〔中小企業のM&Aの成否を決める〕
対象企業の見方・見られ方
【第6回】
「《特別編》コロナ禍が変える中小企業のM&A」
~その3:第三者の買い手に対する視点の転換~
公認会計士・税理士
荻窪 輝明
1 コロナ禍の中小企業M&Aと第三者の存在価値
コロナ禍が中小企業経営のあり方を一変させ、今後の中小企業経営を考える上で大きな影響を与えていることは、これまでの「《特別編》コロナ禍が変える中小企業のM&A」の各回でも触れてきました。
そして今、中小企業M&Aの当事者として、支援機関をはじめとする「第三者」の存在価値が以前にも増して高まっています。
M&Aは買い手と売り手が単に手を結ぶだけではなく、買い手も売り手も相手側の持つ“何か”によって、M&A後の経営維持、成長、発展といった今後に繋げるための手ごたえを期待できるからこそ、各当事者はM&Aの実行に価値を見出すものです。
しかし、コロナ禍はそうした目を曇らせる可能性があります。経営が苦しいことも伴って、安易なM&Aの選択、妥協するM&A、M&Aの躊躇など、普段ならしないであろう行動をとってしまう可能性があるということです。
このような時こそ冷静な視点、判断が欠かせません。会社自身も気づいていないコロナ禍による変化を見過ごさず、コロナ禍前との比較から買い手と売り手の特性を見極める視点を持ち、買い手と売り手の双方にとって的確かつ必要十分な助言のできる第三者が、今ほど求められ期待されるタイミングはありません。
今回は第三者の視点のうち、買い手・売り手への直接の助言に活かすための視点、なかでも下図の②に表される「買い手に対する視点」を中心に解説します。
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