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《速報解説》 会計士協会、「非営利組織モデル会計基準」を公表~法人形態間の財務報告の相互整合性向上を図る~

《速報解説》 会計士協会、「非営利組織モデル会計基準」を公表 ~法人形態間の財務報告の相互整合性向上を図る~   公認会計士 阿部 光成   Ⅰ はじめに 2019年7月18日付(ホームページ掲載日7月31日)、日本公認会計士協会は、非営利組織会計検討会による報告「非営利組織における財務報告の検討~財務報告の基礎概念・モデル会計基準の提案~」を公表した。これにより、2019年4月26日から意見募集されていた公開草案が確定することになる。 これは、非営利組織における財務報告の在り方に関する「財務報告の基礎概念」と「モデル会計基準」について検討した報告書である。 公開草案に対するコメントの概要及び対応も公表されている。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。   Ⅱ 主な内容 非営利組織における財務報告の共通性を高めていく必要性が高まっているとの認識のもとで、非営利組織における財務報告の基礎概念及び非営利組織モデル会計基準(以下「モデル会計基準」という)を提案している。 次の附属資料がある。 公開草案の公表時に、公開草案に対する質問項目が記載されていたことから、各質問項目についてコメント対応が記載されている。公開草案に賛同する意見と否定的な意見が寄せられている。 1 モデル会計基準の位置付け モデル会計基準は、非営利組織に該当する法人に適用される会計基準のモデルとなる枠組みとして位置付けられ、非営利組織に該当する法人に適用される複数の会計基準間の相互整合性を高め、財務報告の目的を達成することを可能とする。 2 企業会計の基準との関係 財務報告の基礎概念、認識及び測定に関する個別論点の検討に当たっては、非営利組織の財務報告目的及び組織特性の反映を基軸としつつ、企業会計との整合性を考慮している。 3 対象組織 モデル会計基準は、民間非営利組織を対象としているので、営利企業及び公共部門に属する経済主体(政府、自治体、独立行政法人その他の政府機関等)は対象組織に含まれない。 また、組織の大小にかかわらず、すべての非営利組織に共通して適用すべき会計の在り方を提示しているものである。 4 財務報告の基礎概念 非営利組織の組織特性、財務報告の目的、有用な財務情報の質的特性、財務諸表の構成要素、認識と測定といった財務報告の基礎となる概念を検討し、「非営利組織における財務報告の基礎概念」として取りまとめている。 資源提供者及び債権者を非営利組織の財務報告における主たる情報利用者と考えている。 非営利組織の財務報告における財務諸表の構成要素である資産、負債、純資産、収益、費用について整理している。そのほか、認識及び測定についても整理している。 5 モデル会計基準 モデル会計基準は、財務報告の基礎概念を受けて、非営利組織において財務諸表を作成するためのルールを定めたものであり、非営利組織の各現行制度、その下に運用されている各会計基準、実務上の取扱いを踏まえて整理し、以下について記載している。 (了)

#No. 329(掲載号)
#阿部 光成
2019/08/01

《速報解説》 監査役協会、昨年7月の前編に続き「『新オレンジ本』から読み解く監査役スタッフ業務の再整理(後編)」を公表~「期末業務」及び「監査役会の運営に関する事項」について検討~

《速報解説》 監査役協会、昨年7月の前編に続き 「『新オレンジ本』から読み解く監査役スタッフ業務の再整理(後編)」を公表 ~「期末業務」及び「監査役会の運営に関する事項」について検討~   公認会計士 阿部 光成   Ⅰ はじめに 2019年7月25日付(ホームページ掲載日は7月30日)で、日本監査役協会の本部監査役スタッフ研究会は、「『新オレンジ本』から読み解く監査役スタッフ業務の再整理(後編)」を公表した。 これは、2018年7月26日付(ホームページ掲載日は7月31日)の「『新オレンジ本』から読み解く監査役スタッフ業務の再整理(前編)」に続くものであり、「監査役監査と監査役スタッフの業務」(通称「新オレンジ本」)を精読し、改めてスタッフ業務を見つめ直すことを通じて、時代の変化に対応し継続的にスタッフ業務の品質を維持・向上していけるよう、スタッフ業務の再整理に取り組んだものである。 表紙を含めて67ページあるので、以下では主な内容について解説することとする。 文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。   Ⅱ 期末業務 1 期末監査スケジュール策定 期末監査スケジュール策定の際の具体的な工夫や、事業報告等の監査などの多くの項目について、具体例が記載されている。 例えば、事業年度末日から株主総会終了後までの約3ヶ月間を期末監査期間と対応させて、取締役会や監査役会の開催日、事業報告や計算関係書類等の受領予定日等を記載したスケジュール表を策定している会社があるとのことである(1ページ)。 また、次のような工夫をしている会社がある(2ページ)。 2 株主総会想定問答の作成 次のような具体的な事例などが記載されている(43ページ)。   Ⅲ 監査役会の運営に関する事項 1 監査役会における取締役等からの報告聴取 次のような具体的な事例などが記載されている(49ページ)。 2 会計監査人の監査報酬等の同意 次のような具体的な事例などが記載されている(53~54ページ)。 (了)

