公開日: 2022/04/07 (掲載号:No.464)
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〔中小企業のM&Aの成否を決める〕対象企業の見方・見られ方 【第25回】「M&Aの形態によって異なる相手の見方・相手からの見られ方」~形態別で考えるM&A検討のきっかけ・目的・着目点~

筆者: 荻窪 輝明

〔中小企業のM&Aの成否を決める〕

対象企業見方見られ方

【第25回】

「M&Aの形態によって異なる相手の見方・相手からの見られ方」

~形態別で考えるM&A検討のきっかけ・目的・着目点~

 

公認会計士・税理士
荻窪 輝明

 

《今回の対象者別ポイント》

買い手企業

M&Aの形態によって異なる売り手の見方について理解を深める。

売り手企業

M&Aの形態によって異なる買い手からの見られ方について理解を深める。

支援機関(第三者)

M&Aの形態によって異なる対象企業の見方を知り助言や支援に活かす。

その他の対象者

M&Aの形態によって異なる対象企業の見方・見られ方のポイントをつかむ。

 

1 形態によって異なるM&Aの戦略

中小企業のM&Aと一口に言っても、様々な形態があります。コロナ禍では、自社の行う事業と全く異なる事業、特に、自社の業績の動き方とは逆方向になるような事業をM&Aによって取得することによって、互いのリスクをヘッジし合い、有事における最悪の展開を回避できるような相手先を探す例も見られます。

しかし、このパターンでは、買い手の売り手事業に対する理解や経験値の不足から、統合後の失敗リスクも低くはないでしょう。ですから、現状でも、中小企業M&Aの多くは、同業種同業態企業との統合(水平統合)か、商流の川上や川下企業との統合(垂直統合)が自然な選択肢となります。

このとき、買い手がM&Aを検討するきっかけや目的は、希望するM&Aの形態によって異なりますので、売り手としては、買い手がなぜ当社へのM&Aを希望し、何に期待するのかを知って対応するのが良いと思われます。

そこで、今回は、M&Aの形態別に、買い手がM&Aに何を期待し、売り手の何に着目するかを知ることで、買い手、売り手の見方・見られ方を考えます。

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〔中小企業のM&Aの成否を決める〕

対象企業見方見られ方

【第25回】

「M&Aの形態によって異なる相手の見方・相手からの見られ方」

~形態別で考えるM&A検討のきっかけ・目的・着目点~

 

公認会計士・税理士
荻窪 輝明

 

《今回の対象者別ポイント》

買い手企業

M&Aの形態によって異なる売り手の見方について理解を深める。

売り手企業

M&Aの形態によって異なる買い手からの見られ方について理解を深める。

支援機関(第三者)

M&Aの形態によって異なる対象企業の見方を知り助言や支援に活かす。

その他の対象者

M&Aの形態によって異なる対象企業の見方・見られ方のポイントをつかむ。

 

1 形態によって異なるM&Aの戦略

中小企業のM&Aと一口に言っても、様々な形態があります。コロナ禍では、自社の行う事業と全く異なる事業、特に、自社の業績の動き方とは逆方向になるような事業をM&Aによって取得することによって、互いのリスクをヘッジし合い、有事における最悪の展開を回避できるような相手先を探す例も見られます。

しかし、このパターンでは、買い手の売り手事業に対する理解や経験値の不足から、統合後の失敗リスクも低くはないでしょう。ですから、現状でも、中小企業M&Aの多くは、同業種同業態企業との統合(水平統合)か、商流の川上や川下企業との統合(垂直統合)が自然な選択肢となります。

このとき、買い手がM&Aを検討するきっかけや目的は、希望するM&Aの形態によって異なりますので、売り手としては、買い手がなぜ当社へのM&Aを希望し、何に期待するのかを知って対応するのが良いと思われます。

そこで、今回は、M&Aの形態別に、買い手がM&Aに何を期待し、売り手の何に着目するかを知ることで、買い手、売り手の見方・見られ方を考えます。

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連載目次

〔中小企業のM&Aの成否を決める〕
対象企業の見方・見られ方

【第1回】~【第40回】

【第41回】~

筆者紹介

荻窪 輝明

(おぎくぼ・てるあき)

公認会計士・税理士
荻窪公認会計士事務所 代表
太陽グラントソントン税理士法人 ディレクター

東京都出身。立命館大学法学部卒業後、証券会社、監査法人、コンサルティング会社で勤務。主な業務分野は、上場・非上場会社や医療法人等に対する会計監査、株式上場、組織再編、事業再生、事業承継、株式価値評価、財務デュー・ディリジェンス等の支援業務、税務相談など。びわ湖放送のTV番組「滋賀経済NOW」にレギュラー出演中。神戸大学非常勤講師(2020~2023年)、関西学院大学非常勤講師(2024年)。

【著書】
・「youのたっくす、meになるカイケイ?~あなたの税金、身になる会計!~」(税務研究会出版局、2020年)
・「経営陣に伝えるための「税効果会計」と「財務諸表の視点」」(税務研究会出版局、2019年)。
・「平成31年3月改訂/Q&A 企業再編のための 合併・分割・株式交換等の実務-その法律・会計・税務のすべて-」(共著、清文社、2019年)
・「事例でみるスタンダード債権回収手続-専門家の視点と実務対応-」(共著、新日本法規出版、2019年)

関連書籍

プロフェッショナル グループ通算制度

公認会計士・税理士 足立好幸 著

会計税務便覧

日本公認会計士協会東京会 編

詳解 組織再編会計Q&A

公認会計士 布施伸章 著

サクサクわかる! M&Aの税務

公認会計士・税理士 佐藤信祐 著

〔目的別〕組織再編の最適スキーム

公認会計士・税理士 貝沼 彩 著 公認会計士・税理士 北山雅一 著 税理士 清水博崇 著 司法書士・社会保険労務士 齊藤修一 著

不正・誤謬を見抜く実証手続と監査実務

EY新日本有限責任監査法人 編

M&A 無形資産評価の実務

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社 編

【電子書籍版】会計税務便覧

日本公認会計士協会東京会 編

組織再編税制大全

公認会計士・税理士 佐藤信祐 著

先進事例と実践 人的資本経営と情報開示

EY新日本有限責任監査法人 編 EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 編

企業戦略としての役員報酬

弁護士 中西和幸 著

詳解 グループ通算制度Q&A

デロイト トーマツ税理士法人 稲見誠一・大野久子 監修

気候変動リスクと会社経営 はじめの一歩

公認会計士 石王丸周夫 著

法務コンプライアンス実践ガイド

弁護士・青山学院大学法学部教授 浜辺陽一郎 著

企業法務で知っておくべき税務上の問題点100

弁護士・税理士 米倉裕樹 著 弁護士・税理士 中村和洋 著 弁護士・税理士 平松亜矢子 著 弁護士 元氏成保 著 弁護士・税理士 下尾裕 著 弁護士・税理士 永井秀人 著
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