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〔まとめて確認〕会計情報の月次速報解説 【2021年12月】

〔まとめて確認〕 会計情報の月次速報解説 【2021年12月】   公認会計士 阿部 光成   Ⅰ はじめに 2021年12月1日から12月31日までに公開した速報解説のポイントについて、改めて紹介する。 具体的な内容は、該当する速報解説をお読みいただきたい。   Ⅱ 会社法施行規則及び会社計算規則関係 2021(令和3)年12月13日、「会社法施行規則及び会社計算規則の一部を改正する省令」(法務省令第45号)が公布されている。 新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、事業報告に表示すべき事項の一部並びに貸借対照表及び損益計算書に表示すべき事項をいわゆるウェブ開示によるみなし提供制度の対象とするためのものである。 上記に関連する次の事項についてもお読みいただきたい。   Ⅲ 記述情報の開示関係 金融庁から「記述情報の開示の好事例集2021」(サステナビリティ情報に関する開示)が公表されている。 これは、「サステナビリティ情報」に関する開示の好事例を取りまとめたものである。   Ⅳ 新会計基準関係 企業会計基準委員会から「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い(案)」(実務対応報告公開草案第62号(実務対応報告第40号の改正案))が公表され、意見募集が行われている(意見募集期間は2022年2月24日まで)。 金利指標置換後の会計処理に関する取扱いの適用期間を米ドル建LIBORとそれ以外の通貨建てのLIBORを分けることなく、一律に2024年3月31日以前に終了する事業年度まで延長することなどが提案されている。   Ⅴ 監査役等による監査関係 日本監査役協会から次のものが公表されている。 ① 「「監査役監査基準」等及び「内部統制システムに係る監査の実施基準」等の改定」(内容:会社法の改正及び改正会社法に係る法務省令の改正、コーポレートガバナンス・コードの改訂等に対応) ② 「監査上の主要な検討事項(KAM)の強制適用初年度における検討プロセスに対する監査役等の関与について」(内容:KAM強制適用初年度となる2021年3月期決算の監査役等の監査対応を記載) ③ 「企業におけるコロナ禍の影響および監査役等の監査活動の変化について」(内容:コロナ禍における監査の視点の在り方や監査手法及び監査の課題を記載)   Ⅵ 監査法人等の監査関係 監査法人及び公認会計士の実施する監査手続などに関連して、次のものが公表されている。 ① 監査基準委員会報告書580「経営者確認書」の改正(内容:「収益認識に関する会計基準」などに対応する改正) ② 監査・保証実務委員会報告第83号「四半期レビューに関する実務指針」の改正(内容:監基報580「経営者確認書」の改正に対応) ③ 法規・制度委員会研究報告第1号「監査及びレビュー等の契約書の作成例」の改正(内容:合意された手続業務契約書等の作成例などを改正) ④ 「銀行等取引残高確認書について(お知らせ)」(内容:金融機関からの要請を受けて、十分な回答期間を確保することなどについて注意喚起) ⑤ IT委員会研究報告「監査データ標準化に関する留意事項とデータアナリティクスへの適用」(公開草案)(内容:監査データの標準化の動向などを解説) (了)

