企業不正と税務調査 【第1回】「連載に当たって」
昨今、税務当局による調査によって、内部監査や会計監査(外部監査)では発見できなかった企業不正が発覚する事例が、数多く報告されている。
特に一昨年(2011年)3月から4月にかけて大きく報道された事例は、以下【事例1】のように、金額の大きさもさることながら、長期間にわたって発覚しなかった不正が、税務調査をきっかけに明るみに出たことで注目を集めることとなった。
平成24年分 確定申告実務の留意点 【第5回】「各所得控除における留意点」
本連載の最終回となる今回は、所得控除に関する留意点について、前回と同様に給与所得者の視点から取り上げる。
具体的には、年末調整で適用できない雑損控除、医療費控除、寄附金控除に関して解説することとする。
税務判例を読むための税法の学び方【3】 〔第2章〕法令の解釈方法(その2)
「学理」すなわち学問上の研究によって法令を解釈する方法であり、通常「法令の解釈」といわれているものは、この学理的解釈のことである。
これは前記したように、文理解釈と論理解釈に大別される。
法人税の解釈をめぐる論点整理 《役員給与》編 【第5回】
一般の法人において、使用人に対して、夏季や冬季などの所定の時期に賞与が支給されることは多く、役員に対しても、同様に賞与の支給がなされる場合がある。
そのような役員に対する賞与であっても、事前に支給金額が確定していれば、利益調整の余地は乏しく、その恣意性が排除されると考えられる。
〔平成9年4月改正の事例を踏まえた〕 消費税率の引上げに伴う実務上の注意点 【第9回】税率変更の問題点(8) 「各種契約書の変更」
事業者が売買契約、請負契約、賃貸借契約などの取引を行う場合には、その取引内容について契約書を作成することがあるが、消費税が課税される取引につき契約書を作成する際の消費税額の表示方法については、様々な形式がある。
〔税の街.jp「議論の広場」編集会議 連載5〕 従業員から役員になった場合の退職金計算の問題点【その1】
平成25年からは、退職金を支給する際に、勤続期間5年以下の役員に対する退職所得、つまり特定役員退職手当等に対する2分の1計算が廃止される。
更に、これ以外にも、退職所得全般について、復興特別所得税計算が行われる必要があることと、住民税の10%徴収が開始することで、源泉徴収計算の方法が大きく変わることになる。
「平成25年度税制改正」はこう読む 【第1回】
1月24日、自民・公明の新政権は、異例の年明けの税制改正で、実質18日間という短期間で、極めて重要な内容を含む平成25年度税制改正大綱(以下「大綱」)を決定した。
本稿では、大綱の概要を紹介しながら、その背後にある政治的な課題、経済・社会よりの要請を考察し、なぜ、平成25年度税制改正がこのような内容となったのかを解説していきたい。
蛍光灯からLED照明への変更費用の取扱い
当社は、節電のために既存の蛍光灯照明設備を利用してLED照明設備に変更することを検討していますが、蛍光灯から蛍光灯型LEDランプに変更する際には、単なる蛍光灯の取替えだけではなく、照明器具の変更工事が必要とのことです。
この変更工事のために要する費用は、どのような取扱いになるのでしょうか。
法人の破産をめぐる税務 【その2】欠損金の繰戻し還付・仮装経理による過大納付の還付
前回は、破産にかかる税務のうち、事業年度及び期限切れ欠損金について解説した。今回2回目は、引き続き破産会社の特有の税務のうち、欠損金の繰戻し還付及び仮装経理による過大納付の還付について解説する。