貸倒損失における税務上の取扱い 【第30回】「判例分析⑯」
相互タクシー事件において寄附金の認定がなされたものの、資本等取引であるとして債務免除益の認定はなされなかった。
そのため、本稿においては、現行法上、同様のスキームが行われた場合において、債務免除益が認定される可能性があるか否かについて解説を行うこととする。
《速報解説》 国税庁、HPで質疑応答事例を更新~設備投資減税に係る5問含め全22問を新設
平成26年度改正で創設され注目度の高い生産性向上設備投資促進税制(措法42の12の5)や中小企業投資促進税制(措法42の6)など設備投資に係る減税措置に関しては、下記の事例が追加されている。
また平成25年度改正で適用要件が緩和された有料老人ホーム入居者に係る小規模宅地等の評価減特例(措法69の4)については、ようやく改正後の取扱いが盛り込まれた。
monthly TAX views -No.22-「始まるいわゆる『出国税』の検討」
出国税導入に当たっての課題を整理すると、以下のとおりである。
第1に、出国時に時価評価をしなければならないが、それが執行上可能かという問題である。
〈平成26年分〉おさえておきたい年末調整のポイント 【第2回】「通勤手当の非課税限度額の引上げ」
改正後の規定は、平成26年4月1日以後に支払われるべき通勤手当(※)について適用される。
(※) 4月1日以後に「支払われるべき」通勤手当であって、4月1日以後に「支払われた」通勤手当ではない。規程等により、4月1日以後に支払うこととなっている通勤手当が対象である。
こんなときどうする?復興特別所得税の実務Q&A 【第13回】「非居住者へ支払う不動産の譲渡対価から源泉徴収する所得税及び復興特別所得税の処理」
先日、当社は、中古マンションを購入しました。売主は、中国人のA氏です。それに伴い、11月末までにマンションの譲渡対価をA氏の口座へ振り込まなければなりません。マンションの譲渡対価は、5,000万円です。A氏は、中国に在住しており、所得税法上の非居住者です。
非居住者へ支払う不動産の譲渡対価から源泉徴収する所得税及び復興特別所得税の処理についてご教示ください。
組織再編・資本等取引に関する最近の裁判例・裁決例について 【第13回】「2つの東京地裁平成26年3月18日判決の総括②」
東京地裁平成26年3月18日判決に係る2つの事件においては、朝長英樹氏から3本の鑑定意見書が出されており、平成23年10月28日にみなし共同事業要件について争われた事件(東京地裁平成23年(行ウ)第228号)に対して提出された内容については、前回解説した通りである。
本事件においては、平成24年5月14日には資産調整勘定について争われた事件(東京地裁平成23年(行ウ)第698号)に対しても提出された鑑定意見書について考察を行うこととする。
税務判例を読むための税法の学び方【47】 〔第6章〕判例の見方(その5)
民事事件には、裁判所が法令に照らし、当事者間の権利・義務関係について判断するものと、裁判所が自らの裁量に基づき、権利・義務関係を具体的に形成する事件とがある。
前者を「訴訟事件」と呼ぶのに対し、後者は「非訟事件」と呼ばれる。これは民事の法律関係に関する事項について、終局的な権利義務の確定を目的とせず、裁判所が通常の訴訟手続によらずに(その手続は「非訟事件手続法(平成23年5月25日法律第51号)」等による)、簡便な手続で処理をし判断をするものである。
《速報解説》 国税庁、HPに「社会保障・税番号制度について」を設置~平成28年以降活用が開始される個人番号・法人番号についてFAQで解説
番号の通知は、来年10月に予定されているが、およそ11ヶ月前となった10月29日、国税庁は、ホームページに「社会保障・税番号制度について」を公表。混乱が予想される番号の扱いなどの番号制度に対して、FAQなどを用いて周知に動き出した。
〈平成26年分〉おさえておきたい年末調整のポイント 【第1回】「注意しておきたい最近の改正事項」
平成26年度の税制改正により、給与所得控除の上限をさらに段階的に引き下げることが決まっているが、当該改正は平成28年分以後の所得税に対して適用されるため、今年及び来年分の年末調整には影響しない。