#No. 329(掲載号)
#阿部 光成
2019/08/01

プロフェッションジャーナル No.329が公開されました!~今週のお薦め記事~

2019年8月1日(木)AM10:30、 プロフェッションジャーナル  No.329を公開! - ご 案 内 - プロフェッションジャーナルの解説記事は毎週木曜日(AM10:30)に公開し、《速報解説》は随時公開します。

#Profession Journal 編集部
2019/08/01

monthly TAX views -No.79-「軽減税率、KFCの値付けに賛意」

monthly TAX views -No.79- 「軽減税率、KFCの値付けに賛意」   東京財団政策研究所研究主幹 中央大学法科大学院特任教授 森信 茂樹   参議院選挙が終わり、いよいよ消費税軽減税率の導入が間近に迫ってきた。混乱が予想されるのは、テイクアウトとイートインの区別だが、KFCは、イートイン(レストランサービスとして標準税率の10%)とテイクアウト(食品として軽減税率の8%)を税込み価格同額にして、消費者の混乱を避けるという方針を打ち出した。 標準税率の適用されるイートインと軽減税率のテイクアウトを税込みで別価格にすると、「テイクアウト」と言って購入し、その場で食べるお客が出てきて、店側もどう対応すべきか煩わしいということが理由のようだ。 そうは言っても、消費者一人一人にテイクアウトかイートインかを尋ね、正確な納税のための区分経理を行う必要はある。 これは、ドイツのマクドナルドで実際にとられている方式だ。重要なポイントは、店側に商品の値付けの自由度があるということである。増税分の転嫁は必要だが、一方で顧客や従業員が混乱しないようにすることも、店側にとっては重要である。双方を比較考量したうえでの決断だろう。 *  *  * 消費税額は、売上に係る消費税額から仕入に係る消費税額を差し引いて納税すればよく、個別の品目にどれだけ消費税額を上乗せするかどうかは店側の自由である。消費税は売上全体として計算・納税されるので、価格転嫁は全体として出来ていればよいわけだ。 これまでわが国では、一斉に(前日に徹夜して)すべての商品を消費増税分だけ値上げする一斉値上方式が多かった。これが、消費増税前の駆け込みや反動減を招き、結果として経済の混乱を招いてきた。 今回のKFCの決断に対して、わが国のマスコミが、「KFCは過剰な転嫁をしている」「益税ではないか」といった、見当違いのコメント記事を書かないことを願っている。 政府も、消費税の正確な理解が進むよう、広報をしっかり行う必要がある。 (了)

