国税通則
国税通則法に関する制度解説および実務上の論点をまとめたカテゴリです。更正・決定、修正申告、更正の請求、不服申立て、延滞税や加算税など、国税手続全般の基本ルールと適用関係を整理しています。税務調査への対応や行政手続の流れ、期限管理など、実務に直結するテーマも取り上げ、条文の趣旨や裁決事例を踏まえて解説しています。法人税や所得税など各税目と横断的に関わる基礎法規としての視点から情報を掲載しています。
延滞税の除算期間に係る計算期間の特例の見直しについて~最高裁判決を受けた平成28年度税制改正事項~
延滞税は、法定納期限までに国税が完納されなかったときに、未納額及び遅延期間に応じて課されるものであるが(通法60)、長期間に遡って更正処分がされた場合等は、延滞税の計算期間から一定期間を除くこととされている(通法61)。
これが、いわゆる「除算期間」(計算期間の特例)である。
改正国税通則法と新たな不服申立制度のポイント 【第5回】「現在の審判所における取消裁決の傾向、効果的な主張、立証の在り方」
ここまで4回にわたり、今般の通則法の改正のうち重要と思われる点について解説をしてきた。とはいえ、本改正については、証拠の閲覧権限の拡大等、いくつか注目すべき改正点はあるものの、課税処分を行うのは税務署、国税局であり、審査請求を審理するのは審判所であるという基本構造は変わらないので、新通則法の下においても、納税者として行うべき効果的な防御方法に大きな変化はないと思われる。
改正国税通則法と新たな不服申立制度のポイント 【第4回】「その他改正事項と実務への影響」
旧通則法では、課税処分等のち、異議申立てを行う場合、(一定の場合に)異議申立を行わずに直接審査請求をする場合について、処分があったことを知った日の翌日から起算して2ヶ月以内に異議申立て、審査請求を行う必要があった(旧通則法77条1項)。
改正国税通則法と新たな不服申立制度のポイント 【第3回】「証拠の閲覧、謄写権の新設」~審理モデルの変更による審査請求実務の対応~
すなわち、通常の民事訴訟において、裁判所は、原告ないし被告が提出する主張と証拠を受動的に受けて判断するが、審査請求においては、審判所は自ら職権調査を実施するなど、積極的に証拠を収集して事案の解明を行うことが多い。
その中でも、従前の証拠の取扱いは、訴訟と比べて著しい差異がある。
改正国税通則法と新たな不服申立制度のポイント 【第2回】「原則二段階の不服申立手続から選択制へ」~あえて「再調査の請求」をする意義とは~
以上の改正により、今後(本年4月1日以降)、課税処分等を受けた納税者は、最初から国税不服審判所に審査請求をするべきか、それとも原処分庁(税務署長、国税局長)に再調査の請求を行うべきかの判断を行う必要があることになる。
そうすると、この判断はどのようにして行うのが妥当か、ということが問題となる。
改正国税通則法と新たな不服申立制度のポイント 【第1回】「法改正の経緯、改正概略及び適用時期」
本連載(全5回を予定)では、①法改正の経緯とその概略、②不服申立が従前の二段階の手続から選択的なものとされ、「異議申立て」が「再調査の請求」と名称変更されたこと、及び、改正後において「再調査の請求」を行うか否かの判断要素、③証拠の閲覧、謄写権の新設による実務の変化とこれへの納税者の対応方法、④その他の改正点を述べた上で、⑤現在の審判所における取消裁決の傾向、不服申立段階における効果的な主張、立証の在り方について私見を記したいと考えている。
さっと読める! 実務必須の[重要税務判例] 【第10回】「確定的な脱税意思による過少申告事件」~最判平成7年4月28日(民集49巻4号1193頁)~
今回紹介する判例は、Xが、株式等の売買による多額の雑所得を申告すべきことを熟知しながら、A税理士の質問に対して雑所得があることを否定し、A税理士に過少な申告を記載した確定申告書を作成させてこれを提出させたところ、Y税務署長が、Xに対し、重加算税の賦課決定処分をしたという事案である。
改正電子帳簿保存法と企業実務 【第12回】「これからの「帳簿書類の電子化」の検討方法」
これまで11回にわたり、電子帳簿保存法で規定されている帳簿書類等の保存方法等について解説してきた。最終回となる今回は、税法で保存義務のある帳簿書類を電子化するにあたり、その検討方法について解説する。
理由付記の不備をめぐる事例研究 【第6回】「仕入」~架空仕入れと判断した理由は?~
本件更正処分の理由は、仕入れの架空(過大)計上である。したがって、課税庁は、X社が帳簿書類にA社からの仕入として計上していた×××円のうち〇〇〇円については、実際には、仕入取引は存在せず、架空のものであると認定して更正処分を行ったことになる。そうであれば、X社の帳簿書類の記載自体を否認して更正する場合に該当するものと考える。
