会計リレーエッセイ 【第9回(後編)】星野佳路氏インタビュー「経営者から見たクリエイティブな財務戦略とは」
ホテルの運営会社に必要な「運営力」には、いろいろな仕組みや人材の力などがありますが、そういった中の重要な要素の1つにスケールメリットがあります。つまり「何件運営しているか」ということです。
星野リゾートの現在のステージとしては、できるだけ早くこの運営件数を伸ばしていくことが重要なステージだと考えています。
私たちの手がけている32の施設では今、「星野リゾート」を何度も利用して下さるリピーターが増えてきていて、それを今後一層増やしていくためにも、早く運営規模を伸ばしていくことが重要です。そう考えたときに、REITのような安定したオーナーを持つことが非常に重要になっています。
税効果会計を学ぶ 【第18回】「連結財務諸表における税効果会計の取扱い③」~未実現損益に係る一時差異
「連結財務諸表における税効果会計に関する実務指針」(以下「連結税効果実務指針」という)3項では、「連結会社相互間の取引から生ずる未実現損益の消去」から連結財務諸表固有の一時差異が生ずることを述べている。
税効果会計基準で採用した方法は資産負債法である(「税効果会計に係る会計基準の設定に関する意見書」三)。
資産負債法は、残高項目に着目し、会計上の資産又は負債の金額と税務上の資産又は負債の金額との間に差異があり、会計上の資産又は負債が将来回収又は決済されるなどにより当該差異が解消されるときに、税金を減額又は増額させる効果がある場合に、当該差異(一時差異)について、税効果を認識する方法である。
経理担当者のためのベーシック会計Q&A 【第19回】工事契約会計③「工事損失引当金の会計処理」
当社は、総合建設会社(ゼネコン)です。×1年3月期において、請負金額1,000百万円、原価予算900百万円、×3年3月末引渡し予定でマンション建築工事を受注しました。
×2年3月期に原価予算を精査したところ、建築資材の高騰などの影響により、工事原価総額が1,100百万円かかる見込みとなりました。
受注した工事が赤字見込みとなった場合、必要となる会計処理を教えてください。
会計リレーエッセイ 【第9回(前編)】星野佳路氏インタビュー「経営者から見たクリエイティブな財務戦略とは」
古典的な議論ではありますが、特にホテル業界の場合、財務に携わる人とマーケティングに携わる人では、考え方の方向性が異なることが多くあります。つまり同じホテル経営に携わる人でも、財務部門には稼働率優先型の人が多く、マーケティング部門には単価優先の人が多い、というのが典型的なパターンです。
具体的には、まずマーケティング部門は「単価を維持することがブランドの維持につながり、ブランドの維持が結果的に収益へつながる」と考えるのに対し、財務部門は「客室は在庫がきかないので、とにかく単価を下げてでも稼働率の向上を優先すべきであり、その日ごとの稼働を最大化する単価に設定することが、結果的に収益が高まる」と考えます。
林總の管理会計[超]入門講座 【第10回】「経費を分類する」
〔Q〕先生、経費ってなんでしょうか。
〔林〕会計では費用を3つに分類しているのだが、このうち「材料費」と「労務費」以外を「経費」と呼んでいる。
〔Q〕ということは、経費にはさまざまな費用が含まれているんですね。
〔林〕そうだね。一種類だけではない。
経理担当者のためのベーシック会計Q&A 【第18回】工事契約会計②「契約変更があった場合の会計処理」
当社は、総合建設会社(ゼネコン)です。×1年3月期において、請負金額1,000百万円、原価予算900百万円、×3年3月末引渡し予定でマンション建築工事を受注しました。この工事契約について、×1年4月1日に設計変更に伴う契約変更を行い、請負金額を1,100百万円、原価予算を950百万円としました。
契約変更により工事収益総額、工事原価総額が変更された場合、変更後の収益認識はどのように行えばよいでしょうか。
経理担当者のためのベーシック会計Q&A 【第17回】工事契約会計①「工事契約の収益認識」
当社は、総合建設会社(ゼネコン)です。×1年3月期において、マンション建築工事を請負金額1,000百万円で受注しました。引渡し予定は×3年3月末で、原価予算は900百万円です。
このような条件で受注した建築工事について、どのように収益を認識すればよいでしょうか。
税効果会計を学ぶ 【第17回】「連結財務諸表における税効果会計の取扱い②」~子会社の資産及び負債の時価評価による評価差額
「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」(会計制度委員会報告第7号。以下「資本連結実務指針」)は、連結貸借対照表の作成に当たり、支配獲得日において、取得した株式に係る子会社の資産及び負債を時価により評価すると規定している(資本連結実務指針11項)。
〈適用前に確認したい〉改正「退職給付会計基準」における変更点チェック・ポイント
改正退職給付会計基準は、原則、平成25年4月1日以後開始する事業年度の年度末から順次、適用される。
そのため、約半年後の年度末を迎えるにあたって、影響の大きい論点を漏れなく事前に検討できるようにチェック・ポイントをまとめたので、適用の際の参考にしていただきたい。
また、論末には本稿の内容を詳細に確認できる「チェック・リスト」についてご紹介しているので、ご参照いただきたい。