#No. 452(掲載号)
#阿部 光成
2022/01/13

ハラスメント発覚から紛争解決までの企業対応 【第22回】「男性社員に対するセクハラ事案への対処法」

ハラスメント発覚から紛争解決までの 企 業 対 応 【第22回】 「男性社員に対するセクハラ事案への対処法」   弁護士 柳田 忍   【Question】 当社は女性社員の割合が高く、女性の管理職も少なくありません。そのためか、いわゆる「女子会トーク」のような会話が職場でなされることもあり、当社はこれを黙認してきましたが、先日、某部門の男性社員から、「部門の女性社員同士で、自分たちの身体の特別な部分について生々しい話をしているのが聞こえてくる。中には、自分の身体の特別な部分について具体的に描写したうえで意見を求めてくる女性社員もおり、不快だし、困惑している。これはセクハラではないのか」との指摘がありました。 このような女性社員の言動はセクハラに当たるのでしょうか。また、女性社員に対して懲戒処分をした方がよいのでしょうか。 【Answer】 少なくとも女性社員の言動の一部についてはセクハラに該当すると判断することができると思います。 もっとも、懲戒処分については、今までそのような言動を黙認してきたという事情に照らし、今回は懲戒処分を見送って、このような言動がセクハラに該当することを全社的に周知したうえで、今後、同様の言動があった場合に懲戒処分の対象とするという方針をとることも考えられると思います。   1 男性に対するセクハラの判断基準について (1) 男性に対するセクハラの判断を女性に対するものと同じ基準で行ってよいのか セクハラ事案の多くは男性を加害者とし、女性を被害者とするものであるが、女性から男性に対するもの、同性間のもの、LGBTに対するものもセクハラに該当する(「事業主が職場における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(平成18年厚生労働省告示第615号)2(1))。 問題は、男性に対する言動がセクハラに該当するか否かについて、女性に対するものと同じ基準で判断してよいのかという点である。この点、職場におけるセクシュアルハラスメントは、「職場」において行われる、「労働者」の意に反する「性的な言動」に対する労働者の対応によりその労働者が労働条件について不利益を受けたり(対価型)、「性的な言動」により就業環境が害されることであるが(環境型)、「労働者の意に反する性的な言動」や「就業環境が害される」ことについては、以下のように考えられている。 (※) 厚生労働省「改正雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律の施行について」(平成18年10月11日雇児発第1011002号)より。拙稿【第1回】参照。なお、下線は筆者による。 これに照らすと、ある言動が女性に対してなされた場合と男性に対してなされた場合とで、当該言動がセクハラに該当するか否かに差が生じる場合もあるということになる。セクハラにも様々なタイプやレベルのものがあり、被害者に対する性行為を伴うもの、被害者の身体(特に胸、臀部、足など)への接触を伴うものといった物理的なものもあるし、性的な言動についても、被害者本人に向けられたものもあれば、被害者本人に向けられたものではないが、被害者がこれを耳にした結果、性的な不快感を覚えるものもある。 被害者への性行為や臀部などの身体への接触を伴うものについては、平均的な男性労働者の感じ方を基準としても、「労働者の意に反する性的な言動」であり「就業環境を害される」ものであるといえることから、セクハラに該当すると考えるべきである(例えば、学校法人M学園ほか(大学講師)事件(千葉地裁松戸支判平成28年11月29日・労判1174号79頁)は、男性学生が男性講師の臀部を触った行為をセクハラと認定した)。 (2) 被害者が男性か女性かでセクハラに該当するか否かの結論が異なる場合 一方、被害者に対する性行為や被害者の臀部などへの接触を伴うものではないタイプの言動については、被害者が男性か女性かで結論が異なる場面もあると思われる。 例えば、日本郵政公社(近畿郵政局)事件判決においては、女性管理職が局内の男性用浴室の扉を開けて、脱衣所にいた男性職員に話しかけた行為がセクハラに該当するかが争われ、一審判決(大阪地判平成16年9月3日・労判884号56頁)はセクハラに該当すると認めたのに対し、二審判決(大阪高判平成17年6月7日・労判908号72頁)はセクハラに該当しないとの判断を示した。 一審判決は、女性管理職が、男性用浴室の扉の表示が「使用中」になっていたにもかかわらず、ノックもせずに扉を開け、上半身裸で脱衣所に立っていた男性職員に対して「ねえ、ねえ、何してるの」などと質問したとの事実認定をベースにして、セクハラへの該当性を認めた。 これに対し、二審判決は、女性管理職は、男性用浴室の扉をノックせずに開けたが、浴室内の電灯が点灯されていることに気づき、一旦浴室の扉を閉めて、扉の表示が「空室」になっていることを確認したうえで、ノックをして浴室の扉を開けて入室したところ、男性職員が着衣して脱衣所にいたため、なぜ勤務時間中に風呂に入っているのかと問いかけたという事実認定に基づいて、セクハラへの該当性を否定している。 かかる事実認定の違いが両判決の結論の違いに繋がったものと思われるが、本件浴室の扉の表示を「使用中」にしていたとの男性職員の主張について、二審判決は、「本件浴室は男性専用であったのであるから、あえてそのような表示をする必要があったかは疑問である」と述べてこれを排斥している。このことに照らすと、一般に男性は(女性に比べて)他人に裸を見られることに抵抗がないという認識が前提にあり、それが結論に影響を及ぼしたのではないかとも思われる。   2 本件における言動について 本件において問題となっている女性社員の言動は、被害者に対する性行為や被害者の臀部などへの接触を伴うタイプのものではない。しかし、少なくとも、「自分の身体の特別な部分について具体的に描写したうえで意見を求めてくる」といった言動については、平均的な男性労働者を基準にしても、「労働者の意に反する性的な言動」であり「就業環境を害される」ものであるといえる場合が多いであろうことから、セクハラに該当すると判断してもよいのではないかと思われる。 では、当該女性社員を懲戒処分の対象とすべきであろうか。まず、懲戒処分を行うに際しては、就業規則に懲戒事由と懲戒の種類が定められており、かつ、非違行為が懲戒事由に該当しなければならない(労働基準法89条9号)。この点、多くの企業においては、被害者の性別の区別なくセクハラ行為を懲戒事由として定めていると思われることから、本件においても懲戒事由該当性は満たされると思われる。 もっとも、懲戒処分は従業員に対する「制裁罰」に該当することから、処罰に対する従業員の予測可能性を担保する必要があるところ、この会社においては、問題の言動は黙認されており、これを突如として処罰の対象にすることは従業員の予測可能性を害する恐れがある。 また、原則として、同じ内容・程度の非違行為については同じ内容・程度の懲戒処分がなされるべきであり(平等取扱いの原則)、かかる原則に反してなされた懲戒処分は無効となる可能性がある。従前と異なる程度の懲戒処分を科す場合には、事前にその旨を従業員に対して周知する必要がある。 よって、今回は警告や指導に留めて、このような言動がセクハラに該当し、許されないということを全社的に周知したうえで、今後、同様の言動があった場合に懲戒処分の対象とするという方針をとることも考えられる。 (了)

