[子会社不祥事を未然に防ぐ]グループ企業における内部統制システムの再構築とリスクアプローチ 【第5回】「グループ企業管理に関わる基本的方針(その2)」~親会社はグループ会社のリスク管理にどのように関与するのか?~
事業活動は多様なリスクを伴う。市場リスク(為替リスク、金利変動その他、企業が保有する資産価値、原材料・資金の調達コスト等に影響を与えるリスク)、信用リスク(企業、業種、地域、国)、流動性リスク、プロダクトマーケット・リスク、コンプライアンスリスク(法令等が遵守されないリスク)、自然災害・天候災害(地震、台風、津波、大雪、長雨等)、インシデント(事故、情報漏洩、大規模テロ)等、企業の事業活動はこれらの多様なリスクに晒されている。
今回は、親会社によるグループ会社のリスク管理を検討してみよう。
経理担当者のためのベーシック会計Q&A 【第103回】会社税務に係る会計処理②「事業税・外形標準課税」
Q 当社は東京に本社を、また、東京以外に3つの事業所を有しています。現在の資本金は5千万円ですが、今後増資を予定しており、5億円まで資本金が増加することが見込まれています。
資本金の金額によって、事業税の算出方法が違うと聞きました。事業税及び外形標準課税の概要について教えてください。
なぜ工事契約会計で不正が起こるのか?~東芝事件から学ぶ原因と防止策~ 【第2回】「東芝「第三者委員会調査報告書」で示された不正内容」
東芝が公表した第三者委員会調査報告書(以下「報告書」)では、工事原価総額を過少に見積もることによって、
(1) 売上の過大計上
(2) 工事損失引当金の過少計上又は未計上
が発生すると述べられており、19の不正事例を指摘している。
金融商品会計を学ぶ 【第16回】「貸倒引当金の計上方法①」
「金融商品に関する会計基準」(企業会計基準第10号。以下「金融商品会計基準」という)及び「金融商品会計に関する実務指針」(会計制度委員会報告第14号。以下「金融商品実務指針」という)では、貸倒見積高の算定として、貸倒引当金の計上方法を規定している。
なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。
経理担当者のためのベーシック会計Q&A 【第102回】会社税務に係る会計処理①「法人税、住民税及び事業税と租税公課」
Q 会社に課される税金には、損益計算書で「法人税、住民税及び事業税」に計上されるものと、「租税公課」に計上されるものがあると聞きました。「法人税、住民税及び事業税」と「租税公課」の違いについて教えてください。
また、租税公課に計上される税金にはどのようなものがありますか。租税公課に計上される代表的な税金と会計処理について教えてください。
[子会社不祥事を未然に防ぐ]グループ企業における内部統制システムの再構築とリスクアプローチ 【第4回】「グループ企業管理に関わる基本的方針(その1)」 ~親会社は全社的な統制とグループ会社の自主・独立性をどのように調和させるのか?~
親会社は、親会社の企業理念・価値観に基づいて経営を行う必要から、コード・オブ・コンダクト(行動規範)を策定し、グループ会社にも親会社の企業理念・価値観を共有してもらうことがグループ会社経営の出発点となる。
そしてその次に問題となるのは、「どのようにグループ会社を管理すべきか」である。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第40回】株式会社東芝「役員責任調査委員会調査報告書(平成27年11月9日付)」
株式会社東芝(以下「東芝」という)は、平成27年11月7日「役員責任調査委員会の調査報告書の受領及び当社元役員に対する損害賠償訴訟の提起並びに米国における訴訟等に関するお知らせ」と題するリリースを公表、週が明けた9日には役員責任調査委員会の調査報告書を公表した。
本稿では、東芝が、平成27年9月7日に過年度決算の修正を発表した後、元取締役5名に対する損害賠償請求に至った経緯を確認したうえで、報告書における役員の責任追及について検討することとしたい。
フロー・チャートを使って学ぶ会計実務 【第23回】「外貨建有価証券の評価」
今回は、外貨建有価証券の評価について解説する。具体的には、外貨建満期保有目的の債券、外貨建子会社株式及び関連会社株式、外貨建その他有価証券の評価を解説する。
評価の方法は、【第13回】の「有価証券の評価」と同一であるが、外貨建てのため、決算時に円換算することがプラスされる。
なお、外貨建売買目的有価証券は、本稿では解説していない。
会計上の『重要性』判断基準を身につける~目指そう!決算効率化~ 【第16回】「変わりダネもある、重要性基準」
前回までは、重要性の基準値として、税引前利益の5%の額を使った重要性判断を中心に解説してきました。これは主に、個々の会計基準に具体的な重要性の基準値が示されていないことを前提とした話でした。
ところが【第4回】でも触れたとおり、重要性の基準値を具体的に示している会計基準もいくつかあります。その1つがリース会計です。