#No. 329(掲載号)
#森信 茂樹
2019/08/01

《相続専門税理士 木下勇人が教える》一歩先行く資産税周辺知識と税理士業務の活用法 【第4回】「相続・事業承継を複眼的に捉える視点」

《相続専門税理士 木下勇人が教える》 一歩先行く資産税周辺知識と税理士業務の活用法 【第4回】 「相続・事業承継を複眼的に捉える視点」   公認会計士・税理士 木下 勇人   今月18日(日)に、税理士を志す方や税理士としての経験がまだ浅い方に向けて、「相続」及び「事業承継」に関するセミナー講師として登壇する機会をいただいた。 共にこれまで語りつくされてきたテーマではあるが、この機会に本連載の「特別編」として、筆者が提唱する「複眼的視点」によって今後の相続・事業承継実務に携わる上で必須となる事項をご紹介したい。 *  *  *   はじめに 相続・事業承継というテーマはCFP®試験科目でも1つのテーマとして捉えられています。この「相続」と「事業承継」がどのように関わり、税理士としてどのように対処すべきか、私見ではありますが、複眼的な視点をご紹介したいと思います。   1 税理士が身につけるべき「相続」の視点 「相続」と聞いて、税理士としてまず頭に浮かぶのは、相続税額の計算ではないでしょうか。 相続税額の計算は、相続又は遺贈により財産を取得した者の取得財産ごとの積上げ計算が前提ですので、遺言がなければ、相続人間の遺産分割協議が成立している必要があります。もちろん未分割であれば総額計算にて行いますが、分割後には相続人間の調整が入るため、遺産分割協議が成立していると考えてもいいのではないでしょうか。その取得した財産額に比例して相続税総額が配分されるイメージです。 相続財産につき相続税を計算するための評価が財産評価ですが、これを規定しているのは財産評価基本通達です。取引相場のない株式や土地を含めた各種財産の評価方法が定められていますが、あくまで相続税算出のための評価額です。遺産分割は遺産分割時点の時価を原則としていますが、当事者間の合意があれば、相続税評価額を時価として採用しても問題ありません。ただし、いわゆる「争族」となった場合には相続税評価ではなく時価を採用して遺産分割を行うこともありますので、相続税法と民法の乖離が生じる財産(例えば土地など)をイメージするとよいかもしれません。   2 税理士が身につけるべき「事業承継」の視点 (1) 承継コストを抑えるための自社株評価引下げ 次に、「事業承継」と聞いて、税理士としてまず頭に浮かぶのは、自社株の承継問題ではないでしょうか。 子供へ承継させる親族内承継であれば、譲渡対価を受け取ることは想定しないかと思いますので、贈与か相続で承継させることになります。その際に承継者側が負担するコストが贈与税・相続税になりますが、株価が高い場合にはその承継コストも高くなるため、納税資金の問題が生じます。そのため、いかにして株価を引き下げるのか、ここも税理士が注目する視点です。 株価引下げや上昇を抑制するために組織再編を行うこともありますが、相続税を不当に減少させることが目的とみなされてしまうと、経済合理性がないものとして組織再編行為が否認されるリスクが残ります。 (2) ビジネスとして捉えた場合の「事業承継」 「事業承継」を次世代への経営承継と捉えることもできます。つまり、従業員を抱える組織を承継しビジネスとして成功させるためには、人・もの・金・情報を承継させる必要があります。また、変化の激しい昨今のビジネス環境に耐えられるだけの柔軟性も必要になります。社長交代を伴う場合には、先代社長がいなくてもビジネスが成立するだけの基盤も必要です。 その意味で、後継者教育は欠くことができないファクターになるでしょう。 ビジネスとして成功しない=業績悪化、ということになれば、自社株評価もおのずと下がります。高騰する自社株が問題になるということは、基本的にはビジネスとして成功していることを意味します。事業承継によりビジネスが失敗しては本末転倒ですので、事業承継問題でプライオリティが高いのはビジネスの成功であることは言うまでもありません。   3 「相続」「事業承継」の複眼的視点 (1) 個人資産としての両者の関係 個人資産の承継としての「相続」に対して、ビジネスの承継まで含んだ自社株承継としての「事業承継」があります。ただし、自社株を被相続人が保有する個人財産の一部と捉えれば、単なる「相続」と捉えることも可能です。 自社株の承継を「相続」ではなく「事業承継」と捉える場合、そこには「経営」という視点が入りますが、その意味では、個人資産で営む不動産経営も事業承継の一貫として捉えてもいいのではないでしょうか。不労所得を生み出す不動産経営を事業として捉えない風潮があるように感じますが、不動産経営も立派な経営です。 個人資産で経営に関係あるものを次世代に「相続」させることが「事業承継」であると捉えるべきと考えます。 法人が絡んだ場合、自社株承継のみが「事業承継」と捉えるのではなく、個人資産で事業に関係する資産(自社株、会社貸付金、会社所有建物敷地など。以下、「事業用資産」と呼びます)は次世代に確実に承継させる必要があると考えます。 (2) 民法を介在させた場合の複眼的視点 事業に関係ある個人資産を「相続」させることを「事業承継」と捉えた場合、個人資産に占める事業用資産の割合が多いと、相続人間で不平等が生じます。その場合、遺言がなければ遺産分割協議が難航する可能性が高くなります。 遺産分割協議成立を条件とした各種規定(小規模宅地等の特例、農地・自社株などの納税猶予制度、配偶者の税額軽減特例)の適用可能性はもちろんのこと、非承継者との調整を行うためには、遺言の存在と遺留分侵害額請求権行使に対する資金確保が必須と考えます。 「相続税だけの視点」ではなく「民法の視点」も取り入れて両者を複眼的に捉えることが、今後の相続・事業承継実務では不可欠になるでしょう。 (了)

