事例で検証する
最新コンプライアンス問題
【第22回】
「電機メーカーでの品質不正
-過去の点検で不正を発見できなかったのはなぜか」
弁護士 原 正雄
M電機では、2016年、2017年、2018年と3度にわたり、グループ全体を対象に品質不正あぶり出しの点検を実施した。ところが、M電機は3度も点検をしていたにもかかわらず不正の全てを発見することができず、その後も多くの不正の発覚が続いている。
前回(第21回)は、なぜM電機で不正が起きたのか、その原因について検討した。本稿では、M電機が3度にわたる点検を実施したのに、なぜ不正を発見できなかったのか、その理由について検討したい。
以下、M電機が発見できなかった長崎製作所での不正を取り上げ、分析していく。
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