無料公開記事
「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント【事例16(法人税)】 「雇用促進税制の適用を満たしていたにもかかわらず、事前アドバイスを怠ったため、「雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除」の適用が受けられなくなった事例」
平成26年3月期の法人税につき、依頼者が、雇用促進税制の適用を満たしていたにもかかわらず、税理士が事前アドバイスを怠ったため、期限までにハローワークに雇用促進計画書を提出していなかった。
このため、「雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除」の適用が受けられなくなってしまい、過大納付となった法人税額等400万円につき賠償請求を受けた。
『単体開示の簡素化』の要点をおさえる 【第1回】「制度改正の背景と簡素化の範囲」
平成26年3月26日に、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令」(平成26年内閣府令第19号、以下「改正府令」という)が公布され、平成26年3月期に係る有価証券報告書の作成から、単体開示に関して簡素化が図られている。
現在までに1,500社を超える会社において簡素化された単体開示が採用されており、その実例や実績を踏まえて、有価証券報告書の作成を今後に控えている会社や当期は採用を見送ったものの、今後の簡素化を検討される会社もあると思われる。
改正『税理士法』の検証と今後への期待 【第1回】「資格取得に関する改正事項」
平成26年度税制改正では、納税環境整備の一環として、税理士法の改正がなされており、我が国の課税実務において重要な役割を担う税理士制度の見直しがなされた。
本稿は、今回の税理士法改正を一つの契機として、税理士がより一層、社会から信頼され、期待に応えられる存在として高く評価されるために、どのようなことが期待されているかということも踏まえて、改正の内容について解説するものである。
事例で検証する最新コンプライアンス問題 【第1回】「顧客情報流出事件-教育事業会社の場合」
コンプライアンスの中心課題は、お客様からの信頼、期待に応えることである。お客様の信頼、期待の一つに、顧客情報を守ってほしいというものがある。
ところが、近時、極めて大規模な顧客情報流出事件が発生した。
そこで、以下、同事件を題材に、個人情報を保有するリスクを述べるとともに、危機発生時にどのように対応すべきかを論述したい。
国際出向社員の人事労務上の留意点(日本から海外編) 【第1回】「国際出向社員の各種法律における身分関係①(税務)」
近年、企業規模の大小を問わず、日本企業の海外進出が加速しているのは周知のとおりである。また、大震災後に減ってしまった国内在住のエクスパット(業務命令で海外から日本へ赴任している社員)も徐々に勢いを戻しつつあり、人事の国際化が活発化を増してきている。
そこで本連載では、日本と海外の間を出向している社員の人事労務上の取扱いや留意点について、7月から8月にわたり全8回で、『日本から海外編』、『海外から日本編』として解説していきたい。
「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント【事例15(相続税)】 「「遺産が未分割であることについてやむを得ない事由がある旨の承認申請書」の提出を失念したため、「配偶者の税額軽減」及び「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」の適用が受けられなくなった事例」
《事例の概要》被相続人甲の相続税の申告に際し、遺産の範囲及び分割の方法について相続人間(A、B、C、Dの4名)で分割がまとまらず、当初申告を未分割で行い、同時に「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出した。
その後、遺産分割が裁判に持ち込まれ、長期化してしまい、審判確定までに3年超を有してしまったため、3年を超えた場合に提出する「遺産が未分割であることについてやむを得ない事由がある旨の承認申請書」を提出すべきところ、これを失念した。その結果「配偶者の税額軽減」及び「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」の適用が受けられなかった。
これにより、特例により減額できた金額400万円につき損害賠償請求を受けた。
〔大法人のための〕交際費課税の改正ポイント 【第1回】「大法人の交際費等損金算入(平成26年度税制改正)に至る経緯」
平成26年度税制改正において交際費課税制度が見直され、大法人の交際費支出の一部を損金に計上することができるようになった。
そこで本連載では、大法人の交際費課税制度に焦点を当て、解説をしていく。
基礎から学ぶ統合報告 ―IIRC「国際統合報告フレームワーク」を中心に― 【第1回】「「統合報告」とは何だろうか?」
私は上場企業を中心に会計監査を長年経験し、有価証券報告書のチェックも数多くこなしてきました。IFRSへのコンバージェンスの流れの中で年々、会計基準の複雑化や注記情報の拡充が行われ、10年ほど前は100ページに満たない有価証券報告書は、いまや200ページを超えるものも珍しくない状況になっています。正直にいうと私も、金融商品や退職給付関連の高度で複雑な注記を正確に理解して財務分析に活かせる人は何%くらいいるのだろうかと考えながら業務に臨んでいました。
〔事例で使える〕中小企業会計指針・会計要領《退職給付債務・退職給付引当金》編 【第1回】「確定拠出型年金制度のみを採用する場合」
「中小企業の会計に関する指針」(以下「中小企業会計指針」とします)は、中小企業が計算書類の作成に当たり拠ることが望ましい会計処理等を示すもので、一定の水準を保ったものとされています。これに比べ簡単な会計処理をすることが適切と考えられる中小企業を対象に「中小企業の会計に関する基本要領」も公表されました。
しかし、これらは簡潔に文章で記載されており、概念的には理解できても、実際にはどのように会計処理するのかがわからないため、やむを得ず法人税法の規定による決算処理を続けている中小企業が散見されます。
