顧問先の経理財務部門の
“偏差値”が分かる
スコアリングモデル
【第4回】
「KPIで評価するというアプローチ」
~KPIを絞り込め~
株式会社スタンダード機構
代表取締役 島 紀彦
はじめに
前回述べたとおり、スコアリングモデルは、経理財務を構成する18種類の業務について、「正確性」、「効率性」、「安定性」、「リスク管理」、「戦略性」の5つの視点で経営管理レベル向上の鍵となる評価指標の達成度をスコアとして表すものである。
具体的に経理財務部門のサービスレベルを評価するため、スコアリングモデルでは、経営管理レベルを向上させる鍵となる重要要素を抽出し、その達成度を測定するために適切な評価指標を設定している。評価指標の英語は、Key Performance Indicatorであるが、実務では、略してKPIと呼ぶ。
今回は、経理財務部門をKPIで評価するという考え方に馴染んでいただくため、具体例を示して解説しよう。
KPIの絞込みで参考にした外部ワーキンググループの声
経済産業省主導でスコアリングモデルを構築していた時点では、KPIとして数百個の評価指標が候補に挙げられていた。この数百個のKPI候補は、主として会計領域の専門的なコンサルティングを行うコンサルタントや会計監査に従事する公認会計士を中心に洗い出したものである。
しかし、数百個ではあまりにも数が多く、実務には到底使えないため、会社に無理なく受け入れられる数まで絞り込む必要が出てきた。
そこで、KPIの絞込みにあたり、各界から意見を募るため、監査法人、銀行、投資会社、IT関連会社、社団・財団法人など約40団体で構成されるワーキンググループを組成した(図表7)。なお、呼称は平成17年当時のままである。
図表7 ワーキンググループを構成したメンバー
※画像をクリックすると、別ページでPDFファイルが開きます。
ワーキンググループを構成するメンバーの立ち位置は様々であることから、その意見も様々であった。
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