被告の主張と原告の主張が真っ向から対立しており、非常に興味深い。 第3回目に当たる本稿においては、【争点2】についての当事者の主張についてそれぞれ検討を行うこととする。 (6) 施行令112条7項5号の要件を充足する本件副社長就任について、法132条の2の規定に基づき否認することができるか否か(争点2)についての当事者の主張 ① 被告の主張 当該特定役員引継要件が、合併の前後の合併法人と被合併法人の事業の状況を対比していることからして、相当程度の期間、被合併法人の経営に携わる重要な地位に就いて、同法人が持つ独自の強みを築き上げることに貢献した者(すなわち合併後も被合併法人の持つ独自の強みを体現していると見ることのできる者)が、合併後も特定役員に就任して経営に参画することで、被合併法人の独自の強みを生かしてその事業を推進していくものとして、合併前後の双方の特定役員が共同で事業を継続して営むことを想定したものであると捉えなければならない。 施行令112条7項5号の特定役員引継要件が設けられた趣旨・目的を踏まえれば、もともと特定役員引継要件を満たし得ない合併について、合併の直前の時期に、合併法人の特定役員を被合併法人の特定役員に形式上兼任させて、特定役員引継要件を充足したことにするのは、不合理・不自然というべきである。そして、このような形での「要件作り」が、みなし共同事業要件の立法趣旨を著しく逸脱するものであり、これに法132条の2が適用され、未処理欠損金額の引継ぎが否認される可能性があることは、一般の納税者にとっては十分に予測可能というべきであり、納税者の予測可能性及び法的安定性を害するものではないことは明らかである。 本件副社長就任は、組織再編税制の個別規定を形式的に充足させることを主たる目的とした行為であり、本件副社長就任を容認すれば、当該規定の趣旨・目的に著しく反する結果となる。したがって、本件合併に至るまでの一連の行為における本件副社長就任は、組織再編税制における法制度を濫用して税負担の軽減を図る行為であって、法132条の2の適用上、法人税の負担を不当に減少させる結果をもたらすと評価されるべきである。 ② 原告の主張 B社取締役会の機会に乙氏から本件副社長就任の要請を受けた丙氏は、同日、乙氏に対し、本件副社長就任を承諾する意思を伝えた。その理由は、第一に、B社の取締役としての立場から、本件副社長就任を受ければ、乙氏の期待に応え、クラウドコンピューティングを含むC社へのインターネットビジネスのノウハウの提供、同事業分野における原告との協業をC社の内部から実行することのみならず、C社の既存のデータセンター事業においてもやはりC社内部からコスト構造を改善することを通じて、株式上場に向けたC社の企業価値の向上に貢献し、B社グループの価値最大化に資することが可能であると考えたためである。また、B社取締役の中でインターネットビジネスの専門家として最も知見を有しており、当時、B社取締役の中で唯一データセンター事業会社(株式会社K社)の経営にも関与したことがあり、データセンターを利用してサービスを提供するL社の取締役を務めていたこともある自分しか、就任の適任者はいないという考えもあった。なお、丙氏は、原告との北九州データセンターに係る協業関係も踏まえ、C社の既存のデータセンター事業においてC社の内部からコスト構造を改善することができることは原告の代表取締役の立場からもメリットであると感じていたが、丙氏の認識は、本件副社長就任は主にB社取締役としての立場で行ったというものであった。 丙氏は、本件副社長就任後、就任の目的であったC社のコスト削減や原告との事業シナジーの追求を達成するため、取締役会への出席だけにとどまらず、C社の代表取締役であった丁氏と複数回にわたりC社の経営方針に関して会議を行うなど、経営及びインターネットビジネスの専門知識に基づき、事業計画の策定、重要な意思決定及び営業方針の決定といったC社の経営の中枢に実際に参画していたのであって、上記で述べた一般の経済社会における非常勤役付役員の職務を十二分に務めていたものといえる。 本件において、丙氏がC社取締役副社長に就任した平成20年12月26日の時点では、本件買収及び本件合併が実行されるかどうかは未定であったのである。そうである以上、本件副社長就任から特定資本関係の発生までの期間を問題にすることは、後付けの結果論にすぎない。本件副社長就任の後、原告において事業上のメリットについて真摯な検討がなされ、さらに、原告及びB社において最も重要な株式譲渡契約の条件であった譲渡価額について当事者間の対等な交渉の結果合意に達したことにより本件買収及び本件合併が最終的に実行された結果、文字どおり結果的に、丙氏の本件副社長就任から本件買収までの期間が2ヶ月程度となったにすぎない。 ③ 総括 被告の主張、原告の主張のいずれも、買収、合併に至るまでの経緯、一連のストラクチャー、副社長としての実態の有無が主張されており、本来であれば判決文の全文をご紹介したいが、本稿においては主要な箇所のみを抽出した。 概要としては、被告においては、副社長就任は繰越欠損金の引継ぎのために行われたものである主張するのに対し、原告においては、副社長としての職務遂行の実態があったことを主張しており、原告における主張はかなり細部にわたっており、副社長としての実態が存在したことを否定できない内容となっている。 