令和4年度税制改正における『グループ通算制度』改正事項の解説 【第2回】
通算法人が平成26年4月1日から令和6年3月31日までの間に開始する各事業年度(適用年度)において支出する交際費等の額について、次に掲げる通算法人の区分に応じて次に掲げる金額は、その適用年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入されない(措法61の4①②③)。
事例でわかる[事業承継対策]解決へのヒント 【第44回】「親族外事業承継と拒否権付株式」
私が立案した株式承継計画をK社長とJ専務にご承認いただき、実行に向けた準備を進めている最中、K社長が経営者の会合でトラブル事例(事業承継した会社を売却されてしまったり、解散されてしまった事例)を耳にしたようで、株式を承継する段階になって、J専務がL社の株式を売却したり、解散したりできない仕組みを設計してほしいとのリクエストを出されてしまいました。
〔事例で解決〕小規模宅地等特例Q&A 【第48回】「土地と建物と株式の取得者が異なる場合の特定同族会社事業用宅地等の特例の適否」
被相続人である甲(令和4年8月3日相続発生)は製造業であるA株式会社の代表者で100%の株式を所有していました。甲は、令和3年3月に長男に代表権を移譲し、退職金を受け取り、その後は、非常勤取締役の会長として勤務していました。株式については、生前に長男に承継せずに100%保有したまま相続が発生しています。
さっと読める! 実務必須の[重要税務判例] 【第78回】「デンソー事件」~最判平成29年10月24日(民集71巻8号1522頁)~
内国法人X社は、ASEAN地域でのグループ会社の事業の統括をさせるため、シンガポールにおいてA社(X社の100%子会社)を設立した。A社は、ASEAN地域の統括業務を行ってグループ会社から対価を得ていた。また、当該グループ会社の株式を保有して持株に関する業務を行い、他方、配当収入を得ていた。
〔顧問先を税務トラブルから救う〕不服申立ての実務 【第16回】「請求人面談の留意点(その2)」
担当審判官は、質問採取手続の結果を可視化するために、審査請求人の主張に関する回答については釈明陳述録取書に、主張を裏付けるための証拠としての回答については質問調書に分けて作成することになる。
このうち、釈明陳述録取書は主張書面であることから、相手方である原処分庁に送付して反論の機会を与えることになる。
一方、質問調書は国税不服審判所の判断のために用いるものであり原処分庁に内容の共有は行われることはない。
収益認識会計基準と法人税法22条の2及び関係法令通達の論点研究 【第84回】
〈Q9〉法人税法22条の2第1項の引渡基準と収益認識会計基準の履行義務充足基準との関係はどのように考えるべきか。
monthly TAX views -No.115-「「国の借金は国民の資産」というのは本当だろうか」
本年6月、経団連のシンクタンクである21世紀政策研究所は、「中間層復活に向けた経済財政運営の大転換」と題する、主に以下の内容の報告書を公表した。
令和4年度税制改正における『グループ通算制度』改正事項の解説 【第1回】
令和4年度税制改正では、令和4年4月1日以後に開始する事業年度から適用されるグループ通算制度についても改正が行われている。
この改正については、グループ通算制度が施行される前の最後の手直し(一応できあがったあとで、不完全な部分を直すこと)といえる改正であるが、その中でも、特に、M&Aの障害になると懸念されていた投資簿価修正制度の見直しが行われたことはサプライズといえる。
そこで、本稿では、グループ通算制度に関する改正法令を読み解くことで、その内容と想定される実務への影響を解説したい。