連結会計を学ぶ 【第17回】「子会社株式の一部売却①」-支配が継続するケース-
子会社株式を一部売却したが、親会社と子会社の支配関係が継続している場合には、売却した株式に対応する持分を親会社の持分から減額し、非支配株主持分を増額する(「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号。以下「連結会計基準」という)29項、(「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」(会計制度委員会報告第7号。以下「資本連結実務指針」という)42項)。
この際、売却による親会社の持分の減少額(以下「売却持分」という)と売却価額との間に生じた差額は、資本剰余金として処理する(連結会計基準29項)。
当該会計処理を行うに際して次のことに注意する(資本連結実務指針42項、44項)。
《速報解説》 ディスクロージャーワーキング・グループ、検討中の論点に関し一般意見募集を開始~企業開示を巡る課題の例を示す~
平成30年4月20日、金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループは、より幅広い利用者の方々のニーズを踏まえて議論を進める観点から、ワーキング・グループで取り扱う論点に関して、意見募集を開始した。
企業経営とメンタルアカウンティング~管理会計で紐解く“ココロの会計”~ 【第1回】「メンタル・アカウンティングが意思決定の邪魔をする」
企業が様々な取引を行う際には、その取引を適した勘定に記入する会計処理を行います。これと同じように、私たちのココロの中にも勘定があって、知らず知らずのうちに、収入や支出、利益や損失を、いろいろな勘定に振り分けています。
行動経済学では、これを「メンタル・アカウンティング」と呼びます。
経理担当者のためのベーシック会計Q&A 【第140回】リース会計⑦「不動産リース」
Q 当社は本社兼工場で製品を作って販売する会社です。このたび、土地・建物を賃借して、第2工場を始めることを検討しています。
そこで、土地・建物を賃借する場合の会計上の留意点を教えてください。
《速報解説》 金融庁、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等を公表~「収益認識に関する会計基準」の適用に対応した規定等の整備を進める~
平成30年4月13日、金融庁は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部改正」(案)、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部改正」(案)、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」の取扱いに関する留意事項について(財務諸表等規則ガイドライン)の一部改正(案)などを公表し、意見募集を行っている。
連結会計を学ぶ 【第16回】「子会社株式の追加取得」
ある会社の発行する株式を取得して支配を獲得し連結子会社としたのち、さらに当該連結子会社の株式を追加取得することがある。
今回は、子会社株式の追加取得に関する会計処理について解説する。
なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第71回】福井コンピュータホールディングス株式会社「第三者委員会調査報告書(要約版)(平成29年11月1日付)」
平成29年9月25日、福井社監査役会は、各取締役に宛てて、株式会社ダイテック(以下「株式会社ダイテックホールディング」及び「株式会社ダイテック」との商号であった時期も含めて、「ダイテック」と略称する(※))との業務提携事業及びそれに関連する取引を対象として調査を実施するための第三者委員会の設置を勧告した。
《速報解説》 会計士協会、研究報告「内部統制報告制度の運用の実効性の確保について」を公表~近年の「開示すべき重要な不備」を分析、留意事項を紹介~
平成30年4月6日、日本公認会計士協会は、「内部統制報告制度の運用の実効性の確保について」(監査・保証実務委員会研究報告第32号)を公表した。
税効果会計における「繰延税金資産の回収可能性」の基礎解説 【第3回】「会社分類とは(前編)」-分類1・2・3-
「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第26号)では、過去の納税状況や将来の業績予測等をもとに要件を設けて会社を分類し、分類結果に応じて繰延税金資産の回収可能性の判断指針を示している。基本的には、会社を1~5の5種類に分類して繰延税金資産の回収可能性を判断する。
今回は、分類1~3について、分類の概要と回収可能性の判断の指針をみていこう。