公開日: 2026/07/09 (掲載号:No.676)
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PJ Bookmark-July 2026- 「『自宅の相続』をめぐる論点、把握できていますか?」

筆者: Profession Journal 編集部

カテゴリ:



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PJ Bookmark
── July 2026 ──

自宅相続

『自宅の相続』をめぐる論点、
把握できていますか?

今月1日、国税庁から令和8年分の路線価が公表されました。路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額を示す路線価は、相続税や贈与税の算定基準となり、身近な事案である自宅の相続の評価においても重要な要素となります。

ただし、自宅を相続する際には路線価以外にも気にすべきポイントが多様にあります。事前にどのような留意事項があるかをおさえておくと安心です。

そこで今回は「自宅の相続」をテーマに、自宅の相続前後における実務上のポイントに言及した5本の記事をご紹介します。

 

〇 「自宅の相続」に備えて、どんな論点があるか

 

自宅を含む相続税の財産評価については、原則として財産評価基本通達(以下「評価通達」)が適用され、画一的な評価が行われます。しかし、評価通達を適用した結果、著しく不適当な評価額となった場合には、他の合理的な方法による評価が認められ、その方法として「鑑定評価」が多く用いられます。ただし、鑑定評価が必ずしも容認されるわけではないため、鑑定評価の位置付けはしっかりとおさえておきたいところです →1本目

法務
税理士が知っておきたい不動産鑑定評価の常識
【第20回】「相続税の財産評価における鑑定評価の位置付け」~「特別の事情」という大きな壁~
執筆:黒沢泰 不動産鑑定士
相続税の財産評価において、評価通達ではなく例外的に他の評価方法(鑑定評価等)を適用する場合は、「特別の事情」が必要となります。本記事では、その「特別の事情」とは一体どのような内容を指すのか、また「特別の事情」が適用されるための判断基準についても先行研究をもとに検討します。その上で、「特別の事情」の認否に関する裁決事例等を取り上げ、相続税の財産評価における鑑定評価がどういった立ち位置にあるのかを明らかにします。

相続税の財産評価に関する論点を把握した上で、相続時における優遇税制等の適用に関する注意点についてもおさえておくとよいでしょう。まずは、自宅を相続した場合に適用されることの多い小規模宅地等の特例に関する論点を確認します →2本目

税務
〔事例で解決〕小規模宅地等特例Q&A
【第26回】「介護のために同居した場合の特定居住用宅地等の特例の適否」
執筆:柴田健次 税理士
介護に伴い一時的に被相続人と同居することは珍しいことではありません。本記事では、相続開始の1年前から同居を行い、住民票も被相続人の土地及び家屋のある住所に移したという想定事例をもとに、特定居住用宅地等に係る小規模宅地等特例の適用可能性について検討します。解説では、特例を適用するための要件を確認し、裁決事例や関係通達を参照のもと、生活拠点の判定に関する考え方を学びます。住民票の確認だけでは特例の判定は難しく、クライアントである相続人等とのコミュニケーションの重要性が浮かび上がります。

自宅の相続に当たっては、ただ相続税が抑えられればよいというわけではなく、その後の相続人の暮らし方にも考えをめぐらせる必要があります。特に被相続人の配偶者については、生活環境を変えることなく現状の自宅に住み続けたいという意向を示すことが多いため、配偶者居住権の活用が考えられます →3本目

税務
街の税理士が「あれっ?」と思う税務の疑問点
【第6回】「配偶者居住権と相続税及び被相続人の空き家特例との関係」
執筆:城東税務勉強会 大塚進一 税理士
本記事では、配偶者居住権の活用における相続税負担の軽減と、将来の自宅の売却時における「空き家特例」適用の注意点について言及します。被相続人の配偶者が法的に安定して現状の自宅に居住することが可能となる配偶者居住権については基本事項から解説します。また、目先の相続税負担の軽減だけでなく、将来の不動産売却という「出口戦略」まで見据えて遺産分割を検討し、クライアントへの提案力を一段階上げることができる内容となっています。

