事例でわかる[事業承継対策]解決へのヒント 【第18回】「持株会社化の手法(株式交換と株式譲渡)」
私XはA社(製造販売業)とB社(卸売業)を創業し、現在も両社の株式の100%を所有しています。A社は他社との差別化により収益性が高いのですが、B社は薄利多売で収益性は業界平均を下回ります。ただし、B社には様々な取引先との取引実績があり営業力が強みです。
なお、私には20代の息子がいますが、将来の事業承継を見据えて、これまで別会社として経営してきたA社とB社の統合により、グループ価値の向上を目指していきたいと考えています(ただし、両社は業法の関係で合併はできません)。
金融・投資商品の税務Q&A 【Q56】「上場株式の譲渡と同時に同一銘柄の株式を再取得する場合の課税関係」
私(居住者たる個人)は上場株式であるA株式とB株式を保有していますが、A株式については含み益があるものの、B株式については含み損が生じていて、さらに時価が下落する傾向にあります。
そこで、A株式とB株式の両方を取引市場で譲渡し、その後直ちにB株式を再取得することを考えています。この場合、A株式とB株式の譲渡損益は通算できますか。
《相続専門税理士 木下勇人が教える》一歩先行く資産税周辺知識と税理士業務の活用法 【第9回】「“株式分散”という潜在的リスクの把握と対応」
一般に会計顧問の業務では、法人税申告書別表2の位置付けは「同族会社の判定」であり、実務上多くの中小法人が同族会社であることから、他の別表様式に比べその取扱いに注意を払われることは少ないと思われる。
一方、資産税コンサルの視点で見た場合、資料チェックのスタートがこの「別表2」であることが多く、その重要性は非常に高い。すなわち別表2では、その会社における株式分散問題を把握するための少数株主の存在を知ることができる。
さっと読める! 実務必須の[重要税務判例] 【第60回】「宅地並み課税事件」~最判平成13年3月28日(民集55巻2号611頁)~
Xは、市街化区域内に所有する農地を、農業委員会が定めた小作料にて、小作農Yに賃貸していた。ところが、地方税法の改正により、当該農地が宅地並み課税の対象となった。これにより、固定資産税等の額が小作料を大きく上回るようになってしまった。
そこで、Xは、Yに対し、生産緑地指定を受けることについての同意を求めたが、Yはこれに同意しなかった。そこで、Xは、Yに対し、小作料増額の意思表示をした上、賃料の増額についての確認を求める訴訟を提起した。
しかし、最高裁は、Xの請求を認めなかった。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第101回】株式会社ALBERT「外部調査委員会調査報告書(2020年5月13日付)」
2020年2月14日、ALBERTは、2019年12月期決算における監査手続きの過程で、会計監査人であるあずさ監査法人から、第4四半期の売上高計上の妥当性について実態把握をする必要があるという指摘を受け、社外監査役2名と外部の弁護士兼公認会計士による社内調査を進めるとともに、決算発表の延期を公表した。
次いで、同月27日には、より独立性を高めた調査が必要であるとの判断に至り、利害関係を有さない社外の専門家で構成される外部調査委員会の設置を取締役会で決議したことを公表した。その後、あずさ監査法人からは追加の調査を求められたため、ALBERTの2019年12月期決算発表は、調査報告書受領後の5月22日まで延期されることとなった。
外部調査委員会が調査した事案は、ALBERTの取引先単位で合計4事案であり、その結論は、いずれも2019年12月期に売上計上を行うのは妥当ではないというものであり、売上計上を否認された金額は合計で7,700万円を超えている。
税効果会計を学ぶ 【第6回】「繰延税金資産及び繰延税金負債」
繰延税金資産又は繰延税金負債は、一時差異等に係る税金の額から将来の会計期間において回収又は支払が見込まれない税金の額を控除して計上しなければならないとされている(税効果会計基準 第二、二、1)。
今回は、繰延税金資産及び繰延税金負債の計上について解説する。
monthly TAX views -No.89-「コロナ禍で始まる「口座付番」の検討」
新型コロナ対策として全国民へ1人10万円が支給される定額給付金は、「遅い」「手続きが煩雑」などの批判が相次いでいる。そしてそのような苦情が、番号と預金口座を紐づけるという問題(預貯金口座付番、以下「口座付番」)へ発展した。
自民党政務調査会マイナンバーPTは5月19日、「マイナンバー制度等の活用方策についての提言」を取りまとめた。そこには、「緊急時給付迅速化法」として以下の内容の議員立法の制定を目指すことが書かれている。
[令和2年度税制改正における]ひとり親控除の創設と寡婦(寡夫)控除の見直し 【第2回】「源泉徴収事務における注意点」
ひとり親控除と寡婦控除は、いずれも給与等及び公的年金等の源泉徴収の際に適用することができる(所法187、203の3)。
本稿では、給与・賞与(以下「給与等」という)の源泉徴収事務におけるこれらの控除の取扱いについて解説を行う。
〔資産税を専門にする税理士が身に着けたい〕税法や通達以外の実務知識 【第8回】「不動産鑑定評価について(その6)」-価格に関する鑑定評価(土地(農地・林地・宅地見込地))-
相続財産の評価に当たって、評価通達に基づき算定された評価額が客観的な時価を超えていることが証明されれば、当該評価方法によらないことはいうまでもないとされています。
上記の証明を求めて、相続財産が不動産(土地等、家屋等)である場合には、不動産鑑定士等に不動産鑑定評価を依頼することが通例となります。
今連載では、不動産鑑定評価に関する知識を確認してみることにします。
第6回目となる今回は、価格に関する鑑定評価のうち「土地(農地・林地・宅地見込地)」について、その主要項目を確認してみることにします。