#No. 452(掲載号)
#柳田 忍
2022/01/13

《速報解説》 外形標準課税対象法人に係る法人事業税所得割の軽減税率を廃止~令和4年度税制改正大綱~

 《速報解説》 外形標準課税対象法人に係る法人事業税所得割の軽減税率を廃止 ~令和4年度税制改正大綱~   Profession Journal編集部   事業年度終了の日における資本金の額又は出資金の額が1億円を超える普通法人については、法人事業税の外形標準課税が適用され、「付加価値割額」「資本割額」「所得割額」の合計で法人事業税額が算出される。 このうち所得金額を課税標準とする「所得割額」には、上記の通り資本金の額1億円超であっても、各事業年度の所得のうち年800万円以下の金額について軽減税率(以下の①②)が設けられている(地方税法72の24の7①一)。 (注1) ただし三以上の都道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う法人で、資本金の額又は出資金の額が1,000万円以上のものが行う事業に対する所得割については、軽減税率は適用されない(地方税法72の24の7④)。 (注2) 括弧内は特別法人事業税相当額(所得割額×260%)を含む。 (注3) 東京都の場合、①年400万円以下の金額について0.495%、②年400万円を超え年800万円以下の金額について0.835%、③年800万円を超える金額について1.18%の超過税率が適用される。 令和4年度税制改正大綱では、上記の軽減税率(0.4%及び0.7%)を廃止する(標準税率1%とする)ことが明記された(大綱P56)。 この見直しによる税負担増は、最大でも1社あたり約13万円/年(注4)とされ、令和4年4月1日以後開始事業年度から適用される。 (注4) ①の軽減分(400万円×0.6%=24,000円)+②の軽減分(400万円×0.3%:12,000円)+特別法人事業税((①+②)×260%=93,600円)=129,600円 (了)

#No. 451(掲載号)
#Profession Journal 編集部
2022/01/12

《速報解説》 東京局、市街地再開発事業により貸付事業が中断された場合の小規模宅地等特例の判定に関する文書回答事例を公表~新たに貸付事業の用に供された宅地等の範囲に注意~

