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貸倒損失における税務上の取扱い 【第10回】「子会社支援のための無償取引⑥」

本事件においては、適正利率をどのように算定すべきであるかという点と、法人税基本通達9-4-2に定める「相当の理由」があるか否かという点が争われた事件である。
実務上、いずれとも重要な内容ではあるが、本連載は貸倒損失についての連載であり、当該判例を紹介した理由としては、法人税基本通達9-4-2の内容を分析するためであるため、本稿では後者についてのみ解説を行うこととする。

#No. 54(掲載号)
# 佐藤 信祐
2014/01/30

日本の企業税制 【第3回】「企業の公的負担」

法人実効税率の引下げが重要な課題となっている。
確かに法人税負担を比較する指標として、実効税率は明快である。
しかし、実効税率は法人の課税所得に課せられる法人所得課税の「表面税率」でしかない。
政策税制による減免だけでなく、企業会計上の当期利益(これは、国によって大きな違いはない)から課税所得を導くまでの「課税ベース」の計算方法が異なれば、実効税率だけを比べても意味はない。

#No. 53(掲載号)
# 阿部 泰久
2014/01/23

まだある!消費税率引上げをめぐる実務のギモン 【第2回】「前払費用の取扱いについて(その2)」

第1回は、施行日を含む1年分の賃料を施行日前に支払った場合の取扱いについて確認したが、平成26年4月分以降の賃料については、新税率8%分を本体価格に上乗せして支払うことを前提条件とした。
今回は施行日を含む1年分の賃料を施行日前に支払った場合でも、その支払金額が全額旧税率で支払われるケースを取り上げて確認していくこととする。さらに、新旧税率差3%分につき施行日後に追加で支払った場合についても、併せて確認していくこととする。
【Q-2】 施行日を含む1年分の賃料を全額旧税率で施行日前に支払った場合
【Q-3】 新旧税率差3%分について施行日後に請求を受けて追加で支払った場合

#No. 53(掲載号)
# 島添 浩、 小嶋 敏夫
2014/01/23

平成25年分 確定申告実務の留意点 【第3回】「住宅税制の要件・手続(まとめ)」

所得税には、住宅に係る各種の特例が設けられている。その主なものは、居住用財産を譲渡又は買換え、交換した場合等に適用される譲渡所得の特例と、居住用財産を取得又は増改築等をした場合に適用できる特別控除の制度である。
以下に、平成25年分の所得税に適用される主な住宅税制について、その概要と適用要件等をまとめることとする。なお、特例毎に詳細な適用要件が規定されているが、一般的なケースに必要となる主な要件のみ列挙している。

#No. 53(掲載号)
# 篠藤 敦子
2014/01/23

提出前に確認したい「国外財産調書制度」のポイントQ&A 【第3回】「対象となる国外財産の価額の算定」

Q 国外財産調書の提出対象となる国外財産の価額とは、どのような金額ですか。また、外国通貨で表示されている場合の円換算は、どのように行うのですか。さらに、相続又は包括遺贈により取得した未分割の財産や共有財産については、どのように価額を計算するのですか。

#No. 53(掲載号)
# 前原 啓二
2014/01/23

居住用財産の譲渡所得3,000万円特別控除[一問一答] 【第15問】「居住期間が短期間である家屋の譲渡」-居住用財産の範囲-

Xは、10年ほど前に購入していた土地に、昨年2月に家屋を新築しその家族と共に入居しましたが、新築後間もない昨年4月に、交通事故にあって死亡しました。
Xの相続人である妻は、昨年9月にこの家屋と敷地を譲渡し、残された子供らと共に妻の郷里に帰りました。
この場合、「3,000万円特別控除(措法35)」の特例を受けることができるでしょうか?

#No. 53(掲載号)
# 大久保 昭佳
2014/01/23

改正国税通則法、施行後1年を検証する~税務調査は変わったか?【後編】

「留置き」とは、納税義務者から提出された帳簿書類その他の物件につき、税務署等の一定の場所に留め置くことである(関係通達2-1)。
国税庁等又は税関の当該職員は、国税の調査について必要があるときは、当該調査において提出された物件を留め置くことができる(通法74の7)。
従前においても、実際にこのようなことは行われていたのであるが、国税通則法の改正によって、物件の留置きが法律で定められたのである。また、「必要があるとき」については、最終的に、税務調査を担当している職員の判断によって決せられることになる。

#No. 53(掲載号)
# 八ッ尾 順一
2014/01/23

鵜野和夫の不動産税務講座 【連載10】「広大地の評価(2)」

〔Q〕前回の説明で、広大地の適用を受けると、土地の評価額が、大幅に低くなるということでしたね。
〔税理士〕例えば、面積が1,000㎡で、間口20m、奥行が50mの長方形の土地があるとしますと、広大地の適用を受けられない場合は、奥行価格補正率だけで、減価率は普通住宅地区内であれば0.9ですね。
これが広大地の適用を受けると、0.55と減額されますからね。

#No. 53(掲載号)
# 鵜野 和夫
2014/01/23

税務判例を読むための税法の学び方【27】 〔第5章〕法令用語(その13)

前回、基準となる数値を含む場合には「以」の字を含むことを書いたが、これは期限や期日を示す場合も同様である。したがって、「以前」と「以後」は、ともにその基準となる日時を含む表現であるのに対し、「前」と「後」は、ともにその基準となる日時を含まない。
まず「以前」であるが、これは、その時間的関係は、基準時点より「前」であるが、その基準となる日時すなわち起算点を含む。
この点を所得税法第70条第1項から確認しよう。

#No. 53(掲載号)
# 長島 弘
2014/01/23

酒井克彦の〈深読み◆租税法〉 【第13回】「土地譲渡に係る所得税と相続税との二重課税問題(その1)」

いわゆる『年金二重課税事件』と呼ばれる事例の上告審最高裁平成22年7月6日第二小法廷判決(判時2079号20頁。以下「平成22年最判」ともいう)は、相続人が取得した生命保険年金のうち、相続税の課税対象とされた年金受給権の額に相当する部分については、所得税が非課税であると判示した。このことは巷間知られているところである。

#No. 52(掲載号)
# 酒井 克彦
2014/01/16
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