#No. 329(掲載号)
#木下 勇人
2019/08/01

法人税の損金経理要件をめぐる事例解説 【事例8】「医薬品共同開発負担金の損金性」

法人税の損金経理要件をめぐる事例解説 【事例8】 「医薬品共同開発負担金の損金性」   国際医療福祉大学大学院准教授 税理士 安部 和彦   【Q】 私はある医薬品メーカーの経理部に勤務しております。近年、医薬品の開発に関しては、それに関わる諸費用が高騰する傾向にあることから、私の勤務する会社では、いくつかのメーカーと共同で研究開発を行うケースが増加しております。今回問題となっているプロジェクトXもその一環で遂行しているもので、3年前に消化器系疾患の分野に特化しているA製薬と共同開発及び製造販売に関する契約を締結しています。 青色申告法人であるわが社は、当該契約に基づき、過去3年間にわたってプロジェクトXに係る共同研究開発につき負担金を支払っております。そのため、経理部としては当該負担金はわが社において試験研究費に該当するものとして、試験研究費の総額に係る特別控除(措法42の4①)の適用対象になるものと解し、法人税の申告を行いました。 ところが、先日受けた税務調査で、 当該負担金はわが社とA製薬との共同研究のために支出されたものではなく、A製薬が研究開発を主導しその結果ほぼ得られつつあった成果に対し、その提供を受けるために支出した金額であるため、特別控除が受けられる試験研究費ではなく繰延資産に該当すると指摘されました。 確かに、当該分野に強みのあるA製薬が開始したプロジェクトXに当社は後から加わったところではありますが、共同で研究を行ったのは動かしがたい事実であり、この点に関し税務当局の見解は容認し難いところです。この件に関しどのように対処すべきでしょうか、教えてください。   【A】 共同研究に係る負担金支出が試験研究費の総額にかかる特別控除の適用対象になるか否かは、当該プロジェクトへの御社の関与の度合いと役割によって決まってくるもので、それは結局事実認定に関わってきます。当該負担金が試験研究費の特別控除の対象となるような共同研究に対するものであるといえるためには、御社が契約に基づきその共同研究の中で果たした役割がどれほど重要なものであったのか説明できるとともに、それを裏付けるような証憑書類を示すことが不可欠であると考えられます。 仮にそれが証明できず、当該支出は先行するA製薬が行っていた研究開発に単に参加し、そこで得られた成果を取得する対価であると認定される場合には、その支出の効果が支出後1年以上にわたって及ぶものであるとして、繰延資産に該当すると解するのが妥当であるといえるでしょう。 ■ ■ ■ 解 説 ■ ■ ■ (1) 試験研究費の総額に係る特別控除制度 試験研究費の総額に係る特別控除制度(研究開発税制)は、わが国における産業競争力の強化のため、試験研究の促進を図る目的で、その事業年度の試験研究費の総額を基礎に税額控除を認める制度である(措法42の4①)。当該制度の下では、青色申告法人は、損金の額に算入される試験研究費の額がある場合には、その事業年度の納付すべき法人税額から、試験研究費の増減に応じ、当該事業年度の試験研究費の額の6~14%相当額を控除することができる。 ① 増減試験研究費割合が8%を超える場合 ② 増減試験研究費割合が8%以下である場合 上記算式中の「増減試験研究費割合」とは、増減試験研究費の額の比較試験研究費の額に対する割合をいう(措法42の4⑧三)。 また、「増減試験研究費の額」とは、この制度又は中小企業技術基盤強化税制の適用を受ける事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入される試験研究費の額から、比較試験研究費の額を減算した金額をいう(措法42の4⑧三)。 さらに、「比較試験研究費の額」とは、その事業年度開始の日前3年以内に開始した各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入される試験研究費の額の合計額を、その3年以内に開始した各事業年度の数で除して計算した金額をいう(措法42の4⑧五)。 なお、上記は平成31(令和元)年度税制改正後の措置で、以下の図で明らかなように、増減試験研究費割合が0%から8%につき従来の制度より税額控除割合が高くなるなど、試験研究費の増加インセンティブを強化した改正であると考えられる。 〇平成31(令和元)年度税制改正前後の研究開発税制に係る税額控除割合 (出典) 財務省編『令和元年度税制改正の解説』331頁 (2) 共同研究に係る研究負担金の課税関係 新薬の開発のように、自社の技術力や人的資源では対応できない、あるいはリスクが大きすぎて負担できないといった場合には、同業他社や研究機関との間で共同研究を行うというケースが少なくない。 それでは、このような共同研究に関し、それに参画する企業が支出する研究負担金は、法人税法上どのように扱われるのであろうか。 共同研究に係る費用の計上時期に関しては、基本的に自らが行う試験研究と同様に考えることとなる。すなわち、工業化研究に該当することが明らかなものは原価性を有するとして製造原価に算入し、それ以外の支出のうち、減価償却資産や棚卸資産として計上すべきもの以外は、期間費用として処理されることとなる(法基通5-1-4(2))。また、共同研究に参画している企業が支出した負担金はその支出した事業年度に損金算入されるのではなく、その研究に関し実際に試験研究費を支出した事業年度に損金算入される。 一方、共同研究に係る負担金であっても、その内容を見てみると、先行して相当程度の研究開発を行っている企業のプロジェクトに後から参画し、その成果の使用許諾を受けるための対価であると解するのが妥当とされる場合には、その負担金は、法人税法上、法人が支出する費用のうち支出の効果がその支出の日以後1年以上に及ぶもので、「役務の提供を受けるために支出する権利金その他の費用」又は「自己が便益を受けるために支出する費用」に該当するものと考えられる(法法2二十四、法令14①六ハ・ホ)。 そのような場合、当該負担金は、試験研究費ではなく繰延資産(権利金ないしノウハウ)に該当することとなり、その支出の効果の及ぶ期間にわたって均等額ずつを損金経理することとなる(法法32①、法令64①二)。これは、当該負担金が実質的には費用の前払いにあたるため、費用収益対応の原則から、支出の年度に全額を費用化(期間費用)するのではなく、その効用が持続する期間にわたって償却すべきとの考え方に則っての処理であると考えられる(※)。 (※) 金子宏『租税法(第二十三版)』(弘文堂・2019年)390頁。 (3) 共同研究に係る研究負担金をめぐる裁決事例 次に、共同研究に係る研究負担金をめぐる以下の裁決事例について検討していきたい(国税不服審判所平成30年10月10日裁決・TAINSコード:J113-3-09)。 これは、製品の共同開発契約に基づき、請求人が一方の契約当事者に支払った負担金について、当該契約に基づく製品に係る厚生労働大臣の承認を得るために当該契約当事者から開示された資料等は、共同開発の成果であって請求人が自己開発したものと同様であること、また、当該負担金の支出には、大臣の承認が得られないリスクがありその支出の効果がその後に及ぶものといえないことなどから、請求人は当該負担金は繰延資産に該当しない旨主張するが、その主張の妥当性が問われた事案である。 共同開発契約に基づく負担金支出の法人税法上の性格についての、原処分庁及び請求人の主張は以下の表の通りまとめられる。 上記両者の主張に対し、審判所は以下の通りの判断を示した。 要するに、請求人が共同研究の負担金として支払った金銭は、将来収益を生み出す医薬品の本申請にあたって必要な開発データに対する対価であり、その支出の効果は最低でも5年間は継続するものであるから、法人税法第2条第24号に規定する繰延資産に該当するという判断が下されたことになる。 審判所が認定した事実関係に基づくのであれば、共同研究の負担金として支払った金銭は、法人税法上、繰延資産に該当すると解するのが妥当であろう。 (4) 本件へのあてはめ 本件についても、共同研究に係る負担金支出が試験研究費の総額に係る特別控除の適用対象の試験研究費に該当するか否かは、当該負担金が何の対価であるのかによって決定され、すなわちプロジェクトXへの御社の関与の度合いと役割によって決まってくるもので、それは結局事実認定に関わってくるものと考えられる。 当該負担金が試験研究費の特別控除の対象となるような、共同で行った研究に対する試験研究費の支出であるといえるためには、御社が契約に基づきその共同研究の中で果たした役割がどれほど重要なものであったのか説明できるとともに、それを裏付けるような証憑書類を示すことが不可欠であると考えられる。 仮にそれが証明できず、当該支出は先行するA製薬が行っていた研究開発に単に参加しただけで、実質的にはA製薬が行った研究開発から得られた成果を取得するための対価であり、当該成果は医薬品の製品化に不可欠なものであると認定される場合には、その支出の効果が支出後1年以上にわたって及ぶものであるものであるとして、繰延資産に該当すると解するのが妥当であるといえるであろう。 (了)