 《速報解説》 東京局、市街地再開発事業により貸付事業が中断された場合の 小規模宅地等特例の判定に関する文書回答事例を公表 ~新たに貸付事業の用に供された宅地等の範囲に注意~   税理士 柴田 健次   1 はじめに 平成30年度税制改正により、相続開始直前に賃貸用不動産の購入などをして金融資産を不動産に変換し、小規模宅地等の特例を適用する節税手法を防止するため、貸付事業用宅地等の範囲から、被相続人等の貸付事業の用に供されていた宅地等で、相続開始前3年以内に新たに貸付事業の用に供された宅地等を除くこととされた。ただし、特定貸付事業を行っていた被相続人等の貸付事業の用に供されたものは、相続開始前3年以内に新たに貸付事業の用に供されたものであっても、その範囲から除かれないこととされた(措法69の4③四、措令40の2⑲)。 特定貸付事業とは、貸付事業のうち、準事業(事業と称するに至らない不動産の貸付その他これに類する行為で相当の対価を得て継続的に行うもの)以外のものをいう(措令40の2①⑲)ので、例えば、5棟10室以上の規模で事業として不動産の貸付を行っている場合には、特定貸付事業となり3年以内の問題はないが、マンションの2室のみを所有し賃貸している場合には、事業とはいえず特定貸付事業には該当しないため、3年の判定が必要となる。 なお、平成30年4月1日から令和3年3月31日までの間に相続又は遺贈により取得した宅地等のうち、平成30年3月31日までに貸付事業の用に供された宅地等については、3年以内貸付宅地等に該当しないものとする経過措置が設けられている(附則118④、措通69の4-24の8)が、実務的には、この経過措置の対象案件も少なくなってきたため、相続開始前3年以内に新たに貸付事業の用に供された宅地等に該当していないか、注意が必要となる。 これに関連して、市街地再開発事業により中断した貸付事業を再開した場合に「新たに貸付事業の用に供された宅地等」に該当するか否かについての文書回答事例が、令和3年12月24日に東京国税局より公表された。 文書回答事例の概要は、下記のとおりである。   2 事前照会の内容 被相続人甲は、下記のとおり、平成25年以前までA市所在の建物(以下「従前建物」という)及びその敷地を所有し、その建物の一部を被相続人甲の次男家族に使用賃貸により使用させていたほかは、被相続人甲の同族会社(以下「乙社」という)に賃貸していたが、A市の都市再開発法に基づく第一種市街地再開発事業により貸付事業を中断している。 甲は、その再開発事業に係る権利変換により平成30年3月30日に区分所有建物の1階の1室(以下「本件店舗」という)及び35階の1室(以下「本件住戸」という)の所有権と敷地権の引渡しを受けた。本件店舗については、平成30年4月1日に乙社に賃貸(乙社は第三者に賃貸)し、本件住戸については、引渡し後に速やかに賃借人の募集を行い、平成30年12月に第三者に賃貸している。 その後、被相続人甲は、令和3年2月に死亡している。 上記の場合には、相続開始時点において賃貸していた本件店舗及び本件住戸の敷地の用に供されていた宅地のうち、権利変換前において従前建物に係る乙社に賃貸していた部分については、市街地再開発事業によって、やむを得ず貸付事業の用に供することができなかったものであるため、相続開始前3年以内に「新たに貸付事業の用に供された宅地等」に該当しないと考え、貸付事業用宅地等に係る小規模宅地等の特例(以下単に「特例」という)の適用を受けることができると解してよいか。   3 示された見解 本件について東京国税局は、貴見のとおりで差し支えない旨を示している。 下記の理由から相続開始前3年以内に「新たに貸付事業の用に供された宅地等」に該当しないため、他の要件を満たせば特例の適用対象になる。   4 文書回答事例のポイントと実務上の留意点 なお、文書回答事例が特例の対象になるためのポイントは、下記の3つである。 (1) ①について 法令の規定に基づき、土地所有者に対し、土地利用の制約が及ぶなどのやむを得ず貸付事業が一時的に中断された場合をいうのであって、例えば、単に資産の買換えを行うために土地建物を売却して、新たに土地建物を購入し賃貸の用に供した場合には、これに該当しないため、原則として「新たに貸付事業の用に供された宅地等」に該当することになる。 なお、建物の建替えについては、建て替え後に速やかに新たな賃借人の募集が行われ、賃貸されたときは、「何らの利用がされていない場合」に該当しないことから、「新たに貸付事業の用に供された宅地等」には該当しないこととされており(措通69の4-24の3)、買換えと建替えでは取扱いが異なる点に留意する。 (2) ②について 速やかに募集をしていない場合には、「何らの利用がされていない場合」に該当するため、「新たに貸付事業の用に供された宅地等」に該当することになる。貸付事業の継続の観点から、事情が解消された際に速やかに賃借人の募集が行われていることが前提となる。 (3) ③について 特例の対象になるのは、権利変換前後において貸付事業を継続している部分のみが対象になる。したがって、権利変換後において貸付事業の用に供しない部分があると認められる時は、その部分は特例の対象にならず、文書回答事例のように本件店舗及び本件住戸の敷地の用に供されていた宅地の全てが対象となるのではなく、あくまでも従前建物に係る乙社に賃貸していた部分に対応するもののみが特例の対象になる。 *  *  * 実務上は、「新たな貸付事業の用に供された宅地等」の判断に迷うことも少なくないため、条文や通達、公表された情報を基に確認することが重要となる。   (了) ↓お勧め連載記事↓

