事例で検証する最新コンプライアンス問題
【第1回】
「顧客情報流出事件-教育事業会社の場合」
弁護士 原 正雄
は じ め に
コンプライアンスの中心課題は、お客様からの信頼、期待に応えることである。お客様の信頼、期待の一つに、顧客情報を守ってほしいというものがある。
ところが、近時、極めて大規模な顧客情報流出事件が発生した。
そこで、以下、同事件を題材に、個人情報を保有するリスクを述べるとともに、危機発生時にどのように対応すべきかを論述したい。
1 事件の公表
大手教育事業会社B社は、2014年7月9日、お客様情報が約 760 万件、外部に漏えいしたこと、場合によっては約 2,070 万件に及ぶ可能性があることを公表した。
流出した情報の多くは、子ども向け教材に関するものである。世帯ごとに1件とカウントしているため、場合によっては、被害者が4,000万人以上となる可能性さえある。
個人情報の流出事件としては、過去最大級のものである。
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