#No. 329(掲載号)
#安部 和彦
2019/08/01

〈Q&A〉印紙税の取扱いをめぐる事例解説 【第71回】「印紙税過誤納確認申請書の書き方」

〈Q&A〉 印紙税の取扱いをめぐる事例解説 【第71回】 「印紙税過誤納確認申請書の書き方」   税理士・行政書士・AFP 山端 美德   所定の印紙税額よりも過大に収入印紙を貼付した契約や、収入印紙を貼付し、割印を押したものの作成途中で書損等により契約が成立しなかった場合には、印紙税の過誤納金としての還付を「印紙税過誤納確認申請書」により行うことができると聞きましたが、記入の方法について教えてください。 (事例1) 軽減税率の適用がある不動産売買契約書に本則税率分の収入印紙を貼付して、納付額が超過となった場合 (事例2) 領収書の作成時に、収入印紙を貼付し、割印を押したが、相手方に交付する前に領収金額が誤っていることに気がつき、その領収書は使用する見込みがなくなった場合   印紙税の過誤納金の還付を受けようとする場合は、下記「印紙税過誤納確認申請書」(3枚複写)と過誤納となっている文書を過誤納となっている文書を作成した日から5年以内に文書の作成場所を管轄する税務署に提出し、還付を受けることとなる。 [記載例] ※画像をクリックすると、別ページでPDFが開きます。 《申請に当たっての注意点》   (了)

#No. 329(掲載号)
#山端 美德
2019/08/01

平成31年度税制改正における『連結納税制度』改正事項の解説 【第6回】「「設備投資促進税制の延長・見直し」「適用除外事業者の適用除外措置の範囲の拡大」「事業税の税率の改正」」

