事例で検証する
最新コンプライアンス問題
【第17回】
「保険の不適正募集-経営陣が不祥事を把握できなかった理由」
弁護士 原 正雄
2018年4月24日、NHKの「クローズアップ現代+」が郵便局員による保険の不適正募集の問題を取り上げた。その後、2019年6月24日の朝日新聞の記事を経て多くの報道がなされ、不適正募集の問題が明らかとなった。
金融庁は、2019年9月11日、K生命とN郵便に立入検査し、12月27日、保険業法に基づいて3ヶ月間の業務停止命令を出した。親会社のN郵政にも業務改善命令を出した。
K生命とN郵便で生じた保険の不適正募集の問題は、2020年1月5日に至って、親会社のN郵政を含め3社の社長が揃って辞任する結果となった。
本件は、不祥事を発生させないためにどうすればよいか、発生した不祥事を迅速に把握するためにどうすればよいか、さらにはグループコンプライアンスをどう確立すべきかの観点から、学ぶべき点が多い。
この問題については、2019年12月18日、第三者委員会の調査報告書が提出され、さらに2020年3月26日、追加報告書が提出された。そこで、これら報告書を基に報道等も参考にしつつ、本件を分析する。
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