自宅の相続を行った場合、税制以外にも気を付けるべきポイントがいくつかありますが、その一つとして「相続登記」があります。相続登記については2024年4月1日から申請義務化がされていますが、どのような注意点があるのでしょうか。確認してみましょう →4本目

法務
《税理士のための》登記情報分析術
【第28回】「相続登記について」~相続登記の申請義務化~
執筆:北詰健太郎 司法書士
相続登記の申請義務化から2年以上が経ちましたが、義務化の内容や注意点についてはしっかりと把握できているでしょうか。所有者不明土地の発生の予防を背景に整備された相続登記の申請義務化については、自宅の相続を行ったクライアントから問い合わせが寄せられることもあり、おさえておきたい内容です。本記事では、相続登記の申請義務化について、申請期限や過料、また義務違反となった場合の過料手続きについて解説。また、今後の制度運用の方向性についても検討します。

上記4本については、自宅の相続時もしくは相続後の論点が中心となりますが、老後を見据えた相続前の対策についても重要です。事前の対策もケースによって様々ですが、ここでは家族信託の活用について見ていきましょう →5本目

経営
家族信託による新しい相続・資産承継対策
【第20回】「家族信託の活用事例〈不動産編①〉(将来認知症になり自宅を売却できない場合に備えて、施設入居時に子へ信託する事例)」
執筆:荒木俊和 弁護士
日本では高齢化の進展とともに認知症の罹患者も増加しています。認知症になり、意思能力を失ったと判断されると自宅を売却できなくなってしまい、老後資金を捻出できないことがあります。本記事では、将来認知症になり自宅を売却できなくなる場合に備えて、施設入居時に子供へ不動産を信託しておく事例を解説。家族信託設定の手順として、①相談、②スキームの検討、③契約締結、④登記に注目し、それぞれの留意点について言及します。

Afterword
今回は「自宅の相続」を切り口に5本の記事をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。プロフェッションジャーナルには、自宅の相続に関する記事がこのほかにもたくさん掲載されています。小規模宅地等の特例や配偶者控除、空き家特例について深掘りしているものや、上記で紹介した連載の別の回でも多様なケースに言及していますので、ご自身のクライアントの状況に近いものを探してみると参考になるかもしれません。

Profession Journal

(了)

「PJ Bookmark」は、不定期の掲載となります。



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── July 2026 ──

自宅相続

『自宅の相続』をめぐる論点、
把握できていますか?

今月1日、国税庁から令和8年分の路線価が公表されました。路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額を示す路線価は、相続税や贈与税の算定基準となり、身近な事案である自宅の相続の評価においても重要な要素となります。

ただし、自宅を相続する際には路線価以外にも気にすべきポイントが多様にあります。事前にどのような留意事項があるかをおさえておくと安心です。

そこで今回は「自宅の相続」をテーマに、自宅の相続前後における実務上のポイントに言及した5本の記事をご紹介します。

 

〇 「自宅の相続」に備えて、どんな論点があるか

 

自宅を含む相続税の財産評価については、原則として財産評価基本通達(以下「評価通達」)が適用され、画一的な評価が行われます。しかし、評価通達を適用した結果、著しく不適当な評価額となった場合には、他の合理的な方法による評価が認められ、その方法として「鑑定評価」が多く用いられます。ただし、鑑定評価が必ずしも容認されるわけではないため、鑑定評価の位置付けはしっかりとおさえておきたいところです →1本目

法務
税理士が知っておきたい不動産鑑定評価の常識
【第20回】「相続税の財産評価における鑑定評価の位置付け」~「特別の事情」という大きな壁~
執筆:黒沢泰 不動産鑑定士
相続税の財産評価において、評価通達ではなく例外的に他の評価方法(鑑定評価等)を適用する場合は、「特別の事情」が必要となります。本記事では、その「特別の事情」とは一体どのような内容を指すのか、また「特別の事情」が適用されるための判断基準についても先行研究をもとに検討します。その上で、「特別の事情」の認否に関する裁決事例等を取り上げ、相続税の財産評価における鑑定評価がどういった立ち位置にあるのかを明らかにします。

相続税の財産評価に関する論点を把握した上で、相続時における優遇税制等の適用に関する注意点についてもおさえておくとよいでしょう。まずは、自宅を相続した場合に適用されることの多い小規模宅地等の特例に関する論点を確認します →2本目