平成31年度税制改正における 『連結納税制度』改正事項の解説 【第6回】 「「設備投資促進税制の延長・見直し」 「適用除外事業者の適用除外措置の範囲の拡大」 「事業税の税率の改正」」   公認会計士・税理士 税理士法人トラスト 足立 好幸   [3] 設備投資促進税制の延長・見直し 設備投資促進税制については、連結納税の場合も、単体納税と同様に各連結法人ごとに適用要件の判定と特別償却限度額又は税額控除額の計算が行われる(つまり、研究開発税制や所得拡大促進税制のように連結納税グループでの全体計算の仕組みになっていない)。 ただし、次の点で単体納税と異なる取扱いとなる。 そのため、対象設備や適用要件などの制度設計そのものは、連結納税の場合も単体納税と変わらない。 平成31年度税制改正において、設備投資促進税制について、連結納税でも単体納税と同様に、次に掲げる改正が行われている。 この場合、適用要件の見直しは、平成31年4月1日以後に取得等した資産から適用される(平成31年所法等改正法附則1、67、68)。 1.中小企業投資促進税制について、適用期限を2年(令和3年(2021年)3月31日まで)延長する(措法68の11、措令39の41)。 2.中小企業経営強化税制について、適用期限を2年(令和3年(2021年)3月31日まで)延長する(措法68の15の5、措令39の46)。 3.商業・サービス業活性化税制について、適用要件の見直しを行い、適用期限を2年(令和3年(2021年)3月31日まで)延長する(措法68の15の4、措令39の45の4)。 4.地域未来投資促進税制について、付加価値額が8%以上増加していることの要件を満たす場合に、機械装置及び器具備品について、特別償却率を50%(改正前:40%)に、税額控除率を5%(改正前:4%)に、それぞれ引き上げる、また、適用投資額の上限を80億円(改正前:100億円)に引き下げる、などの見直しを行い、適用期限を2年(令和3年(2021年)3月31日まで)延長する(措法68の14の3、措令39の44の3)。 5.中小連結法人(適用除外事業者を除く)について、中小企業の災害に対する事前対策のための設備投資に係る特別償却制度(中小企業防災・減災投資促進税制)を創設する(令和元年(2019年)7月16日から令和3年(2021年)3月31日まで)(措法68の20、措令39の52)。 6.平成31年4月1日以後に開始する連結事業年度から、中小企業投資促進税制、中小企業経営強化税制、商業・サービス業活性化税制について、適用除外事業者を適用対象から除外することになった(平成31年所法等改正法附則1、48)。また、平成31年4月1日以後に開始する連結事業年度から、中小連結法人の範囲が見直されている(『[2] 中小企業者向け租税特別措置における大企業の範囲の見直し』参照)。   [4] 適用除外事業者の適用除外措置の範囲の拡大 平成31年度税制改正において、適用除外事業者が適用できない中小企業者向けの租税特別措置の範囲が拡大した(単体納税、連結納税の適用除外事業者の定義は、『[2] 中小企業者向け租税特別措置における大企業の範囲の見直し』を参照)。 具体的には、平成31年度税制改正によって適用期限が延長された中小企業投資促進税制、中小企業経営強化税制、商業・サービス業活性化税制、中小企業者の法人税率の特例(19%ではなく15%を適用)について、適用除外事業者が適用対象外となった(設備投資促進税制については、『[3] 設備投資促進税制の延長・見直し』を参照)。 平成31年度税制改正を踏まえた、平成31年4月1日以後に開始する事業年度又は連結事業年度において適用除外事業者が適用対象外となる中小企業者向け租税特別措置は、下記のとおりとなる。 (※)は、平成31年度税制改正によって創設又は適用期限が延長されたものである。 このうち、①~⑨は、中小企業者又は中小連結法人に該当する場合でも適用除外事業者に該当する場合は適用できないものである。 一方、⑩と⑪については、中小法人に該当しても、適用除外事業者に該当する場合は適用できないものである(措法42の3の2①、57の9①②、68の8①、68の59①②)。 中小法人の特例措置のうち、適用除外事業者の適用関係は次のとおりとなる。 [中小法人の特例措置に係る適用除外事業者の適用関係] [5] 事業税の税率の改正 都市・地方の持続可能な発展のための地方税体系の構築を目的として、事業税の一部を分離して特別法人事業税を創設することになった。 具体的には、令和元年(2019年)10月1日以後に開始する事業年度から、事業税の税率(所得割及び収入割に限る)を引き下げるとともに、標準税率により計算した事業税額(所得割額)を課税標準とした特別法人事業税を課すことになった(地法72の24の7①②③。特別法人事業税及び特別法人事業譲与税に関する法律(平成31年法律第4号))。 この事業税と特別法人事業税については、現行の事業税と地方法人特別税の計算の仕組みと同じであり、税率の内訳は異なることになるが、合計した事業税の税率と法定実効税率はほとんど変わらないため、実務に与える影響はほとんどないだろう。 改正前後の法定税率と法定実効税率について、以下に【税率の一覧表】を示しておく。 なお、東京都については、この改正を盛り込んだ「東京都都税条例等の一部を改正する条例」(令和元年東京都条例第4号)が、令和元年第2回東京都議会定例会において可決され、令和元年6月26日に公布されているが、東京都は、現行の超過課税の規模を変更しない(現行の標準税率と超過税率の差分をそのまま、税制改正後の標準税率に加算する)こととしている。 【法定税率と法定実効税率の一覧表】 ※画像をクリックすると別ページで拡大して表示されます。   (了)

