《速報解説》
国税不服審判所
「公表裁決事例(令和2年10月~12月)」
~注目事例の紹介~
税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝
過去の公表裁決事例紹介はこちら
国税不服審判所は、2021(令和3)年6月17日、「令和2年10月から12月までの裁決事例の追加等」を公表した。追加で公表された裁決は表のとおり、法人税法が3件、国税通則法が2件、相続税法が1件で、合わせて6件となっている。
今回の公表裁決では、6件のうち3件が国税不服審判所によって、原処分庁の課税処分等の全部又は一部が取り消され、納税者の審査請求が棄却されたものが2件で、1件は却下されている。
【表:公表裁決事例令和2年10月から12月分の一覧】※本稿で取り上げた裁決
本稿では、公表された6件の裁決事例のうち、法人税に関連する裁決3件(いずれも、国税不服審判所が、原処分庁の賦課決定処分の一部又は全部を取り消すという判断を示している)について、検討したい。
なお、いずれの裁決も複数の争点があるが、中心的な争点に絞っていることを、あらかじめお断りしておく。
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