#No. 451(掲載号)
#柴田 健次
2022/01/11

《速報解説》 帳簿の提出がない場合等の過少申告加算税等の加重措置の整備~令和4年度税制改正大綱~

《速報解説》 帳簿の提出がない場合等の過少申告加算税等の加重措置の整備 ~令和4年度税制改正大綱~   弁護士 下尾 裕   令和4年度税制改正大綱においては、「帳簿の提出がない場合等の過少申告加算税等の加重措置の整備」として、帳簿等の不提示又は記載が不十分な場合における過少申告加算税及び無申告加算税の加重措置が盛り込まれる旨明記された。 本稿においては、上記税制改正大綱の記載内容等を前提に、予定されている改正の概要について解説する。   1 加重措置の概要 納税者が、一定の帳簿に記載すべき事項に関し所得税、法人税又は消費税(輸入消費税を除く)に係る修正申告書等の提出又は更正・決定があるよりも前に、国税庁等の職員から帳簿の提示又は提出を求められたにもかかわらず当該帳簿を提示しない又はその記載が不十分である場合には、当該帳簿に記載すべき事項に関し生じた申告漏れ等に課される過少申告加算税の額又は無申告加算税の額については、通常課される過少申告加算税の額又は無申告加算税の額に当該申告漏れ等に係る所得税等の金額の5%(不提示又は記載が著しく不十分である場合は10%)に相当する金額を加算する旨の加重措置が盛り込まれる予定になっている(大綱P70)。 (1) 一定の帳簿の範囲 ここでの「一定の帳簿」とは、以下に列挙する帳簿のうち、売上金額又は業務に係る収入金額の記載についての調査のために必要があると認められるものをいうものとされている。 具体的には、白色申告者、青色申告者のうち簡易簿記又は現金式簡易簿記による記帳を行っている者及び消費税法上の帳簿保存を行う事業者については、売上帳、売掛帳及び現金出納帳等、青色申告者のうち複式簿記による記帳を行っている者については仕訳帳、総勘定元帳(売上に関する部分)が、それぞれ「一定の帳簿」に該当するものと想定される。 (2) 記載が不十分である場合等の判定 上記における帳簿の記載が「不十分である場合」及び「著しく不十分である場合」については、それぞれ以下のとおり判定されることとなる。 [加重措置の適用対象範囲のイメージ] (出典) 「自由民主党税制調査会資料」(令和3年12月7日) (3) 適用除外 上記加重措置については、災害等に起因する場合等、納税者の責めに帰すべき事由がない場合には適用されない予定である。   2 適用時期 当該改正は、令和6年1月1日以後に法定申告期限等が到来する国税について適用される予定である。 (了)