#No. 329(掲載号)
#足立 好幸
2019/08/01

〈桃太郎で理解する〉収益認識に関する会計基準 【第12回】「もし第二鬼ヶ島にも行くことになったら~契約の変更」

〈桃太郎で理解する〉 収益認識に関する会計基準 【第12回】 「もし第二鬼ヶ島にも行くことになったら ~契約の変更」 公認会計士 石王丸 周夫   1 「第二鬼ヶ島」を発見! 桃太郎一行が船に乗って鬼ヶ島に向かっていると、物見に出ていたキジが戻ってきました。 「桃太郎さん、鬼ヶ島の向こうに、もう1つ別の鬼ヶ島を見つけました!」 「えっ!別の鬼ヶ島!?」 キジの報告を聞いた一同はびっくりしましたが、桃太郎はすぐにこう言いました。 「それなら、こうしよう!鬼ヶ島で鬼を成敗したら、その足でもう1つの鬼ヶ島に行き、そこの鬼も成敗する。ちょうど今、ほんの少し小さなきびだんごが3つあるから、もう1つの鬼ヶ島に向かう途中で、それをみんなに1つずつあげることにしよう。」 「そうしましょう!」 イヌ・サル・キジたちは、喜んで賛成しました。 今回は、鬼ヶ島(第一鬼ヶ島)のほかに、もう1つ別の鬼ヶ島(第二鬼ヶ島)があったという設定にしました。桃太郎たちは、当初の鬼退治に向かう途中で第二鬼ヶ島を発見し、急きょ計画を変更したようです。 イヌ・サル・キジは、桃太郎と鬼退治同行サービスの契約を結んでいます。その遂行途中で内容に変更が生じた場合、イヌ・サル・キジの収益認識処理に何か影響が出るでしょうか。 以下、収益認識会計基準に照らして考えていきましょう。   2 「契約の変更」とは 収益認識会計基準では、「契約の変更」という考え方が示されています。それによると、「契約の変更」とは、契約の範囲又は価格(あるいはその両方)の変更で、当事者が承認したもののことを言います。 今回の内容変更は、以下のとおり、「契約の変更」に該当します。   3 契約変更時の処理方法は4つ 「契約の変更」が生じた場合、会計処理の方法は以下の4つ([ⅰ]~[ⅳ])に分かれます。 いずれの処理方法になるかは、次に説明するような所定の要件があって、それらを満たすかどうかで判断していきます。   4 独立した契約として会計処理するための要件 では、第二鬼ヶ島に行くことになった件について、上記4つの処理方法([ⅰ]~[ⅳ])のうちどれに該当するのかを判定していきましょう。 判定の流れは以下のようになります。 第1段階の判定として、「契約の変更」について、次の2つの要件がいずれも満たされるなら、当該契約変更を既存の契約とは独立した契約として会計処理します。 少し難しい表現になっていますが、順番に見ていきましょう。 まず(1)の要件です。今回の話では、「第二鬼ヶ島に行く」という別個のサービスが追加され、契約の範囲が拡大されています。したがって、(1)の要件は満たされます。 次に(2)の要件です。イヌ・サル・キジは、「第二鬼ヶ島に行く」という追加的サービスの報酬として、ほんの少し小さなきびだんごを1つずつもらいます。当初の契約価格(きびだんご1つ)に、ほんの少し小さなきびだんご1つが上乗せされるので、「増額」されたことは間違いありません。この増額が、「独立販売価格に特定の契約の状況に基づく適切な調整を加えた金額」かどうかを確かめましょう。 当初の話では、鬼退治に1回同行することの見返りとして「通常の大きさのきびだんご1つ」をもらいました。つまり、鬼退治同行1回につき「通常の大きさのきびだんご1つ」というのが独立販売価格(市場価格)と考えられます。 今回追加された第二鬼ヶ島行きは、第一鬼ヶ島に行ったついでに立ち寄るということから、サービスを一からすべて提供するわけではありませんね。そのため、報酬はきびだんご1つではなく、ほんの少し小さなきびだんご1つになっています。この「ほんの少し小さくなった」というのは、「独立販売価格に特定の契約の状況に基づく適切な調整」と言えます。したがって(2)の要件も満たされます。 以上から、第二鬼ヶ島行きは、上記2つの要件をいずれも満たし、「[ⅰ]既存の契約とは独立した契約として会計処理する」ことになります。 具体的な会計処理としては、イヌ・サル・キジたちは、第二鬼ヶ島同行サービスの履行義務を充足した時点で、各自「ほんの少し小さなきびだんご1つ」を収益計上することになります。 なお、上記2つの要件のいずれかを満たせなかった場合は、独立した契約として処理されない場合となります。 ここから先は複雑な話になってしまうため、詳しい説明は割愛しますが、第二段階の判定では、契約変更日において未移転のサービスについて、契約変更日以前に提供したサービスと別個のものであるかどうかにより、[ⅱ]~[ⅳ]のいずれかであるかを判断します。 ▷今回のまとめ 収益認識会計基準では、契約変更について、所定の要件に基づき複数の処理を定めています。 (了)

