解説一覧
税務・会計分野に関する各種制度や実務論点を体系的に解説した記事をまとめたカテゴリです。法人税・所得税・消費税・相続税などの主要税目に加え、財務会計・管理会計・監査分野の解説や実務対応のポイントまで幅広く掲載しています。条文の趣旨や通達、判例・裁決事例を踏まえながら、制度の背景と実務上の留意点を整理し、専門職や企業担当者が実務判断に活用できる内容を提供しています。分野別の詳細カテゴリもあわせてご参照ください。
暗号資産(トークン)・NFTをめぐる税務 【第87回】
前回のとおり、暗号資産の利用が広がるにつれて、「これまで確定申告をしたことがなかった者」にも、申告義務が生じる可能性があるため、確定申告に不慣れで、取引の記録を適切に管理できない納税者においては、税金を申告しない、あるいは正しく計算できないといった事態が生じ、税務コンプライアンス違反のリスクが高まることが懸念される。
〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第91回】「株式譲渡と株式交換による買収スキームにおける低額譲渡による課税処分取消事件(東地令3.10.29)(その2)」~法人税法22条2項、25条の2、37条、130条~
法人税法22条2項は、内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、無償による資産の譲受けも収益の発生原因となるものと規定しているところ、その趣旨は、法人が資産を無償で譲り受ける場合には、譲受時における適正な価額(時価)に相当する収益があると認識すべきものであることを明らかにしたものであると解される。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第181回】株式会社アルファクス・フード・システム「特別調査委員会調査報告書(2025年7月25日付)」
アルファクスは、2025年3月下旬頃、外部の機関から、周辺サービス事業において過去に行った配膳ロボットを始めとする製品の販売取引に関する売上計上時期の妥当性について、疑義を投げかけられたため、過年度の決算に関して検討すべき事態が生じたものと判断し、また、より詳細かつ正確に事実経緯を把握し、かかる会計処理の妥当性等に関する深度ある調査、検証を実施するためには、独立性・中立性・専門性の高い調査委員会を設置する必要があると判断したて、2025年5月8日開催の取締役会において、アルファクスとは利害関係を有しない外部の専門家から構成される特別調査委員会を設置することを決定し、会計処理の妥当性等に関する調査を委嘱した。
さらに、特別調査委員会設置後の2025年5月頃、アルファクスは、外部の機関から、2022年11月に売却したホテルに係る不動産の譲受人である法人が、アルファクス及びその関係者との関係性から、本来的には アルファクスの連結の範囲に含まれるものであり、連結の範囲に含まれないことを前提として行った会計処理は不適切だったのではないかとの指摘も受けたため、この会計処理の妥当性等についての調査も特別調査委員会に依頼することにした。
日本の企業税制 【第148回】「政府系ファンドは消費税減税の財源となりうるか」
2月8日に実施された衆議院議員選挙では、各政党が有権者に対して多くの政策を訴えた。その中で特に物価高を背景として最も注目を集めた論点の一つが消費税減税であった。中低所得者を中心に生活苦を抱える人々への対応が求められる状況下において、効果的な政策を迅速に実行することが期待されるが、自由民主党が多くの議席を獲得して勝利したことから、「国民会議」を早急に設置して検討が加速されることになると予想される。
〔令和8年3月期〕決算・申告にあたっての税務上の留意点 【第2回】「中小企業経営強化税制の見直しと延長」
令和7年度税制改正における改正事項を中心として、令和8年3月期の決算・申告においては、いくつか留意すべき点がある。
第1回は「中小企業者等の法人税の軽減税率の特例の延長」及び「中小企業投資促進税制の見直しと延長」について解説した。
第2回は「中小企業経営強化税制の見直しと延長」について解説する。
相続税の実務問答 【第116回】「相続時精算課税を適用した贈与財産が無価値になった場合」
私は、非上場会社であるA社の経営を父から引き継ぐことを前提に、平成25年に、A社の株式の贈与を受けました。その評価額は、3,000万円と高額であったため、贈与税の申告に当たり相続時精算課税を選択しました。ところが、新型コロナ感染症蔓延の影響を受け、令和3年6月にA社は倒産してしまいました。
令和7年10月に父が亡くなりました。父から贈与により取得した資産で相続時精算課税の適用を受けたものは、その価額を相続税の課税価格に加算しなければならないとのことですが、A社は倒産し、その株式の価値はなくなってしまいました。それでもA社の株式の贈与を受けた時の価額3,000万円を相続税の課税価格に加算しなければならないのでしょうか。
〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第90回】「株式譲渡と株式交換による買収スキームにおける低額譲渡による課税処分取消事件(東地令3.10.29)(その1)」~法人税法22条2項、25条の2、37条、130条~
Fら(F及びGをいう)及び上場内国法人H社は、内国法人E社(原告。平成18年8月に設立され、インターネット・携帯電話網等の情報処理通信網を利用したマーケティング・広告宣伝・商品の発注・物流・代金決済・管理等のサービス業務等を目的とする会社)を内国法人H社の完全子会社化するスキームについて基本合意をし、平成27年1月6日付けで覚書(以下、「本件覚書」という)を作成した。その後にFらは、平成27年2月設立の内国法人C社の全株式200株をC社の代表取締役から100株ずつ譲り受けて所有した【概要図①】。
〈経理部が知っておきたい〉炭素と会計の基礎知識 【第17回】「リスク管理の開示 ~リスク・マネジメントのプロセスをわかりやすく示す」
ジャーナル食品社は、加工食品の製造・販売を営む企業です。
財務経理部での業務を終えたハルカちゃんが、2日ぶりにサステナビリティ推進室にやってきました。
【ハルカちゃん】
「北陸工場は無事に稼働を再開しました。出荷の遅れは明日中に解消される見込みだそうです。まさか冬に落雷で停電するなんて。」
連結会計を学ぶ(改) 【第15回】「子会社の資産及び負債の評価」
連結貸借対照表の作成にあたっては、支配獲得日において、子会社の資産及び負債のすべてを支配獲得日の時価により評価することになる(「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号。以下「連結会計基準」という)20項)。
今回は、資本連結に関する子会社の資産及び負債の評価について解説する。