すなわち、当初は繰越欠損金の引継ぎを目的として作られたスキームであったのかもしれないが、A社の代表取締役社長がC社の取締役副社長に就任するということを検討する段階で、個別に見ただけでなく、全体を見たとしても、事業目的が存在し、株式譲渡前に取締役副社長に就任するということが不自然ではないという外観を備えてしまったということも推定できる内容となっている。 このような事態が生じた理由としては、 などが推定される。 本事件の特殊性としては、B社がA社の発行済株式の過半数を保有していれば、当初からA社とC社との間の特定支配関係が継続しているため、特定支配関係が生じてから5年を経過している合併としてこのような問題は生じなかったという点である。さらに、A社とB社との間に資本関係がなければ、A社の代表取締役社長がC社の取締役副社長に就任することは、買収価格やその他の条件について交渉が行われている最中であることから、B社が容認することは想像し難い。 すなわち、買い手であるA社と売り手であるB社との間に中途半端に資本関係が存在していたからこそ、特定資本関係発生日前に取締役副社長を送り込むことにより、特定役員引継要件を満たさざるを得なかったということもいえ、さらに、「名ばかり役員」ではなく、実質的に権限を備えた取締役副社長に就任してしまったということが本事件の複雑さを増す要因となっている。 次回以降は、このような当事者の主張を受けて、裁判所がどのような判断を行ったのかについて解説を行う予定である。 (了)
[個別対応方式及び一括比例配分方式の有利選択を中心とした] 95%ルール改正後の 消費税・仕入税額控除の実務 【第8回】 「課税売上割合に準ずる割合を検討すべきケース① 事業部ごとに独立採算制を採用しているケース」 国際医療福祉大学大学院准教授 税理士 安部 和彦 〈事業部ごとに独立採算制を採用しているケース〉 課税売上割合の計算単位は原則として事業者全体であり、支店ごとや事業部ごとにそれぞれ異なる課税売上割合を適用することはできないこととされている(消基通11-5-1)。 しかし、企業によっては、事業部ごとに独立採算制を採用しているケースがあるが、その場合には事業部ごとに課税売上割合を計算しそれを「課税売上割合に準ずる割合」とした方が事業の実態に即し、かつ事業者にとっても有利となる(仕入控除税額が多くなる)ことがある。 そこで、事業部ごとに独立採算制を採用している事業者などのケースでは、各事業部の課税売上割合を計算し、当該割合を「課税売上割合に準ずる割合」として共通対応分の課税仕入れ税額に適用することが認められている(平成24年3月国税庁消費税室「『95%ルール』の適用要件の見直しを踏まえた仕入控除税額の計算方法等に関するQ&A[I]【基本的な考え方編】」問24参照)。 その際留意すべき事項は以下のとおりである。 ① 適用要件 独立採算性の対象となっている事業部門や、独立した会計単位となっている事業部門及び本支店についてのみ適用がある。 ② 適用できないケース 事業を行う部門以外の部門、例えば総務や経理といった管理部門については、この割合の適用は認められない。これは、事業を行う部門以外の部門においては、もともと売上自体が計上されないか、あっても少額であるケースが多いが、その場合、たまたま課税売上が生じて課税売上割合が100%となったり、非課税売上(預金金利など)が生じて課税売上割合が0%となったりするなど、特定の要因に課税売上割合が大きく左右されることとなり、不安定かつ不合理な結果となり得るためであると解される。 なお、広義には管理部門に分類される部門であっても、事業を行う部門、例えば財務部門などについては、この割合の適用が認められるものと考えられる。 ③ 事業を行う部門以外の部門の取扱い 総務や経理といった管理部門のように、事業を行う部門以外の部門における共通対応分の課税仕入れ税額は、その税額すべてを従業員数比率など適宜の比率により各部門に振り分けたうえで、事業部門ごとの課税売上割合に準ずる割合により按分する方法も認められる。 ④ 計算方法 事業部門ごとの課税売上高・非課税売上高に基づき、以下の算式により事業部門ごとの課税売上割合に準ずる割合を求める。 ⑤ 承認後の有利選択の不可 仮に、課税売上割合に準ずる割合が本来の課税売上割合よりも低くなり、事業者にとって不利な結果となる場合であっても、その承認を受けた事業部門における課税売上割合に準ずる割合を使用することが強制されるため、注意を要する。 また、「課税売上割合に準ずる割合」の適用の承認後は、ある事業部門の進行年度の課税売上高が5億円以下で、かつその部門の課税売上割合が95%以上であっても、95%ルールの適用は受けられず、課税仕入れ等の税額の全額控除は認められない。 ⑥ 適用例 電子部品製造業を営むB社は事業部ごとに独立採算制を採用しており、本課税期間における各事業部の課税売上割合は以下の通りであった。 【B事業部ごとの課税売上割合】 (*) 総売上高=課税売上高+非課税売上高 《本来の課税売上割合の計算》 《事業部門ごとの課税売上割合に準ずる割合の適用承認を受けた場合》 ◆第一事業部 ∴本来の課税売上割合を課税売上割合に準ずる割合として承認を受ける ◆第二事業部 ∴第二事業部の課税売上割合を課税売上割合に準ずる割合として承認を受ける ◆第三事業部 ∴第三事業部の課税売上割合を課税売上割合に準ずる割合として承認を受ける * * * 最終回である次回は、今回とは別の課税売上割合に準ずる割合を検討すべきケースとして、単発の土地取引があったケースについて解説を行う。 (了)