#No. 329(掲載号)
#石王丸 周夫
2019/08/01

企業結合会計を学ぶ 【第22回】「親会社が子会社を吸収合併する場合の会計処理」

企業結合会計を学ぶ 【第22回】 「親会社が子会社を吸収合併する場合の会計処理」   公認会計士 阿部 光成   Ⅰ はじめに 今回は、共通支配下の取引等の会計処理のうち、親会社が子会社を吸収合併する場合の会計処理について解説する。 なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。   Ⅱ 個別財務諸表上の会計処理 1 概要 親会社が子会社を吸収合併する場合、個別財務諸表上、次のように会計処理する(結合分離適用指針205項、206項、438項)。 下記のほか、中間子会社に対価の支払を行う場合の取扱い、子会社と孫会社との合併の場合についても規定されている。 ◎子会社(吸収合併消滅会社) 子会社は、合併期日の前日に決算を行い、資産、負債及び純資産の適正な帳簿価額を算定する。 ◎親会社(吸収合併存続会社) 【資産及び負債の会計処理】 親会社が子会社から受け入れる資産及び負債は、企業結合会計基準41項により、合併期日の前日に付された適正な帳簿価額により計上する。 増加すべき株主資本は次のように会計処理する。 【株主資本】 親会社は、子会社から受け入れた資産と負債との差額のうち株主資本の額を合併期日直前の持分比率に基づき、親会社持分相当額と非支配株主持分相当額に按分し、それぞれ次のように処理する。 ① 親会社持分相当額の会計処理 親会社が合併直前に保有していた子会社株式(抱合せ株式)の適正な帳簿価額との差額を、特別損益に計上する。 ② 非支配株主持分相当額の会計処理 ・非支配株主持分相当額と、取得の対価(非支配株主に交付した親会社株式の時価)(結合分離適用指針37 項から47項)との差額をその他資本剰余金とする。 ・合併により増加する親会社の株主資本の額は、払込資本とし、結合分離適用指針79項から82項に準じて会計処理する。 【株主資本以外の項目】 ・親会社は子会社の合併期日の前日の評価・換算差額等(親会社が作成する連結財務諸表において投資と資本の消去の対象とされたものを除く)及び新株予約権の適正な帳簿価額を引き継ぐ。 ・例えば、子会社のその他有価証券評価差額金や土地再評価差額金の適正な帳簿価額のうち、支配獲得後に当該子会社が計上したものをそのまま引き継ぐことになる。 2 親会社が子会社から受け入れる資産及び負債の修正処理 前述のように、親会社と子会社が合併する場合、親会社の個別財務諸表では、原則として、子会社の適正な帳簿価額により資産及び負債を受け入れる会計処理を行う。 親会社が作成する連結財務諸表において、当該子会社の資産及び負債の帳簿価額を修正しているときは、個別財務諸表上も、連結財務諸表上の金額である修正後の帳簿価額(のれんを含む)により会計処理することになる(企業結合会計基準(注9)、結合分離適用指針207項)。 当該取扱いは、子会社とその子会社との合併(例えば、子会社と孫会社との合併)についても適用し、この場合の連結財務諸表上の帳簿価額とは、子会社にとっての連結財務諸表上の帳簿価額である(結合分離適用指針207項)。 子会社の資産及び負債の帳簿価額を修正しているときの会計処理の具体例は、次のとおりである(結合分離適用指針207項、439項)。 3 連結財務諸表上の帳簿価額が算定されていない場合の取扱い 親会社(子会社とその子会社との合併の場合における子会社を含む)が、連結財務諸表を作成していないことにより、「連結財務諸表上の帳簿価額」が算定されていない場合であっても、「連結財務諸表上の帳簿価額」を合理的に算定できるときには当該帳簿価額を用いることとし、「連結財務諸表上の帳簿価額」を合理的に算定することが困難と認められるときは、子会社の適正な帳簿価額を用いる(結合分離適用指針207-2項)。 親会社が他の会社の株式を取得して子会社化した直後に合併した場合(子会社が他の会社の株式を取得して子会社(親会社からみて孫会社)とし、その直後に子会社が孫会社を吸収合併した場合も含む)は、通常、連結財務諸表上の帳簿価額を合理的に算定できる場合に該当するものと考えられている(結合分離適用指針207-2項)。   Ⅲ 連結財務諸表上の会計処理 吸収合併が行われた後も親会社が連結財務諸表を作成する場合には、結合分離適用指針206項(2)①アの損益は連結財務諸表上、過年度に認識済みの損益となるため、相殺消去する(結合分離適用指針208項)。 子会社とその子会社との合併(子会社と孫会社の合併)においても、当該取扱いに準じて処理する。 (了)

#No. 329(掲載号)
#阿部 光成
2019/08/01
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