〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第51回】「寄与度利益分割法の適用が認められた事例(地判平24.4.27、高判平25.3.28、最判平27.1.16)(その2)」~租税特別措置法66条の4第1項、2項~
寄与度利益分割法は、基本三法を用いることができない場合に限りこれを用いることができるところ、基本三法のうち、原告が再販売価格基準法の適用が可能であると主張したことに対して、本判決は、エクアドル政府による最低買取価格及び最低輸出価格の設定は、バナナ生産者からの買取価格及び輸出価格を上昇させる方向に作用する要因であることは明らかであり、エクアドル産バナナの輸入価格が上昇すれば、その分だけ原価の合計額が上昇し、売上総利益の額が減少することになるのであって、その割合である「通常の利益率」にも影響が及ぶことは明らかであり、また、エクアドル政府規制の有無という差異により生じる通常の利益率の差を調整することができないと判示した。
有価証券報告書における作成実務のポイント 【第4回】
「事業等のリスク」では、当連結会計年度末における事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(経営成績等)の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスク(連結会社の経営成績等の状況の異常な変動、特定の取引先・製品・技術等への依存、特有の法的規制・取引慣行・経営方針、重要な訴訟事件等の発生、役員・大株主・関係会社等に関する重要事項等、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項)について、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、リスクが顕在化した場合の連結会社の経営成績等の状況に与える影響の内容、当該リスクへの対応策など、具体的に記載する。
開示担当者のためのベーシック注記事項Q&A 【第25回】「その他の注記②」-減損損失に関する注記-
当社は連結計算書類の作成義務のある会社です。連結注記表及び個別注記表における減損損失に関する注記について、どのような内容を記載する必要があるか教えてください。
《速報解説》 監査役協会が「主要監査業務のポイントと事例研究」の最終報告を公表~監査役の会計監査の最重要事項は最終責任を負っていることにあると記載~
2024年7月18日付で(ホームページ掲載日は2024年7月23日)、日本監査役協会 本部監査役スタッフ研究会は、「主要監査業務のポイントと事例研究-監査の実効性と効率性の向上を目指して-(最終報告)」を公表した。
《速報解説》 監査役協会及び会計士協会、「監査役等と監査人との連携に関する共同研究報告」の改正を確定~合わせて「会計監査人との連携に関する実務指針」も改定~
2024年7月23日、日本監査役協会と日本公認会計士協会は、「監査役等と監査人との連携に関する共同研究報告」の改正を公表した。
《速報解説》 2024年版「上場会社等における会計不正の動向」をJICPAが公表~会計不正の業種別公表件数は38社でサービス業がトップ~
「上場会社等における会計不正の動向」(以下「研究資料」と略称する)は、2018年から毎年公表されているものであり、研究資料における分類項目を当初から変化させることなく、比較可能性が維持されている。
本稿では、公表された研究資料の概要を紹介するとともに、2018年3月期以降の会計不正の動向の変化について検討をしたい。
《速報解説》 四半期開示制度の見直しを受け、監査基準報告書等の改正案が公表される~表現等を中心に見直し~
2024年7月16日、日本公認会計士協会は、「四半期開示制度の見直しに伴う監査基準報告書等の改正及び品質管理基準報告書の改正」(公開草案)を公表し、意見募集を行っている。
《速報解説》 会計士協会、四半期決算短信及び第1種中間連結財務諸表に係るチェックリストを公表~期中レビューにおいて表示の確認を実施する際に有用~
2024年7月12日付で(ホームページ掲載日は2024年7月16日)、日本公認会計士協会は次のものを公表した。
日本の企業税制 【第129回】「新リース会計基準の導入による消費税への影響」
企業会計基準委員会(ASBJ)では、昨年5月の企業会計基準公開草案第73号「リースに関する会計基準(案)」等へのコメント対応の審議が進められ、最終化に向けた詰めの作業が行われている。