公開日: 2023/12/28 (掲載号:No.550)
文字サイズ

事例で検証する最新コンプライアンス問題 【第27回】「中古車販売会社の保険金過剰請求事件-現場の声が上がってこなかった理由」

筆者: 原 正雄

事例で検証する

最新コンプライアンス問題

【第27回】

「中古車販売会社の保険金過剰請求事件
-現場の声が上がってこなかった理由」

 

弁護士 原 正雄

 

2023年7月25日、中古車販売会社のBM社が記者会見を開いた。事故車両の修理の際に意図的な損壊や不要な部品交換などを行って保険金を過剰に請求していた、その責任を取って社長が辞任する、という内容であった。BM社はその後、国土交通省からの自動車整備の事業停止処分や民間車検場の指定取消、金融庁からの保険代理店登録の取消に至った。

今回の不正はBM社のBP部門で生じたものであった。BPとは「bodywork & paint」すなわち鈑金塗装のことで、車両の修理を意味する。BM社の事業は中古車の買取・販売が中心であり、BP部門の売上はグルーブ全体の2~3%にすぎない。そうした部門でなぜ本件のような重大な問題が生じたのか。また、そうした重大な問題が生じていることについて、なぜ経営陣に報告が上がってこなかったのか。2023年6月26日付の特別調査委員会の調査報告書に基づいて以下分析する。

この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。

プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。

事例で検証する

最新コンプライアンス問題

【第27回】

「中古車販売会社の保険金過剰請求事件
-現場の声が上がってこなかった理由」

 

弁護士 原 正雄

 

2023年7月25日、中古車販売会社のBM社が記者会見を開いた。事故車両の修理の際に意図的な損壊や不要な部品交換などを行って保険金を過剰に請求していた、その責任を取って社長が辞任する、という内容であった。BM社はその後、国土交通省からの自動車整備の事業停止処分や民間車検場の指定取消、金融庁からの保険代理店登録の取消に至った。

今回の不正はBM社のBP部門で生じたものであった。BPとは「bodywork & paint」すなわち鈑金塗装のことで、車両の修理を意味する。BM社の事業は中古車の買取・販売が中心であり、BP部門の売上はグルーブ全体の2~3%にすぎない。そうした部門でなぜ本件のような重大な問題が生じたのか。また、そうした重大な問題が生じていることについて、なぜ経営陣に報告が上がってこなかったのか。2023年6月26日付の特別調査委員会の調査報告書に基づいて以下分析する。

この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。

プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。

連載目次

「事例で検証する最新コンプライアンス問題」

筆者紹介

原 正雄

(はら・まさお)

弁護士。一橋大学法学部卒、中島経営法律事務所パートナー

専門は、コンプライアンス、企業危機管理、消費者対応、製造物責任、知的財産、労務、セクハラ・パワハラ、証券取引、M&A、訴訟など企業法務

主な著書に「社内規程整備で取り組む―中小企業のコンプライアンス対策」(清文社)、「図解 仕事の法律」(共著、三笠書房)、「ネットリスク対策なるほどQ&A」(共著、中央経済社)、「事例で見る借地借家契約の解除」(共著、新日本法規)など多数。
論文執筆、講演・研修など多数。

http://www.ntlo.net/partner/detail/id=15&contents_type=45

#