顧問先の経理財務部門の
“偏差値”が分かる
スコアリングモデル
【第33回】
「予算管理のKPI
(計画統制プロセス確立)」
株式会社スタンダード機構
代表取締役 島 紀彦
はじめに
今回は、「予算管理」に関連するKPIを取り上げる。
予算管理は、記帳対象となる取引が始まらない時点で、判然としない会社の将来の絵をあらかじめ数値という形式で表現するという未来志向の作業が中核である点において、これまで紹介してきた他の業務プロセスとの間にそれらと同列に扱われることを拒む性質上の懸隔(けんかく)を持つ。
そのような性質によるのか、経理財務部門が予算管理に関与するあり方は、経営者が経理財務部門にどのような役割を期待しているのかが反映されるため、その広さや深さが会社によって大きく異なるように見受けられる。
そこで、経理財務部門が予算管理に関与するあり方に対するスコアリングモデルが想定する基本的な立ち位地を示すため、予算管理の入り口で、会社全体の計画統制プロセスの確立と経理財務部門の関係を提示するKPIを取り上げる。
◆KPIの項目◆
〔調査対象業務〕
予算管理
〔調査対象業務プロセス〕
計画統制プロセス確立
〔調査項目〕
予算管理の体系として、中長期計画の経営数値目標と年度予算編成項目の数値目標を整合させていますか。
〔回答形式〕
「はい」「いいえ」
KPIが設定された業務プロセスの確認
まず、経済産業省スタンダードで整理された業務プロセスを引用しながら、このKPIに対応する業務プロセスを押さえておこう。
経済産業省スタンダードでは、スコアリングモデルの予算管理に対応するのは、「中長期計画管理」と「年度予算管理」という2個の業務プロセスである。
「中長期計画管理」において、会社が担う一般的な機能を、「マネジメント計画策定支援」と「部門計画管理」に分けている。
「年度予算管理」においても、会社が担う一般的な機能を、「マネジメント計画策定支援」と「部門計画管理」に分けており、鳥瞰的な経営計画の策定と個別部門の計画の策定に区分する点において「中長期計画管理」と平仄を合わせている。
今回解説するKPIは、「中長期計画管理」の「マネジメント策定支援」、「年度予算管理」の「マネジメント計画策定支援」に関連する業務プロセスにおいて設定されている。
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