公開日: 2023/09/07 (掲載号:No.534)
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〔中小企業のM&Aの成否を決める〕対象企業の見方・見られ方 【第41回】「売り手によるM&A実施要否のセルフチェック」

筆者: 荻窪 輝明

〔中小企業のM&Aの成否を決める〕

対象企業見方見られ方

【第41回】

「売り手によるM&A実施要否のセルフチェック」

 

公認会計士・税理士
荻窪 輝明

 

《今回の対象者別ポイント》

買い手企業

売り手がM&Aを望む目的を知るためのポイントを理解する。

売り手企業

M&Aの要否を売り手視点で理解する。

支援機関(第三者)

売り手のM&A実施要否を判断し、M&Aの助言に役立てる。

その他の対象者

売り手のM&A実施要否判断のポイントを知り、M&Aに対する理解を深める。

 

1 売り手にとってM&Aが必要な手段か

中小企業においてM&Aという手段が浸透しつつありますので、日頃から付き合いのある金融機関、顧問先などを通じて、M&Aに関する情報を集めようとする売り手候補企業があるかもしれません。特に、近年は、事業承継を行うための後継候補者の不在という課題が多く、この課題を解消する観点と、売却に伴うオーナーや創業家の財産獲得の観点から、売り手としてM&Aの実施を検討するケースが多くなっています。

ところで、売り手候補企業にとってM&Aは必要な手段でしょうか。その答えは「No」です。この答えは意外かもしれませんが、M&Aは買い手にとっても売り手にとっても経営判断もしくは手段の1つにすぎませんから、必ずこの手段によらなければならないわけではありません。M&Aにはメリットもデメリットもあるため、他の手段との比較衡量の上で検討すべきであり、M&Aありきであってはいけません。

そこで今回は、M&Aという手段を前に立ち止まるために、売り手候補企業が、M&Aの実施要否の判断を売り手自身に問うためのポイントを解説します。

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〔中小企業のM&Aの成否を決める〕

対象企業見方見られ方

【第41回】

「売り手によるM&A実施要否のセルフチェック」

 

公認会計士・税理士
荻窪 輝明

 

《今回の対象者別ポイント》

買い手企業

売り手がM&Aを望む目的を知るためのポイントを理解する。

売り手企業

M&Aの要否を売り手視点で理解する。

支援機関(第三者)

売り手のM&A実施要否を判断し、M&Aの助言に役立てる。

その他の対象者

売り手のM&A実施要否判断のポイントを知り、M&Aに対する理解を深める。

 

1 売り手にとってM&Aが必要な手段か

中小企業においてM&Aという手段が浸透しつつありますので、日頃から付き合いのある金融機関、顧問先などを通じて、M&Aに関する情報を集めようとする売り手候補企業があるかもしれません。特に、近年は、事業承継を行うための後継候補者の不在という課題が多く、この課題を解消する観点と、売却に伴うオーナーや創業家の財産獲得の観点から、売り手としてM&Aの実施を検討するケースが多くなっています。

ところで、売り手候補企業にとってM&Aは必要な手段でしょうか。その答えは「No」です。この答えは意外かもしれませんが、M&Aは買い手にとっても売り手にとっても経営判断もしくは手段の1つにすぎませんから、必ずこの手段によらなければならないわけではありません。M&Aにはメリットもデメリットもあるため、他の手段との比較衡量の上で検討すべきであり、M&Aありきであってはいけません。

そこで今回は、M&Aという手段を前に立ち止まるために、売り手候補企業が、M&Aの実施要否の判断を売り手自身に問うためのポイントを解説します。

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連載目次

〔中小企業のM&Aの成否を決める〕
対象企業の見方・見られ方

【第1回】~【第40回】

【第41回】~

筆者紹介

荻窪 輝明

(おぎくぼ・てるあき)

公認会計士・税理士
荻窪公認会計士事務所 代表
太陽グラントソントン税理士法人 ディレクター

東京都出身。立命館大学法学部卒業後、証券会社、監査法人、コンサルティング会社で勤務。主な業務分野は、上場・非上場会社や医療法人等に対する会計監査、株式上場、組織再編、事業再生、事業承継、株式価値評価、財務デュー・ディリジェンス等の支援業務、税務相談など。びわ湖放送のTV番組「滋賀経済NOW」にレギュラー出演中。神戸大学非常勤講師(2020~2023年)、関西学院大学非常勤講師(2024年)。

【著書】
・「youのたっくす、meになるカイケイ?~あなたの税金、身になる会計!~」(税務研究会出版局、2020年)
・「経営陣に伝えるための「税効果会計」と「財務諸表の視点」」(税務研究会出版局、2019年)。
・「平成31年3月改訂/Q&A 企業再編のための 合併・分割・株式交換等の実務-その法律・会計・税務のすべて-」(共著、清文社、2019年)
・「事例でみるスタンダード債権回収手続-専門家の視点と実務対応-」(共著、新日本法規出版、2019年)

関連書籍

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詳解 組織再編会計Q&A

公認会計士 布施伸章 著

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【電子書籍版】会計税務便覧

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「廃業」を告げられたときの対応ガイド

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