〈適切な判断を導くための〉消費税実務Q&A 【第5回】「外国人旅行者向け免税制度の見直しに関するシステム対応」
「実務上、消費税相当額を含めた価格で販売し、出国時に持ち出しが確認された場合に輸出物品販売場を経営する事業者から免税購入対象者に対し消費税相当額を返金する」(大綱59頁)というリファンド方式になりますが、どのような仕組みで返金されるのでしょうか。経理の注意点として考えられることも併せて教えてください。
Q&Aでわかる〈判断に迷いやすい〉非上場株式の評価 【第50回】「〔第5表〕定期借地権の賃料の一部を前払いとして一括で支払った場合における前払地代及び定期借地権の評価」
経営者甲(令和6年9月1日相続開始)が所有しているA土地は、甲が100%保有している甲株式会社に賃貸していますが、その概要は下記の通りです。甲の相続人である後継者乙は、甲株式及びA土地を相続しています。
暗号資産(トークン)・NFTをめぐる税務 【第59回】
前回のような規定の趣旨に関する議論を前提とすると、「財産法上の権利義務に関する記載のされた紙片」が発行されていなくとも、例えば、振替式によって、割合的単位に細分化された信託の受益権が転々流通することが想定される場合には、受益者が信託財産に属する資産及び負債を有するものとみなすことは、実態上適当でなく、実務上も計算が困難になることが予想されるため、「受益権を表示する証券を発行する旨の定めのある信託」にいう「証券」は紙片の発行の有無を問わない概念として捉える方が、その趣旨に合致するという見方が出てくる。
《速報解説》 電子帳簿等保存制度(電子取引データの保存制度)の見直し~令和7年度税制改正大綱~
令和6年12月20日に与党より公表された「令和7年度税制改正大綱」(以下「大綱」と略称する)は、その後閣議決定された。本稿では、「納税環境整備」の1つとして大綱に記載された「電子帳簿等保存制度の見直し」について、その概要をまとめたい。
《速報解説》 法人課税信託に係る所得税の課税の適正化~令和7年度税制改正大綱~
与党(自由民主党及び公明党)により令和6年12月20日に「令和7年度税制改正大綱」が公表され、その後閣議決定されている。今回の大綱には、いわゆる法人課税信託に係る所得税の課税の適正化について盛り込まれたため、本稿ではそのポイントを解説したい。
monthly TAX views -No.143-「続く「103万円の壁」議論、カギは税収弾性値と自然増収」
今年は、衆議院予算委員会で令和7年度予算が通過する2月下旬に大きな政治的イベントが予想されている。103万円の壁問題について、国民民主党は178万円を目指して政府案の123万円からさらなる引上げを求めるが、日本維新の会の教育無償化と両天秤にかける自民党がどう対応するのか、夏の参議院選挙も見据え、ギリギリの駆け引きが行われる。
令和6年分 確定申告実務の留意点 【第2回】「定額減税の適用における同一生計配偶者・扶養親族のチェックポイント」
本連載第1回で解説したとおり、今回の定額減税の減税額は、納税者本人と同一生計配偶者及び扶養親族の数に応じて算出される。ただし、減税額計算の人数に含める納税者本人、同一生計配偶者及び扶養親族は、いずれも居住者であることが要件とされている(措法41の3の3②)。
以下、定額減税の適用における同一生計配偶者及び扶養親族に関するチェックポイントを解説する。
〈令和6年度税制改正〉更正の請求による仮装隠蔽行為の重加算税賦課・消費税受還付犯の適用
令和6年度税制改正において、納税環境整備の適正化の一環として、以下の内容が盛り込まれた。
法人税の損金経理要件をめぐる事例解説 【事例70】「使用人に対する決算賞与の損金算入時期」
さて、そのようなわが社に最近税務調査が入り、新たな頭痛の種となっております。国税局の調査官によれば、従業員に対する決算賞与につき、政令に定める要件を満たしていないとして、損金算入が認められなかったのです。決算期末までに人事部が賞与の支給を全従業員に通知しており、債務が確定しているにもかかわらず、損金算入を認めないのは不当だと思うのですが、税法上どのように考えるのが正当なのでしょうか、教えてください。