公開日: 2018/11/22 (掲載号:No.295)
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事例で検証する最新コンプライアンス問題 【第13回】「アメフト部タックル事件と大学へのガバナンス」

筆者: 原 正雄

事例で検証する

最新コンプライアンス問題

【第13回】

「アメフト部タックル事件と大学へのガバナンス」

 

弁護士 原 正雄

 

2018年5月6日、大学アメリカンフットボール部(以下、アメフト部)の試合で、N大学の部員A選手が危険な反則タックルを行い、相手大学の部員を負傷させた事件(以下、本件)が発生した。本件は、U監督が部員に反則タックルを指示したのではないか、ということで大変な社会問題となった。

5月31日、N大学は第三者委員会を設置して、事実関係と原因究明に着手した。6月29日には第三者委員会の中間報告書が公表され、同年7月30日、第三者委員会の最終報告書(以下、第三者報告書)が公表された。

第三者報告書によれば、本件は「指導者としての基本的な資質を欠いたU氏及びI氏から、精神的に過度のプレッシャーを掛けられた上、ルールを逸脱した危険タックル等の反則行為を指示されたA選手がこれを実行に移し、対戦相手のK大学アメフト部のB選手を負傷させた」というものである(第三者報告書38頁。以下、頁のみ記載)。

また、第三者報告書は、本件が問題となった後のN大学の事後対応について、以下の4点を「問題点」として指摘している(24~27頁)。

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【第13回】

「アメフト部タックル事件と大学へのガバナンス」

 

弁護士 原 正雄

 

2018年5月6日、大学アメリカンフットボール部(以下、アメフト部)の試合で、N大学の部員A選手が危険な反則タックルを行い、相手大学の部員を負傷させた事件(以下、本件)が発生した。本件は、U監督が部員に反則タックルを指示したのではないか、ということで大変な社会問題となった。

5月31日、N大学は第三者委員会を設置して、事実関係と原因究明に着手した。6月29日には第三者委員会の中間報告書が公表され、同年7月30日、第三者委員会の最終報告書(以下、第三者報告書)が公表された。

第三者報告書によれば、本件は「指導者としての基本的な資質を欠いたU氏及びI氏から、精神的に過度のプレッシャーを掛けられた上、ルールを逸脱した危険タックル等の反則行為を指示されたA選手がこれを実行に移し、対戦相手のK大学アメフト部のB選手を負傷させた」というものである(第三者報告書38頁。以下、頁のみ記載)。

また、第三者報告書は、本件が問題となった後のN大学の事後対応について、以下の4点を「問題点」として指摘している(24~27頁)。

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連載目次

「事例で検証する最新コンプライアンス問題」

筆者紹介

原 正雄

(はら・まさお)

弁護士。一橋大学法学部卒、中島経営法律事務所パートナー

専門は、コンプライアンス、企業危機管理、消費者対応、製造物責任、知的財産、労務、セクハラ・パワハラ、証券取引、M&A、訴訟など企業法務

主な著書に「社内規程整備で取り組む―中小企業のコンプライアンス対策」(清文社)、「図解 仕事の法律」(共著、三笠書房)、「ネットリスク対策なるほどQ&A」(共著、中央経済社)、「事例で見る借地借家契約の解除」(共著、新日本法規)など多数。
論文執筆、講演・研修など多数。

http://www.ntlo.net/partner/detail/id=15&contents_type=45

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