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企業不正と税務調査 【第4回】「経営者による不正」 (1)売上除外

筆者:米澤 勝

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企業不正と税務調査

【第4回】

「経営者による不正」

(1) 売上除外

 

税理士・公認不正検査士(CFE) 米澤 勝

 

脱税をする方法は、大きく言って2つしかない。

・売上を隠して利益(課税所得)を減らす

・仕入・経費を増やして利益(課税所得)を減らす

のいずれかである。

こうした経営者自らが関与する脱税は、結果として、裏金作りにつながっていることが多い。

ここでは、経営者による典型的な脱税・裏金作りスキームとして、売上の一部を除外して計上する事例と、架空(水増し)人件費の計上する事例を説明する。

いずれも、中小企業の経営者による不正スキームであることが多いが、大企業においても、海外子会社、国内の支店長などに権限委譲が進み、本社の目が行き届かないことをいいことに行われる可能性もある不正であり、業務監査の際に留意することが要求される。

 

1 売上除外の手口

売上除外は、単純な手口によるものが多い。

通常と異なる銀行預金口座を記した請求書を送付して、本来の売掛金回収口座ではない預金口座に振り込ませ、その部分を申告しないとか、現金売上の一部をレジに入力せずに現金を抜くといった手口は、誰もが思いつくところであろう。

もちろん、不正実行者も考えてはいるのである。


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筆者紹介

  • 米澤 勝

    (よねざわ・まさる)

    税理士・公認不正検査士(CFE)

    1997年12月 税理士試験合格
    1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
    1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
    2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
    2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

    【著書】

    ・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

    ・『架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2011)

    ・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

    【寄稿】

    ・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

    ・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

    【セミナー・講演等】

    一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
    「会計不正の早期発見
    ――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

    公益財団法人日本監査役協会主催
    情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

    株式会社プロフェッションネットワーク主催
    「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

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