税務
〔事例で解決〕小規模宅地等特例Q&A
【第26回】「介護のために同居した場合の特定居住用宅地等の特例の適否」
執筆:柴田健次 税理士
介護に伴い一時的に被相続人と同居することは珍しいことではありません。本記事では、相続開始の1年前から同居を行い、住民票も被相続人の土地及び家屋のある住所に移したという想定事例をもとに、特定居住用宅地等に係る小規模宅地等特例の適用可能性について検討します。解説では、特例を適用するための要件を確認し、裁決事例や関係通達を参照のもと、生活拠点の判定に関する考え方を学びます。住民票の確認だけでは特例の判定は難しく、クライアントである相続人等とのコミュニケーションの重要性が浮かび上がります。

自宅の相続に当たっては、ただ相続税が抑えられればよいというわけではなく、その後の相続人の暮らし方にも考えをめぐらせる必要があります。特に被相続人の配偶者については、生活環境を変えることなく現状の自宅に住み続けたいという意向を示すことが多いため、配偶者居住権の活用が考えられます →3本目

税務
街の税理士が「あれっ?」と思う税務の疑問点
【第6回】「配偶者居住権と相続税及び被相続人の空き家特例との関係」
執筆:城東税務勉強会 大塚進一 税理士
本記事では、配偶者居住権の活用における相続税負担の軽減と、将来の自宅の売却時における「空き家特例」適用の注意点について言及します。被相続人の配偶者が法的に安定して現状の自宅に居住することが可能となる配偶者居住権については基本事項から解説します。また、目先の相続税負担の軽減だけでなく、将来の不動産売却という「出口戦略」まで見据えて遺産分割を検討し、クライアントへの提案力を一段階上げることができる内容となっています。

自宅の相続を行った場合、税制以外にも気を付けるべきポイントがいくつかありますが、その一つとして「相続登記」があります。相続登記については2024年4月1日から申請義務化がされていますが、どのような注意点があるのでしょうか。確認してみましょう →4本目

法務
《税理士のための》登記情報分析術
【第28回】「相続登記について」~相続登記の申請義務化~
執筆:北詰健太郎 司法書士
相続登記の申請義務化から2年以上が経ちましたが、義務化の内容や注意点についてはしっかりと把握できているでしょうか。所有者不明土地の発生の予防を背景に整備された相続登記の申請義務化については、自宅の相続を行ったクライアントから問い合わせが寄せられることもあり、おさえておきたい内容です。本記事では、相続登記の申請義務化について、申請期限や過料、また義務違反となった場合の過料手続きについて解説。また、今後の制度運用の方向性についても検討します。

上記4本については、自宅の相続時もしくは相続後の論点が中心となりますが、老後を見据えた相続前の対策についても重要です。事前の対策もケースによって様々ですが、ここでは家族信託の活用について見ていきましょう →5本目

経営
家族信託による新しい相続・資産承継対策
【第20回】「家族信託の活用事例〈不動産編①〉(将来認知症になり自宅を売却できない場合に備えて、施設入居時に子へ信託する事例)」
執筆:荒木俊和 弁護士
日本では高齢化の進展とともに認知症の罹患者も増加しています。認知症になり、意思能力を失ったと判断されると自宅を売却できなくなってしまい、老後資金を捻出できないことがあります。本記事では、将来認知症になり自宅を売却できなくなる場合に備えて、施設入居時に子供へ不動産を信託しておく事例を解説。家族信託設定の手順として、①相談、②スキームの検討、③契約締結、④登記に注目し、それぞれの留意点について言及します。

Afterword
今回は「自宅の相続」を切り口に5本の記事をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。プロフェッションジャーナルには、自宅の相続に関する記事がこのほかにもたくさん掲載されています。小規模宅地等の特例や配偶者控除、空き家特例について深掘りしているものや、上記で紹介した連載の別の回でも多様なケースに言及していますので、ご自身のクライアントの状況に近いものを探してみると参考になるかもしれません。

Profession Journal

(了)

「PJ Bookmark」は、不定期の掲載となります。

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