#No. 451(掲載号)
#下尾 裕
2022/01/11

《速報解説》 上場株式等の配当所得等、所得税と個人住民税で異なる課税方式の選択が不可に~令和4年度税制改正大綱~

 《速報解説》 上場株式等の配当所得等、所得税と個人住民税で異なる課税方式の選択が不可に ~令和4年度税制改正大綱~   Profession Journal編集部   現行制度では、上場株式等の配当所得等(大口株主等が受けるものを除く)について、次の3つの課税方式から選択することができる(復興特別所得税については省略している)。 (注1) 1回に支払を受けるべき配当等の額ごと(源泉徴収選択口座内の配当等については口座ごと)に選択可。 (注2) 申告不要を選択した配当所得等については、総所得金額等の計算に含めない。 上記3つの課税方式は、所得税だけでなく個人住民税も選択でき、所得税と個人住民税とで異なる課税方式を選択することが可能となっている。これは平成29年度税制改正においてその取扱いが明確化されたもので、個人住民税の納税通知書が送達される時までに個人住民税の申告書(自治体によっては申出書)を提出する必要がある(地方税法32⑬、313⑬)。 (注3) 上場株式等の譲渡所得等については現行、②申告分離課税と③申告不要が選択でき、上場株式等の配当所得等と同様、所得税と個人住民税とで異なる課税方式が選択できる(地方税法32⑮、313⑮)。 (注4) 令和3年度税制改正では、令和3年分以後の確定申告から、個人住民税で特定配当等及び特定株式等譲渡所得金額に係る所得の全部について申告不要を選択する場合に、確定申告書の提出のみで申告手続が完結できるよう、確定申告書Bの第二表に「特定配当等・特定株式等譲渡所得の全部の申告不要」欄が設けられている(A様式も同様)。 3つの課税方式のうちどれを選択するかは、適用される税率(累進税率・一定税率)や配当控除の率(課税総所得金額によって10%又は5%(住民税の場合、2.8%又は1.4%))、他の所得区分の状況(損失等)などで判断することになるが、所得税と個人住民税とで異なる課税方式を選択することで、税負担だけでなく、自営業者などが加入する国民健康保険料(個人住民税における総所得金額等をもとに算定される)の負担を軽減する効果があるとされている。 このため令和4年度税制改正大綱では、他制度への影響や公平性の観点から、「個人住民税において、特定配当等及び特定株式等譲渡所得金額に係る所得の課税方式を所得税と一致させる」ことが明記された(大綱P76)。これにより、上場株式等の配当所得等及び上場株式等の譲渡所得等において所得税と個人住民税とで異なる課税方式を選択することができなくなる。 なお、この改正案については、令和6年度分以後の個人住民税(令和5年分の所得金額に基づく)について適用され、所要の経過措置が講じられる。 (了) ↓お勧め連載記事↓

#No. 451(掲載号)
#Profession Journal 編集部
2022/01/07

《速報解説》 金融庁、「金融審議会公認会計士制度部会報告」を公表~会計監査の信頼性確保のための方策や公認会計士の能力発揮・能力向上に向けた環境整備を検討~

《速報解説》 金融庁、「金融審議会公認会計士制度部会報告」を公表 ~会計監査の信頼性確保のための方策や公認会計士の能力発揮・能力向上に向けた環境整備を検討~   公認会計士 阿部 光成   Ⅰ はじめに 2022年1月4日、金融庁に設置された金融審議会「公認会計士制度部会」は、「金融審議会公認会計士制度部会報告-上場会社の監査品質の確保と公認会計士の能力発揮に向けて-」を公表した。 これは、2021年11月12日に公表された「会計監査の在り方に関する懇談会(令和3事務年度)論点整理-会計監査の更なる信頼性確保に向けて-」のうち、公認会計士制度に関する事項を中心に検討したものである。 なお、1月5日付で、日本公認会計士協会の会長声明も公表されている。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。   Ⅱ 会計監査の信頼性確保のための方策 1 上場会社の監査を担う監査事務所の規律の在り方 次のような制度枠組みとする。 2 公認会計士・監査審査会によるモニタリング 報告徴収や立入検査の権限のうち、監査法人等の業務の運営の状況に関して行われるもののみを公認会計士・監査審査会に委任するとの限定をなくし、公益又は投資者保護のため必要かつ適当と認めるときは、公認会計士・監査審査会において必要なモニタリング機能を発揮できるようにする。 これにより、例えば、虚偽証明等の疑義がある監査法人等に対して公認会計士・監査審査会が立入検査を行う際、当該監査法人等の業務の運営の状況の検証を行うとともに、虚偽証明等の検証を併せて行うという運用が想定される。   Ⅲ 公認会計士の能力発揮・能力向上に向けた環境整備 次のような施策を行う。 (了)

#No. 450(掲載号)
#阿部 光成
2022/01/06

プロフェッションジャーナル No.451が公開されました!~今週のお薦め記事~

2022年1月6日(木)AM10:30、 プロフェッションジャーナル  No.451を公開! - ご 案 内 - プロフェッションジャーナルの解説記事は毎週木曜日(AM10:30)に公開し、《速報解説》は随時公開します。

#Profession Journal 編集部
2022/01/06

monthly TAX views -No.108-「新しい時代の税制の課題」-AI、デジタル経済の発達とロボットタックス-

monthly TAX views -No.108- 「新しい時代の税制の課題」 -AI、デジタル経済の発達とロボットタックス-   東京財団政策研究所研究主幹 森信 茂樹   新年ということで、今後の税制の課題について筆者の「空想」も交えながら考えてみたい。 *  *  * 税金は、国家の運営経費である。それがなければ国防も教育も社会保障も提供できない。その確保は国家にとって最大の使命なので、税務当局はあらゆる手段を駆使して税金の徴収を確保しようとする。 インターネットの発達のもとで、データとAIを駆使して膨大な新たな「富」が生み出されているが、そもそも「富」を生み出すのはデータの取得段階か、加工段階か、アルゴリズムを使ってビジネス化する段階なのか、誰にもわからない。 昨年10月のOECDで、GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)に代表される大規模多国籍企業の超過利益に対して「市場国」の課税権が合意された。その結果、利益率10%超の多国籍企業100社程度について、10%を越える超過利益のうちの25%を、売上に応じて「市場国」に配分することとなった。 しかし、この合意は全世界でわずか100社程度の話で、わが国企業で当てはまるのは数社である。これで「市場国」が納得するとは思えない。 第104回で述べたようなIoT化や製造業のaaS(アズ・ア・サービス)化が、今後とも進んでいけば、ますます「市場国」に落ちる税収は減ってしまう。そうなれば、世界各国でデジタルサービス税(DST)を導入しようという動きが出てくる。さらには、現在本店所在地で課税している法人税を、消費税(VAT)のように仕向地(消費者の居住する国、市場国)で課税する方法に変更しようという動きも強くなる。 モノをサービスに変えてしまうデジタル化の加速は、法人税を、国境を超えるサービスとして課税する売上税・消費税に変えていく。 さらなる問題は、デジタル化の加速が所得税に及ぼす影響である。取引が、事業者と個人間、さらには個人と個人間で直接行われ、暗号資産(仮想通貨)で決済されるようになれば(すでに一部そうなっているが)、だれがいつどこで所得を生み出したのかを把握することは困難になる。 だれがいつどこでお金を受け取ったのかの情報入手が、税務当局の情報収集能力を超えれば(すでに超えているが)、税の不公平や格差が拡大し、国家運営も大きな打撃を受ける。 また、ロボットの発達が雇用を縮小させるなど、技術進歩の成果が労働者に十分分配されていないという問題に対して、ロボットタックスを課すべきだという考え方がある。課税方法としては、ロボットの名目賃金を計算し、企業がそれに見合う税や社会保険料を支払うという考え方である。筆者も、『デジタル経済と税』(日本経済新聞出版)の中でロボットタックス・無形資産への課税について考察したことがある。 このような動きに対してIMFは、生産資本に対する課税の経済コストは長期的には大変大きいことを認識すべきだと警鐘を鳴らす。ロボットタックスはロボットの普及を遅らせ、短期的には未熟練労働者の需要拡大と賃金上昇をもたらすが、長期的には生産の損失の代償を払うことになると(※)。 (※) IMF Working Papers Volume 2021: Issue 187“Fiscal Policies and Equity-Efficiency Trade-offs in the Age of Automation”参照。 *  *  * AIやデジタルエコノミーの発達と税の問題は、どのように折り合いをつけるのだろうか。この数年で答えを出さなければならない問題だ。 (了)

#No. 451(掲載号)
#森信 茂樹
2022/01/06
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